はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

千葉山どうだん原のツツジ

2012-04-20 05:47:01 | 低山歩き
東海道53次15回目-1

場   所:静岡県島田市・藤枝市
歩行月日:2012/04/19
歩行データ: コースタイム
 島田駅-1:40-矢倉山-1:10-どうだん原-0:20-千葉山-0:15-智満寺-1:05-双子山-3:00-藤枝駅

 歩行時間:7時間30分 休憩時間:2時間50分 延時間:10時間20分
 出発時間:7時30分  到着時間:17時50分
 歩数:41,635歩 歩幅推測:0,7m 距離推測:29.1km (GPS距離:25.9km)

 ドウダンツツジの群生地で有名などうだん原に行ってきました。
昨秋にはドウダンツツジの紅葉狩りに歩いたコースですが、今回はその時の逆コースを歩いてきました。

 島田駅を7時30分出発。駅前の道を北の向って進み国1バイパスのガードを潜った所からハイキングコースは始ります。
急な農道を一気に登ると、まだ駅から左程歩いていないのに、自然林の気持ちのいい山道になります。
島田駅方面から矢倉山にはこのコース以外には、バラの丘団地経由と尾川経由とありますが、私はこのバイパスからのコースが一番好きです。理由は何と言っても車道歩きが少ない事。それに舗装されていない山道は足に優しく感じます。だだ所要時間は一番かかるかもしれません。

  
  バイパスガードの山道入口                     自然林の中の山道

バラの丘団地の道と合流し更に進むと尾川からの道と合流します。ここが矢倉山登山口となっています。
丁寧に整備された道は歩きやすく、思っていたより容易に山頂に到着。駅から1時間40分の9時10分でした。
矢倉山(311m)は視界が聞かない山頂ですが、ただ西側1分の所に見晴らし台がありますので必ず寄ってください。そこからは眼下に開通になったばかりの新東名が、まだ真っ黒な舗装面に鮮やかな白い線を見せています。今日は平日なのか走っている車が少なく採算的に合うのか心配になります。
見晴らし台からは新東名以外にも大井川の蛇行している姿も、また運が良ければ枚の原台地から離着陸する飛行機が見えるかもしれません。ただしこれは本当に運の良い時だけです。
山頂に戻り、フト見ると黄色いカタクリの花が咲いているのを見つけました。針金で柵を拵えてある所を見ると誰かが移植してくれたようです。

  
  矢倉山から新東名                          黄色のカタクリ

 矢倉山からどうだん原に行くには、登ってきた道を四辻まで戻り、そこから田代環境プラザや伊太和里の湯の方面に下っていきます。
田代環境プラザは東北の瓦礫処理で一躍全国的に名前を売ったごみ焼却施設です。登山道はその施設をグルと回るようにして太い舗装路に出ます。
出た所を右に行けば日帰り温泉施設伊太和里の湯があります。今日はそこには寄らずに直接伊太丁仏参道からどうだん原に向かいますので、太い道を左折して10mほど先で太い道とは分かれて橋を渡ります。そこには道標が建っているので見落とすことは無いでしょう。
何のために整地されたのか広い空地の上の方に伊太和里の湯が見えています。道はグングン下って着いた所が伊太丁仏参道の開始地点です。

  
  田代環境プラザ                           伊太和里の湯

 丁仏参道の入り口に庚申塔が建っていました。塔は「青面金剛(しょうめんこんごう)」ではなく庚申と文字が彫ってあります。一見してやはり駿河では塔の下に三猿の彫り物は無い、と思いつつよく見てみると。
アッ! 有りました。間違いなく三猿が彫ってありました。ウーン恥ずかしい。庚申と猿の関係は知らなくても許せるが、今まで何度も見てきた庚申塔なのに「静岡では三猿の彫り物は無い」と言い切っていた自分が恥ずかしい。
こんな山の中の庚申塔の彫ってあるくらいなら、町の庚申塔には無いわけはなさそうだ。もう謝るしかないな。
ご免なさい「静岡では三猿の彫り物は無い」と言ったのは私の誤りでした。間違いなく静岡の庚申塔にも三猿は彫ってありました。

   
  庚申塔                               庚申塔の三猿

 丁仏参道入口の標識にはどうだん原まで20分と書いてあり、登りでも案外早く着くのだと思いながら気楽に歩き出す。
伊太の丁仏参道も尾川の丁仏参道と同じように、掘割と言うか沢利用というか分からないが、同じような参道だった。生憎一昨日の降った雨が残っていたのか、沢状の道は濡れていてよく滑る。尻餅をつかないようにストッオクを取り出し注意深く登って行く。
丁目ごとにある石仏を見ると年号が「文化」と読み取れるものもある。文化とは1804年から18年まで続いた年号で間宮林蔵が樺太探検したり喜多川歌麿が亡くなってもいる。そんな古い時代の、しかも片田舎で作成された石仏が今でもはっきり見えている。それが明治時代に作成した「生麦事件之碑」は線香の煙も危ないくらい老巧化していた。これが祟りでなくして何と言うのだ。

