はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

大崩山塊:静焼アルプス縦走

2015-04-03 15:48:15 | 低山歩き
歩行記録                                                          H27-3-31(火)
歩行時間:10時間40分   休憩時間:1時間35分   延時間:12時間20分
出発時刻:5時55分     到着時刻:18時10分
歩  数: 32、352歩(推定距離24.3km)    GPS距離21.2km
行程表
 安倍川駅 0:30> 佐渡山 0:30> 徳願寺 0:35> 仏平 0:15> 梵天山 0:20> 歓昌院坂 0:40> 駿河峰 0:35> 大鈩山
 0:50> 飯間山 1:20> 三角点 0:15> 宇津ノ谷峠 0:20> 蔦の細道 1:00> 444m峰 0:20> 満観峰 0:40> 日本坂峠
 0:25> 花沢山 0:50> 砂張屋道標 0:45> カンポ下 0:30> 焼津駅 

      
                      清焼アルプス概念図

 静焼アルプスとは大崩山塊、北東の佐渡山から、最南端に位置するカンポ下まで続く尾根を、私が勝手に呼称しています。
本来ならこれから更に高草山に上り、満観峰、丸子富士、朝鮮岩を加えれれば、大崩山塊の全山踏破となるのですが、
私の足ではとても1日では完歩出来ません。

 このコースを大きく分けると、佐渡山から宇津ノ谷峠までの徳願寺の尾根(通称丸子アルプス)と、宇津ノ谷峠から花沢山の
ほぼ東西に走る主稜。更に花沢山からカンポ下に続くカンポの尾根(通称焼津アルプス)に分けれます。
所用時間の半分以上は徳願寺尾根に掛かり、残りの2/3が主稜の縦走、1/3がカンポの尾根の割合でしょうか。
足の遅い私でも、昨年までは12時間を切っていたのですが、今年は12時間を越えてしまいました。
ですが、これは年寄り遅い足の時間の事で、普通なら11時間前後、早い人なら10時間は切ると思います。
途中には逃げ口が何ヵ所もあるので是非挑戦してみてください。

 観歩記
 
                 持参した目印                            朝鮮岩方面
          コース入口の場所
 今日の出発に先駆けて目印のリボンを購入していた。いつも使う赤いビニールテープでなく、測量用のピンクのリボンだ。
リボンはヒラヒラするので、歩いていても気が付きやすいのは良いのだが、経年劣化すると色落ちがして、最後は透明のリボンに
なる欠点もある。それに値段も高いので私は今まで使っていませんでした。
しかし今回はそんな事は言っていられない、昨年道を見失った竹林のピークの道をはっきりさせなければ、ブログでコースを
紹介すうる資格はないと、準備したのでした。

 上り始発電車に乗り安倍川駅に着いたのは6時前だったが、日は大分上がっていた。例年はもっと早い時期に歩くので、
日の出と同じくらいの出発になるのだが、今年は少し遅れてしまった。
 国1佐渡交差点横の西宮神社の参道が静焼アルプスの入口です。マピオンの地図の参道を登り、農道を横断した山道を上れば、
最初の佐渡山の頂上です。途中から見える朝鮮岩方面は山桜が点在して見えてます。桜には丁度良い時季かも・・・・・

 
              佐渡山(H102.7m)                             静岡市街

 山頂は石葺き古墳のような感じがしますが、これはこの辺りで菜園をしている方が積んだ石垣のようです。山頂から西北の
方向には、これから歩く徳願寺の尾根が見え、場所を東に移動すると静岡市街が見えます。
だが今日はご覧のように薄ボンヤリと霞がかかった状態で、富士山は肉眼では薄く見えてますが写真では・・・・・・・・
佐渡山からの下りは、畑の中を無断で歩くので気兼ねしながら下ります。下って農道に出た先は今度はハッキリした山道に
なります。マピオンの地図で丸子と手越の点線の境界線が山道に相当します。
山頂から畑の道は嫌だと思う人は、山頂から来た道を引返し農道をグルリ回れば山道入口の場所に出ます。

 
              手児の呼坂                                 梵天山入口
           梵天山入口の場所

 数年前ここを歩いた時は、踏み跡はあるが人の歩いた気配は薄かったが、最近は歩く人が増えたのかしっかりした道になって
きている。途中の万葉時代の古道 「手児(てご)の呼坂」 を通り抜ける。手児の呼坂はかって佐渡付近が湿地帯だったころの
東海道の巻道で、丸子と手越を結ぶ低い峠だったという。
これで1山1峠を越えた。今日は幾つ山を越え、幾つ峠を越すか数えて行こう。新日本百名山に名前を連ねる沼津アルプスには
七山七峠があるとか。はたして静焼アルプスはそれを越す事ができるか・・・・・・・・

呼坂を越して山道を更に行くと農道に合流する。今度はその農道を徳願寺に向けて進む。徳願寺は駿河一国三十三観音札所で
今川氏親の母親・北川殿の菩提寺でもあるが今日はパス。時間も惜しいし無駄足も踏みたくない。
農道をさらに登り、左手の法面のコンクリに 「梵天山 ↑」 と白ペンキで書いてある。その横の階段が仏平・梵天山の入口になる。
ここを入れば当分農道とも出合わない山道になる。

