はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

富士山麓道一周ウォーク1-4

2010-12-02 09:08:36 | 富士山
「富士山麓道一周ウォーク」
 1回目-3  歩行日2010/10/13  距離40.0km  歩行時間8時間07分

富士宮駅 ― 浅間神社 ― 大石寺 ― 下馬桜 ― 白糸の滝 ― 田貫湖 ― 
 7:15      7:25       9:32      10:25      11:00     12:55
          0.7k       9.8k      13.1k     14.7k     21.4k

陣場の滝 ― 麓の家 ― 道の駅 ― 県境 ― 道の駅
 14:05     15:35     16:28     17:10    17:45
 26.2k     30.6k     34.6k     37.5k    40.0k


                    山梨県境へ(東海自然歩道)

田貫湖から先は東海自然歩道を歩く事にしてある。
東海自然歩道は今まで他の目的で行ったとき、その一部を歩いたことがある程度なので楽しみにしていた。この自然歩道は環境庁の肝いりで作ったのだから、きっと標識や道はしっかり整備されていて迷う事は無いだろうと思っている。
だから事前に作成する自作の地図は今回は作ってない。というよりネットのヤフーの地図に山道が表示されていないので作成できなかったのだが、きっと大丈夫だろう。
その替わり昭文社の山と高原地図の富士山地区を購入してある。この地図は1:50000の縮図なので細かい事は分らないが方向ぐらいは判断できるだろう。この地図でここから山梨県と御殿場の富士霊園までは歩く積りだ。

              

田貫湖の周遊遊歩道を半周して東海自然歩道に入る。早速標識が出てきた。道は舗装こそしてないが林道程度の太さの道で山道ではなかった。
最初の経由地の小田貫湿原は木道や東屋も完備されていたが湿原は干しあがり普通の草原でしかなかった。だがこれは時季が悪いせいで春ごろ来れば湿生植物を見ることができるのだろう。
もしこの道を下馬桜が咲くころ歩いたら湿生植物を見ることができるかもしれないと考えると春にもう一度歩きたくなってきた。

 

陣場の滝は白糸の滝の小形版で下流にあの白糸の滝が無ければ、この滝が白糸の滝と名付けられただろう。
陣場の滝の名前は下馬桜と同じく源頼朝が富士の巻狩りのとき陣を張ったことから名付けられたと書いてある。
実はこの滝ではバナジュームを含んだ水を飲んだり汲んだりできるので空のペットボトルを何本か持ってきている。水汲み場にはポリ缶を何個か持って水を汲んでいる人もいるが区切りの良いところで間に入れてくれるので余り待たずに水を汲む事ができた。
さて美味しい水も飲んで土産もできた。この先の道はどうなっているのだろう山と高原の地図で確認をして出発をすることに。

少し気になることがあって地図を見ようとポケットを探るが地図が無い。慌ててザックを下ろして中を点検するが地図のケースはあるが肝心の地図が無い。確か陣場の滝で地図を見たのだからと気を落ちとかせて再度点検するがナイ。
この地図は今日初めて開封したばかりなのに、もうなくすなんてありえない。そそっかしいのにも程がある。
きっと陣場の滝で地図を見たあとしまい忘たのだろう。あれから既に5分以上立っている。どうしよう滝まで戻ってみようか、それとも諦めるか。少し迷ったが何せ買ったばかりなので余りにももったない。よしザックはここにおいて滝まで戻ろう。と今来た道を半分駆けながら戻っていった。

滝には水汲みの人や観光客が何組かいたので地図に気付いても案外そのままになっているのではないかなどと淡い期待を抱きながら滝まで戻ると--------------
残念でした。地図はありませんでした。風に吹かれて川に落ちてしまったのだろう。そう諦めるしかなかった。

今日は全く三隣亡だ。電車の時間は間違えるし、乗った電車は乗り越してしまった。そして道も間違えてしまった。ブログには書かなかったが今日のコースは登りばかりなので杖を自転車に積んできたのだが、その杖を持ってくるのを忘れてしまった。まだあるコンビニでお握りを買うとき「むすび100円セール」の旗が出ていたので普段では買わない高いお握りを選んだ。そうしたらレジでは普通の料金を取る。100円セールの旗が出ていたとアピールすると「旗をしまい忘れていた。ご免なさい」で終わりだった。
そして極めつけは買ったばかり900円の地図をなくしてしまったことだ。
アーア! これが三隣亡でなくして何が三隣亡と言うのだ。今日これから先まだ何かあるのだろうか--------
ザックの場所まで戻る道のりが長かったこと長かったこと。
そして背負ったザックはズッシリ肩に重くのしかかった。

 

