はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

富士山麓道一周ウォーク5-2

2010-12-22 18:55:03 | 富士山
「富士山麓道一周ウォーク」
 5回目-2  歩行日2010/11/20  距離35.1km  歩行時間6時間58分

春木橋 ― 須山浅間神社 ― 忠ちゃん牧場 ― 富士資料館 ― 子供の国 ―
 8:48        9:30         10:38        10:58       12:32     
            3.5k         7.6k         8.8k        13.8k

村山浅間神社 ― 富士宮浅間神社 ― 富士宮駅
  14:54          16:38         16:57 
  26.3k          34.1k         35.1k 

                      富士宮へ(高尾さん)

                 

富士資料館から南富士有料道路につながる道を横断して十里木の別荘地の中に入る。この辺りが今日の標高の最高地で、あとは富士宮まで下り専門。楽なものだ。

別荘とは縁が無いので、この別荘地が栄えているのか、あるいは寂れているのかは、時季外れのこの季節に歩いていても良く分からない。ただ静かな事は確かだ。
夏に歩いた別荘地のバス通りに出た。ペンションが何軒か並んでいる内の1軒で道を掃除している人がいた。
これはタイミングがいい。次回の「海から剣ヶ峰」で1泊目を家まで帰るのは大変だったから、この辺りの宿に泊まれば随分楽になる。そう思っていたので料金や送迎の事を聞いてみた。すると
「料金は1泊2食で1万2千円。送迎はやっていません」とのことだった。
随分高い料金だ。私の望みは1泊2食で8千円前後を思っていたので、これでは高すぎる。まして水ヶ塚の駐車場まで送ってもらえないとなるとどうしょうもない。

また空想の世界に入ってしまった。
若し私が十里木のペンションの経営者ならこの「海から剣ヶ峰」を多いに利用するだろう。今山好きな人や歩く事の好きな人なら、海から富士山に登る事に憧れを持っている人が多いと思う。だがそれを実行しないのは二つの原因がある。一つは道が明確でない事。もう一つは宿が無い事だと思う。富士山の地元の静岡県在住の私でも、この二つがネックで中々実行に移せなかった。

そこで俄かペンションの主は行動に出る。まずHPで須山登山道は標識もあり、登山道もハッキリしていて倒木越えや薮漕ぎの無いのをアピールする(これは本当)。そして1日目のゴールの水ヶ塚駐車場までは迎えに行き、翌朝も早朝の5時ごろに水ヶ塚へ送り届ける。これで料金は1泊2食で九千円以下。これで夏場は大繁盛間違いなし!

こんな宿があれば来年は早速利用する。いや私だけでなく仲間に話せば10人や20人はすぐ集るだろう。
どうでしょう十里木で宿を経営している方、実行してみませんか。私で出来ることなら協力します。

 

道草は止めて前に進もう。
十里木には富士の巻き狩りで源頼朝が利用してといわれている、頼朝の井戸があるのだが、まだ見た事が無い。今回は見てみようと思ったが、また素通りになってしまった。どうせ古い井戸があるだけだという気持ちがあるものだから、近くなるとわざわざ井戸まで歩く気がなくなってしまう。でもくだらない物でも一度は見ておかないと。

十里木の関所跡がある。この十里木街道は富士宮から足柄の竹の下まで続く10里程の街道で、十里木の名称もこの距離からきたらしい。古くは吉原から沼津を通り御殿場に抜けていた東海道の間道として利用されていたらしく、関所もその時代の物らしい。しかし東海道に無かった関所が何故間道のここにあったのか疑問は残るが。

右の写真は十里木の西の入口にある愛鷹連峰越前岳の登山口です。この山は愛鷹ツツジの自生地なので、春の富士山一周では寄ってみようと思っている場所だ。


 