与太話はその位にして。尾川に行く分岐に20分ほどで着いた。アレ?確か入口の案内にはどうだん原まで20分と書いてあったはずだ。デジカメで確認したが間違いなく「どうだん原20分」となっている。矢倉山に登ってきたので疲れで足が遅くなったのか、よく分からないが結局どうだん原には30分かかってしまった。中々設定時間がキツイ標識だった。

 どうだん原のドウダンツツジは、まだ三分か四分咲きの状態で見ごろは来週になりそうだ
どうだん祭りは今週末の予定だが少し淋しい花付きの中のお祭りになりそうだ。

  
  どうだん原

 ペンションに10時50分到着。少し早いが昼飯にした。遠くは霞んでいて富士山歩勿論見えていない。大崩山塊も見えるに見えるがはっきりしていない。それでも下に見える茶畑の色が濃い緑から若草色になってきているのも見える。先ほど登った矢倉山も田代焼却場も下に見えている。ペンションの近くのドウダンツツジはどうだん原より開花が遅そうだ。その代りに八重桜やシャクナゲが満開の状態だ。このような景色を見ながら昼飯を食べていると腰が中々上がらなくなるが、今日の天気予報は3時から傘マークになっていた。余りゆっくりして雨にあうのも嫌だ、そろそろ出発しよう。

  
 ペンションから

 千葉山山頂(496m)に11時40分到着。もう何度も見ている十本杉を写真に写して智満寺に向かう。智満寺は昨年から茅葺の屋根を葺きなおしていたがようやく完成していた。その姿は余りに白く綺麗過ぎて何か重みが減ったようにも感じる。中門や仁王門の屋根が古いのが一層を際立って見えた。でも本堂の屋根は格好が良かった。

   
  千葉山智満寺本堂(国重要文化財)                    仁王門の茅葺屋根(県重要文化財)

    
                                    伊太丁仏参道33番石仏

 今日は智満寺までは予定していたが、この後は特に決めてなかった。このまま尾川丁仏参道を下って島田駅に戻っても、双子山に登って藤枝駅に出ても良い。時間は12時で雨は3時頃からと言っていたが今のところその気配はない。
それではこの際双子山に登りながら蕨や蕗を取って帰ろうかと双子山に向かった。
途中の農道脇に蕨が顔を出している。覗き込んでみると放置された茶畑の中に太く蕨がポツンポツンと見える。ここで少し取っていこう。
蕨採りというと草原の中に生えている蕨を摘むようにして取ると思うでしょうが、この辺りではそんな状態で蕨が採れるのは稀だ。私の場合多くは放置された茶畑の中に潜り込んで取っている。そのため手や顔に引っ掻き傷を作るのは当たり前だ。
今もそんな風にして40分ほどかけて、そうマートの売値にすれば1000円程度の蕨が採れた。今日はこの位で止めておこう。

 双子山(436m)に1時40分に到着。ここの山頂は個人の持ち物とかで、入口には常に鎖が掛かっているが人は入っても良いようだ。その入り口には何とも風変わりな石像が設置されていて台座には「一生我慢」と彫られている。とんでもない話だ、楽しみがあるから我慢もできるが、我慢だけの一生なんて願い下げだ。
また三角点のある神社の入口には虎が桜を見上げている。この虎の横には牛の石碑もあり両方合わせて丑寅になるのか?

   
   双子山の石造                         虎と桜                     

 双子山からの帰り道は5本もある。そのうち今日は一番山道が長く藤枝駅に近い藤枝駿河台への道を歩く事に。去年この道を台風一過の日に歩いたとき、蜘蛛の巣が多く閉口したことがある。それ以来避けていたのだが久し振りに歩いてみよう。
途中にまた蕨や蕗を見つけ取っていると雨が降り出した。時計を見ると3時15分。余り当てにならない天気予報なのにこんな時には的中する。ザックカバーを付け傘を用意したがさすほどの事も無く止んでくれた。

   
 蕗の中に蕨(珍しい事だ)       収穫した蕨              収穫した蕗

 前回蜘蛛の巣が多く気持ち悪かった道は今日は快適だった。尾根から見える景色は双子山に続く道で最高ではないだろうか。次回双子山に行く時はこの道を歩く事にしよう。
   
  
  焼津方面を眺める                      大井川方面を眺める
    
 藤枝駅に想定していた時間より大分遅くなって5時50分に到着した。蕨や蕗を1時間半も取っていたのだから仕方ないな。おかげで今日は土産が出来た。 

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