麓の吊橋に出た。想像していたフラフラする吊橋でなく、狭くて頑丈な吊橋だった。
吊橋の付近にアケビがなっていた。まだ小さく食べられる状態ではなかったのでそのままにしておくことに。
アケビは子供のころは時々食べたが、もう50年以上食べていないだろう。記憶としては余り美味しい物ではなかったと思う。
食べ方は熟して自然に割れた実の中の種とゼリー状の物を一緒に口に入れ、モグモグと口の中で転がし種だけをプーと口から吐き出す。間違って種を噛んでしまうと苦くて不味かったような気がした。
まだ実が割れていない未成熟の時は米びつに入れて熟成させてから食べた記憶がある。

 

広い道に出るとその先が広い草原になっていて、その真中辺りにテントが張ってある。何人かの人も見える。こんな広い青い草原の中でのキャンプは気持ちが良さそうだ。これで富士山さえ見えれば文句はないのだが今日はもう見えそうも無い。
このキャンプ場は「ふもとっぱら」と言う名の私営の施設だった。

              

麓山の家を過ぎた所で道を鋭角に曲る。真っ直ぐ行く道は毛無山への登山道らしい。
またふもとっぱら入口の看板があった。これならさっきの看板の所を入ってくれば三角形の底辺を歩くだけで済そうだ。と言っても何も買わずに通り抜けるだけの勇気はない。

 

道は草に覆われてきて、これが本当に東海自然歩道?と言った感じになる。が時々標識があるので間違いはない。
牧場と森の境界を歩いていると前方に小高い丘が見えてきた。その上ではハンググライダーが飛びたとうとしている。そうだあの丘は国道139号を走っていると見える丘で確か国際花園の近くだったと思う。それなら朝霧道の駅も近いはずだ。

 

今日の予定はこの先で東海自然歩道と別れ国道沿いの道の駅をゴールの予定にしていた。ただできるなら県境まで頑張ればそれもまた良しとも思っていた。時間はまだ4時だが草原は明るいが林に入ると途端に薄暗くなる。地図もないので時間の予定もたたない。今日は県境は諦めよう。

東海自然歩道の分岐点には東屋が立っていて標識もあった。そこには「県境方面迂回路(悪天候・自然歩道通行不能時のみ)」とわざわざ書いてある。それでは今は通ってはいけないという事なのか?標識に書いてある言葉の真意を考えてしまった。
また、行き先が県境方面となっていて道の駅とは書いてない。でも記憶にあるのはここから道の駅に迂回路があって県境には北の貯水池の方から行くはずだ。
東海自然歩道の標識で始めて迷ったが、ここは迂回路を歩くしかない。

迂回路と指してある方の道を見ると草が延びていて余り利用されている気配がない。それでも今はこっちに行くしかないのだ。意を決して歩き出した。

 

先ほど見えていたハンググライダーの丘が間近に見えてきた。丘の上に人がいるが飛び立つ気配はない。
その反対側に見える毛無山方面はススキの穂が風になびき、すっかり秋の気配を漂わせている。
サー道の駅まではもう一分張りだ。頑張ろう。

 

4時30分朝霧高原道の駅に到着。早速富士宮行きのバスの時間を見に行くと------
終バスの6時30分しかない。まだ2時間もある。さてその2時間をどう過ごそう。道の駅の中で2時間いるのも飽きてしまいそうだし、かと言って外にいるのも寒い。ヨシそれなら思い切って県境まで歩いて行き、そこからバスに乗ったらよくないか。確かここから県境までは4kmぐらいのはずだから1時間もあれば充分だろう。歩く道は当然東海自然歩道でなく国道を歩くしかない。
そんな決断をして4時40分に道の駅を出発しました。

朝霧高原は一面ススキの海で、時折吹く風にススキの穂がたなびいている。
今回の目的はススキと富士山だったのでススキの時期は丁度良かったが残念な事に富士山は見えない。静岡県に住んでいても朝から晩まで富士山の見える日に歩くのは難しい。モー雨が降らなかったことで満臆するしかないな。

 

県境に5時10分に到着。その時突然横を走っていた大型トラックがクラクションを鳴らしながらベーレーキをかけた。「アッ危ない!」県境の峠を少し下った所を2頭の鹿が左から右へと駆け抜けていく。ヤー危なかったなー。間一髪セーフだった。
そういえば道の駅に「夕暮れ時は鹿の飛び出しに注意!」とあった。鹿も夕飯を食べるため食料を探して国道に出てくるのだという。鹿も大変だ、夕飯を食うのに命がけなのだから。

まだバスの時間まで1時間以上ある。こんな場所で1時間も過ごす事は出来そうもない。こうして写真を撮っていても寒くなってくる。仕方ないまた道の駅に戻る事にしよう。歩道がしっかりついているので暗くなっても車の心配はないのだから。

5時45分道の駅に到着。今日の歩行距離はジャスト40km。しかし道に迷ったり県境までの無駄な往復を考えると35km程度で富士宮の駅から県境まで歩く事ができそうだ。
それにしても今日はやっぱり三隣亡だった。
  
               

この富士山は朝霧高原道の駅の展望台から見た富士山です。3回目の一周ウォークの帰りに写しました。
    

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