 
            仏平中腹の右回り・左回りの標識               仏平の右回り・左回りの標識

 どうでも良い事だが何回も歩いていて初めて気が付いた矛盾です。
仏平の中腹の分岐に標識が建っている。その標識は右の横に行く道を指して 「右回り」 となっている。時計とは反対回りだが
マーいいだろう。私は左回りで仏平に行こう。
次に仏平山頂にも同じ標識が建っていて、今度は今歩いて来た進行方向の道が「左回り」 としてある。
何だかおかしくありません? 左回りで歩いて来たのに、ここから右回りになってしまうなんて。
せめて山頂の標識をコースの内側に建てれば意思は統一できたるのだが。

 
               仏平(H352m)                           梵天山(H375.7m)

 何もない二つの山だが、ここを結ぶなだらかな道は、この尾根では当分出てこないので味わって歩いてください。
これで3山1峠を通過。

 
               歓昌院坂(H171m)                           駿河峰(H401m)
          歓昌院坂の場所
 歓昌院坂はかって安倍川が増水したとき、この峠を越えて安倍川が藁科川と合流する手前で二つの川を渡ったとか。
藁科川に中州には枕詞で有名な 「木枯しの森」 があります。峠の標識には 「木枯し街道」 と書いた物もあった。
 一方峠を南に下れば、この坂の名前の元になった、古刹歓昌院や柴屋寺を通り国1、即ち旧東海道に出ます。
これで3山2峠を通過。快調です。

 梵天山から歓昌院坂への下り坂は、中々急なので登りでなくて良かったと思いたくなるが、それは甘い考え。
歓昌院坂から駿河峰への登りは、下った分を取り返すが如くの急坂になります。更に途中にある三角点を見ても安心しては
まだいけない。山頂はまだ先です。

           
                 大鈩山(H356m)                            新しい標識

 歓昌院坂辺りから紙にプリントされた新しい標識が目に付いた。明確で分かりやすいのでこれで長持ちすれば最高だろう。
ただ大鈩山で見たこの標識は、少し間違いやすいと思った。
いま私は駿河峰から歩いて来て、次は飯間山に向かいたい。だが標識は、いま歩いて来た道を指して飯間山方面となっている。
初めて来たときなら頭を傾げるが、兎も角左の道を行けば次の標識で飯間山の道を見つける事ができるだろう。
だが飯間山から駿河峰に向かう人がこの標識を見たら、左は今来た飯間山だから、駿河峰は標識には書いてないが右の道だと
思い、藁科川に下る道に入ってしまわないか気になる。

 実はここ大鈩山頂は案外見落とされてしまう山頂で、徳願寺尾根を縦走したが大鈩山は通らなかったと言う人が結構いる。
これは駿河峰から来た道が、大鈩山の5mはど手前で鋭角に左に曲がっていて、その曲がり角付近には目印が幾つもある。
先にその目印に気が付いて、知らずに大鈩山頂には行かないで飯間山に向かってしまう人がいるようだ。

 矢張りここの標識は、大鈩山頂から左に2本の道を表示すべきだと思う。

 
        左から丸子富士、満観峰、高草山が見える                 飯間山(H481.5m)  

 送電線の鉄塔の所から満観峰や高草山が見えていた。だが今日は花曇りなのか近くの山でもぼんやりとしか見えない。
これから歩く稜線も見えている筈だが、どの尾根を通って満観峰に向かうのか判断できなかった。

 徳願寺尾根の主峰飯間山も何もない山頂です。ともかくこの尾根は静が取り柄だけの山で、平日に歩けばまず貸切間違い
無しです。今日も佐渡山からここまで誰にも会っていません。多分宇津ノ谷峠までは合わないでしょう。
これで6山2峠通過。

                  
                 ダイラボウ                         ダイラボウ分岐

 右の植林の間から山頂部分が剥げている山が見えているが、あれがダイラボウだろう。ダイラボウには今年初めて登ったが
山頂部分の木が伐採されていて、花木が色々植えられていた。あの剥げて見える所がその場所なのだろう。
周辺の山を歩いていると、こうして遠くからでも判断ができるので楽しみが増えてくる。だが、びく石は分からなかった。

 ダイラボウが見えた少し先の三角点の手前に、ダイラボウを案内する新しい標識が付いていた。ダイラボウには山頂の
花が咲く5月頃に行ってみようと思っていたので魅力ある誘惑だ。だが私の足で安倍川駅からここに上り、更に悪路を通り
ダイラボウに向かうには無理過ぎそうだ。最初はおとなしく車道を歩いて行ってみよう。

             
                  三角点(H412.2m)                           これは何だ?