やっと道路標識に富士宮の文字が出てきた。ここからあと19kmゴールは近い。
子供の国からの見る富士山は、大分宝永山が右側に見えるようになった。もう少し北に行けばいつも見ている静岡からと同じ位置になるのだろう。
夏歩いた時と違い、今回は下りなので快調に足は進む。昼から特に休憩することもなく歩き続けている。
国道が交差点で右折している。直進は富士市街に行く県道だ。走っている車は殆ど県道を直進してしまい国道側に右折する車は無かった。道は今までの下りと違い平のところ多くなった。それでも全体的には下っているので楽に歩いていける。

道の右側に「高尾山穂見神社」があった。この高尾山穂見神社はここ以外にも沼津や御殿場にもあって、そこでは11月30日の夜から翌朝にかけての夜祭が行われている。ご利益は商売繁盛で夜祭とはいえ神社の参道には熊手などの縁起物を売る露天で賑わいをみせている。
ここの高尾さんはどうだろう、こんな山の中で周りには商店はもちろん人家も見えない。こんな場所に夜お参りに来る人が居るのかな、地元の人に聞いてみたい気もする。
それともう一つ、この神社のどこもが高尾山穂見神社と書いてあるのだが、何故神社なのに山号があるのだろう。山号の付く神社など余り聞いた事がない。

ネットで調べてみたが神社庁のHPには、この高尾山穂見神社は掲載されていなかった。小さな村の鎮守のような神社も載っているのに何故だろう。ここは神社ではないのか?まさか~
更にネットで調べると沼津も御殿場、富士のいずれの高尾さんも、全て山梨県南アルプス市(旧櫛形町)の穂見神社から分祀した神社だった。その神社は櫛形山の中腹にあるとか、淋しいところでも苦労してお参りすれば、それだけご利益が大きいということかもしれないな。

 

村山浅間神社の狛犬は溶岩の台座の上から見下ろしていて、いかにも富士山の麓の浅間さんといった風情がある。神社自体は古さはなく想像していた物と違ったが、社の前にある乳垂れ銀杏の乳房は大きく見事だった。その下には昔の修験者が水垢離をした水垢離場が残っている。

この近くに村山登山道があるのだろうが付近には標識は見当たらない。少々疲れが出始めていたので探して歩く気は起きなかった。

 

サーここからはまた下りの始まりだ。きっと富士宮浅間さんまでその下りは続くだろう。今3時10分、残りは8km程だから4時半には富士宮の浅間さんには付くだろう。最後の一踏んばりだ。

 

まるで田圃の稲を刈り取ったあと稲を干しているようだ。だが遠目だが稲とは少し違いそうだ。稲穂の部分が稲なら重そうに下に下がっているのに、これは裾が広がっている。
何だと思いますか? 私も分からず丁度良く居た農家の人に聞いてみると「蕎麦」だった。
そうか道理でソバに行かなければ分らないはずだ。

次に現れたのは青々と新芽が伸びた葱の畑だった。この葱の畑が何ヶ所か見える。富士宮が葱の産地とは知らなかったな。

ゴールが見えてたこともあって歩く速度はセカンドに落ちてしまった。

               

富士宮浅間神社に16時40分着。村山浅間神社から距離は約8kmで時間は1時間30分。時速5.3km、速度がセカンドに落ちたと思ったが下りとはいえマーマーの速さだった。

暗くなりかけた境内から鳥居方面の写真を1枚。出発の時は富士山が見えていたが、今日はいつの間にか富士山は隠れていた。
5回の行程で一日中富士山が見えていたのは1回だけ、半日程度見えていたのは今日も含めて3回。朝だけチラリと見えたのは1回。
前日に天気予報を調べてから出発できる地元の有利さをもってもこの確立だ。遠くからの日程の決まったウォークでは更に確立は低くなるだろう。自然相手の旅には仕方ない事なのだろうが少々恨めしい気もする。

富士宮駅で富士山一周完歩の乾杯を缶ビールでやろうと売店を探したが見当たらない、駅前に出てみたが矢張り無い。ガク!

最新の画像もっと見る

コメントを投稿