徘徊オヤジの日々是ざれごと

還暦退職者が、現在の生活と心情、そしてちょっとした趣味について綴ります。

老いの日々・・・20

2018-03-31 07:36:32 | 老いの日々
終末医療指針の改定

 老いの日々の欄に掲載するのはほとんど2年ぶりのことだ。もともとこの欄は日々思うところを記載する一種のエッセー欄と考えていたのだが、最近はあまり深く思うところもなく(いや、あってもこの場に書くのははばかられるので)、他の欄ではほぼ3~4日おきに発信していても、ここに記載するのはずっとご無沙汰になっていたのだ。

 ところが先日の新聞を見て「これはどうしても一言せねばならない」と思う記事が載っていて、久々に発信する気になった。というのは、先日の(朝日)新聞の社説であるが、「終末医療指針 人生の最期考える機に」と題して、厚生労働省の指針が改定されたことが紹介されていたのだ。不覚にも私はもともとの報道は見逃していたようで、さっそくネットで調べてみると、すでに本年1月に指針が出されていた。

 そこでは、最期のあり方について本人の自発的な参加を前提に、家族や医療関係者らが話し合いをくり返し、文書に残しておくこと、またいざというときに代理で判断してくれる人を決めておくことを提唱している。また同指針に先立って、こうしたときの対応の仕方をすでに定めている病院もあるようだ。

 治ることを期待して入院した人にとってはある意味ショックかもしれないが、だれもがいつかは通る道だ。納得してもらうしかない。

 そういえばこのごろは「医師が呼吸器をはずして殺人罪に問われる」といった新聞記事を目にすることはほとんどなくなった。それぞれの医師が慎重になったせいもあるだろうが、世間一般がこうした風潮になっているため(それで国の方針も改定されたのだろう。あるいは医療費の節減が目的かもしれないが)でもあるだろう。

 もちろん意識不明の状態で急に入院することもあるため、元気なときにしたためておく尊厳死の宣言書の価値がなくなくなったわけではないが、こうした指針の改定には大いに賛同したい。

北海道の里山をあるく・・・165

2018-03-28 07:35:14 | 北海道の里山をあるく
栗山町・栗山町郊外

 先日は島松駅の周辺を歩いて、うららかでとても気持ちよかったので、また少し郊外に出てみました。ずっと以前に栗山駅から夕張山地麓のダムまで歩いたことがあって、市街近くの道が案外奥深くてすてきだったので、また行ってみることにしました。

 当初は葉散別(何と読むのかわかりません)川沿いに山道を行き、鳩山地区(鳩山家が開墾したといいます)を通って、雨煙別(うえんべつ、と読むようです)川沿いに駅にもどる予定でした。

 しかし街中はきれいになっていても、郊外はまだまだ雪深く、除雪もされていないのでまったく通れず、急きょ予定を変更して市街近くの栗山公園付近を歩いてきました。


葉散別川沿いの「遠藤さんの森」入口


葉散別川に流れ込む小さな支流


公園に展示されていたSL


←2万5千分の1地形図「栗山」より

←このあたり

星のしるしの勇者・・・6

2018-03-24 08:25:31 | ・星のしるしの勇者
 その男や女たち、それにテミーやテトの右のほおに、星の形をした青いしるしがついているのが気になった。

「これはこの家の奴隷のしるしよ」

 テミーはこともなげにいった。

「奴隷だって!」

「そう、あなたのほおにもあるわよ」

 サマナはあわててかめの中の水に顔をうつした。たしかに右のほおには星のしるしがついていて、いくらこすっても落ちない。

「こすってもだめ。いれずみなの。あなたが眠っている間に、ご主人はあなたをこの家の奴隷にするつもりで顔にしるしをつけたのよ」

(星のしるしの勇者…7)に続く…

北海道の里山をあるく・・・164

2018-03-20 07:55:51 | 北海道の里山をあるく
恵庭-北広島市・島松駅北方

 暖かくなってきて、残雪も少なくなってきました。ただこの時期、札幌の市街地はいたるところに黒く汚れた雪が残っていてずいぶんきたなく感じられ、また冬の間はあまり遠くまで出かけていなかったので、少し郊外に出てみました。

 恵庭市の島松地区は旧島松駅てい所やクラークの碑があって面白いところですが、そこにはもう何度も訪れています。地図を見ると駅の北側にもいろいろ面白そうな道があるようで、行ってみることにしました。

 この日は風は冷たくても、天気はよく暖かで、うららかに春の陽がさしていて、残雪も陽に照らされてきらきらと輝き、とてもきれいでした。


島松川沿いの道


小さな河岸段丘崖上の坂道


←2万5千分の1地形図「北広島」より

←このあたり

 

星のしるしの勇者・・・5

2018-03-15 07:31:09 | ・星のしるしの勇者
 サマナはうっすらと目をあけた。草ぶきのうす暗い小屋の中で、干し草の上に横になっていた。

 ほどなく同じ年ごろの少女と、2つ3つ小さな男の子が入ってきた。少女の名はテミー、男の子は弟でテトといった。

 サマナは浜に打ち上げられているところを助けられ、ここにつれてこられ。まる2日眠っていたのだという。

 テミーのおかげでサマナの体は日に日に回復した。

 ここは目的のアース島ではなく、エルンという島国だという。

 そして自分たちがいるところは船をつくる仕事場の一角で、この部屋はそこで働く男たちの寝場所、女たちはとなりの小屋で寝るのだった。

(星のしるしの勇者…6)に続く…