 「三角点の向きは南を向いている」 と思っている人が多いのですが、実際に三角点の上に方位磁石を置いて調べると、
確かに南向きの三角点が多いが例外もあります。ここ朝比奈の三等三角点はご覧のように北向きでした。
尤も、国土地理院の情報では、ここの三角点は 「1974年以降観測されていない」 そうで 「重点整備点でない」 ではない
三角点でした。でもこの頂は山名が無いので山の数には入れません。

 三角点から丸子側宇津ノ谷道の駅への分岐を過ぎると急な下りになる。その坂を下りきった所は一見峠のように見え、右は
「⇒谷側」 の道標はあるが左の道は何も無い。何年か前には左の道の入口には 「悪路」 の表示もあったが今はそれもない。
よってここも峠としてはカウントしない。

 その峠と思える鞍部に判断しかねる構造物があった。道の低い方に杭を打ち、その上に板を渡してある。板の中央前部は板が
無く下が見えている。周りは黒い寒冷紗で囲んであるのは目隠しのためか?
便所? しかし寒冷紗の目隠しでは中は見えてしまう。一体誰が何のために造ったのだろう。謎だ。

                 
           鞍部上の瘠せ尾根                      444m峰と高草山

 鞍部を越すと瘠せ尾根とは恥ずかしくて言えないような瘠せ尾根が現れる。更に2個目のピーク辺りで左が開け満観峰等が
見える草地がある。もう2・3週間もすれば蕨が出そうな場所だ。ここで昼飯を食うのもいいでしょう。

 そこから少し下り、登り返した所が、昨年道を見失い大苦労した竹林のピ-クになる。
事前にピンクリボンを用意して、やる気満々登り出すと、昨年は無かった標識が付いていた。見慣れた標識は岡部のSさんが
付けてくれた物で、流石!としか言いようがない。更に飯間山辺りからズート付いていた、紫のビニール紐の目印が次々と
あり、私が目印を付ける必要も無かった。
お蔭で難なく竹林のピークは通過できたが、せっかく持ってきたリボンなのでモノラックの杭に付けておいた。
紫の目印は宇津ノ谷峠まで続いてが、これだけ付けるにはさぞ時間が掛かったであろうに有り難うございました。
そうそう印刷されていて分かりやすかった標識は道の駅への分岐で終わっていた。

 徳願寺尾根の最後の三角点 「宇津ノ谷」(H273.9) を過ぎ、林の中を下って行くと正面が開けた所に出る。そこから
蔦の細道の先にある444m峰に続く登り甲斐がありそうなピークが見える。今日はその山中のあちこちに山桜が見えていた。
飯間山からここまで幾つものピークを越えてきたが、その全てに名前が付いていなかった。せめて竹林のあるピークや三角点
には名前を付けたいところだ。
               
                    ロープ場                              宇津ノ谷峠
           宇津ノ谷峠の場所
 徳願寺尾根で唯一あるロープ場はそれなりに助かる。これでロープが無ければ一苦労する場所になるだろう。
下の谷底に宇津ノ谷峠の道が見える場所に、最近ロープではないが平たい布を加工したような物が張られた。
お蔭でへっぴり腰で下っていたのが余裕も持って下る事ができるようになった。有りがたい事です。

宇津ノ谷峠に12時25分到着。徳願寺尾根最後の紫のビニール紐が風に揺れていた。
宇津ノ谷峠を西に下れば岡部で、蔦の細道公園や岡部側道の駅に出る。東に下れば宇津ノ谷集落を通り丸子側の道の駅に
出る。これで6山3峠を通過した。

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4 コメント

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大鈩山標識 (Unknown)
2015-04-17 11:03:14
おっしゃるとおりなので、近々取替えに行きます。
左矢印、駿河峰・飯間山・誓願寺としました。
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大鈩山の注意喚起 (松理)
2015-04-17 22:10:01
Unknown様
 さしでがましいようですが,1つ付け加えさせてください。
 ヤマレコなどを見る限り,大鈩山で道を間違える人が多いようです。それは,ある勘違いが迷いを生じさせていると思います。
 勘違いというのは,徳願寺方面と飯間山方面とを結ぶ縦走路上に大鈩山があると無意識の内に思いこんでいるということです。ですから,いずれから来ても寺谷方面へ下るという間違いを起こします。
 ですから,単に文字だけで記すよりも,大鈩山が縦走路上から飛び出している位置にあることを図(→)で示すことが肝要だと思います。
 ですから,このブログで紹介されている「新しい標識」の「ここは大鈩山(356m)」方向に短い上向きの↑を付け足すだけでもよいと思います。
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大鈩山の標識 (はぐれ)
2015-04-19 12:07:55
コメントありがとうございました。そして申し訳ございませんでした。
自分では何もやらないのにチョビチョビ口だけを出す悪い癖だと承知はしているのですが・・・・
この件について松理さんからも提案がありましたので、今日(19日)のブログに少し詳しくアップしたのでご覧ください。

ご本人からのコメントに感激しています。
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松理さんへ (はぐれ)
2015-04-19 12:13:05
コメントありがとうございました。
この件について今日の(19日)ブログに紹介したのでご覧ください。

昨日若山付近を歩いてきました。
と、云っても松理さんの推奨するバリエーションルートではなく、メインルートでしたが。
ミツマタの花はすでに盛りを過ぎ項垂れて咲いていました。
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