言葉って面白い!

この日本語、英語でなんていうの?その奥に深い文化の違いが見えてきませんか。

ナイフで肉を切るのは英語で?

2006年04月25日 | 言葉
NHK教育テレビ「今から出直し英語塾」を見ていて、面白いと思いました。
英語では、料理の中で「切る」を意味する言葉が大変豊富なんです。
さっそく辞書を引いてみました。

切るといえば、まず思い浮かぶのはcutです。
でも料理でcutというと、「切る」中でも上から包丁を下ろす時に使うようです。
同じように上から包丁を下ろしても、繰り返しトントントンと切る場合は、chopを使うようです。
さらに切り方が違うと動詞が様々に変わってきます。

slice…包丁を引くように薄く切る
dice…サイコロ状に切る
mince…細かく刻む

日本語でも、「さいの目切り」「薄切り」などの言葉はありますが、いずれも「切る」という言葉から派生したものです。
英語では、こうした細かな切り方の差をまったく違う単語で表すんですね。

さすが、フォーク&ナイフで肉を食してきた文化です。

日本の伝統的な食文化は、「山で取れた野菜や木の実と海で取れる魚を箸で食べる」というものです。
もちろん調理の時に包丁を使うことはありますが、食卓の上では野菜も魚も箸で扱うため、「切る」ことはほとんどなくても食事ができるわけです。

それに対して西洋の肉食文化では、口に入れる直前までナイフを使って食物を切りますね。

食文化の中での「切る」という作業の占める位置の差が、言葉の差になって表れるのでしょう。

こちらもどうぞ。
http://blog.goo.ne.jp/syusakuhikaru/d/20060215

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