島の人々はみな信仰にあつかった。人々が最も大切にしていたのは、ムマイと呼ばれる村の守り神だ。それは人の姿をかたどった巨大な石像で、荒々しい海から村を守るように、海辺に何体も並べられていた。
「ムマイは山の岩をけずって作るんだ」とサマナの父はいう。「わしが若いころは、切り出した丸太の上にのせ、村人総出で海辺まで引っ張ってきたものだ。だが今はとてもそんな余裕はない。食うだけで精一杯だ。これもみんな西の村のやつらのせいだ」
サマナの父は東の村の村おさだったが、その声はいかりにふるえていた。
「ムマイは山の岩をけずって作るんだ」とサマナの父はいう。「わしが若いころは、切り出した丸太の上にのせ、村人総出で海辺まで引っ張ってきたものだ。だが今はとてもそんな余裕はない。食うだけで精一杯だ。これもみんな西の村のやつらのせいだ」
サマナの父は東の村の村おさだったが、その声はいかりにふるえていた。
(星のしるしの勇者…3)に続く…