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山と旅が好きです。

尚歯会

2021年08月04日 | 独り言

尚歯会とは?尚歯・・・(歯を大切に)する会。

これは、表向き、語学、医学、政治、海防などを議論した頭脳集団だった。

メンバーは高野長英、小関三英、川路聖謨、江川英龍 etc。 

 

その中で、渡辺崋山(登)のお話。

日本でも有数の貧乏藩、田原藩1万二千石の家老の長男に生まれた。

8人兄弟、あまりの貧乏のため一家は離散状態 その責任を幼少の頃から受け止め、苦労を苦労としておもわずに頑張ってきた人だ。

渡辺登、貧乏だけど絵が上手かった それがきっかけでその頃の江戸南画界の最高峰谷文晁の弟子となる その後、絵で少しは生活に潤いが訪れた。

彼は勉強家で時代を憂い、長崎留学を試みるが(この頃シーボルトが来ていた)、 しかし親族また藩の親戚から止められ断念した。

絵で稼いだ金は、自分の家を潤わせ、お酒を飲むことを覚えた。

尚歯会と親交を持つ、この頃、海防論を述べた慎機論を書く。

時の幕府の批判と、とられ保守派の中心人物、鳥居耀蔵らにより。

高野長英は投獄。 渡辺は蟄居させられる。

謹慎生活の困窮から絵を売っていた事が幕府にもれ。

そして藩に迷惑がかかることを恐れ切腹する。・・・うう(T_T)

渡辺崋山の絵はもちろんどれも素晴らしいのだが 僕は普段の生活を切り取った風俗的なスケッチが好きだ 。

渡辺は普段からのまめな観察眼から 庶民の暮らし風俗などを書き留めている。

作品になんともいえぬ暖かさに満ちている^ー^

そして僕が思うのは、渡辺登の生涯は、もうちょっと先であれば きっと、

もう一つ花が咲いたと 思うんだ、きっと・・・