はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

富士山・御殿庭と双子山3

2013-10-21 09:42:32 | 低山歩き
       富士山・御殿庭の黄葉と双子山                              歩行月日2013/10/17

歩行時間:5時間30分 休憩時間:0時間50分 延時間:6時間20分
出発時間:7時20分   到着時間:13時40分
歩  数:  20、319歩   GPS距離:
行程表
 御殿場口新5合目 0:55> 幕岩 1:00> 御殿庭入口 1:10> 山体観測装置 0:45> 御殿庭入口 0:40>
 下双子山 0:25> 上双子山 0:35> 御殿場口新5合目

  山体観測装置 ~ 四辻
 山体観測装置の標識に10時20分到着。御殿庭上からは35分で、これも案内の時間通りだった。
上方には山頂は見えなかったが、宝永山の第1火口に下る分岐点や、富士宮口6合目の小屋も見えていた。
そうだ富士宮口の登山道の閉鎖ヶ所は、6合目の横にあると聞いている。その抜道は宝永山寄りにあるらしい。
ならそれを見に行ってみるか。
止めよう!止めよう! こんな景色を見ると、すぐ高い所に行きたがる悪い癖が出てしまう。今日はまだ双子山に
登る予定があるのだから自重しなければ。

 ここの標識に着いてどうしても分からない事があった。標識には間違いなく「山体観測装置」と書いてある。
なのにその装置が無いのだ。見落とすような小さな物ではないし、今年7月に来た時には間違いなくあった。
それが今は無い。標識と装置の場所が違うのかと下を見ても装置は見えない。勿論上にも見えない。
山体観測装置は宝永山の上にもあり、これは今年の8月に見ている。それと砂走りの2合8勺にも装置らしき物は
あったが、これは壊れていた。ここの装置も撤去されてしまったのか、それとも場所が違うのか。

 家に戻り「海から富士山」の時の写真を確認すると、間違いなく観測装置は映っていたが、ピ-クではなく斜面の
途中に写っていた。そしてその写真の1分後に標識の写真が写っている。ということは標識の少し下に有る筈なのに、
下を見た時は気づかなかった。見落としかそれとも撤去か、来年の海から富士山の時に確認しよう。

 
            山体観測装置の標識                        第1火口への稜線

 宝永山の火口は3個ある事は知識としては知っていたが、3個目が何処にあるのかは知らなかった。
今日は麓から、ここの第2火口の上にまで来たが、第3火口と思える孔はなかった。
一体第3火口は何処のあるのだろう? 

 下の写真を見てください。第3火口は第2火口のすぐ下にあり、火口の下は緑の樹林帯になっている。
ということは今日のコースは、第3火口の中を歩いて来たことになる。
さらに国土地理院の地図の登山道を写真に記入してみたら、なんと御殿庭上は第3火口の下部にあたり、
トラバスした斜面は火口の中の道だった。
しかし今日歩いた所に火口らしき孔はなかった。確かにトラバスした斜面は、孔の底に向かうような傾斜だった。
若しそこが火口だったなら、御殿庭上の標識は「御殿庭上(第3火口)」とした方のが、親切だと思う。
そんな事は余計なお世話か、こんな事に興味を示すのは俺ぐらいしかいないだろう。

 写真の御殿庭入口の上を見てください。クッキリした沢状の区切りが見え、樹林帯の境は崖があるように見る。
そこは樹林帯と火山灰の沢とが、くっきり分かれていた所で、壊れた標識が有った場所でもあります。
こうして航空写真で見ると、私が想定した雪崩や水流で土壌や標識が流された、という説も満更ではないですね。

          
                             国交省富士砂防事務所資料
 国土地理院の地図で見れば、御殿庭上から登山道が第3火口を登っているのが良く分かる。
そして御殿庭上から御殿庭中に行く道は火口の下部を歩く事になっている。
ところが残念な事に、そこを歩いている時は火口の底だとは気が付かず、石がゴロゴロした場所だと思っただけだった。

      

 風が吹きっ晒しのピークの上は寒い。特に陽が陰ると寒くて仕方がない。どうせ上に行かないのなら早く下ろう。
でもここからどの道を下ろう。来た道を御殿庭上に下るか、それとも水ヶ塚からの道を御殿庭中に下ろうか。
普段なら同じ道を下る事はないのだが、今日は来た道を下る事にした。そして御殿庭上から御殿庭中に出て御殿庭下に
下る。更にそこから方向を変えて御殿庭入口に抜けよう。そうすれば御殿庭周辺の道はほぼ歩いた事になる。
何しろ知らない道はすぐ歩きたくなる方だし、それにこの辺りの道は霧さえ出ていなければ危険な事はないのだから。

 観測装置の標識から御殿庭上までは寒い事もあり15分で下ってしまった。それでも体は温まらない。ジャンパーを
着ようかと思ったが、それも面倒なので我慢をしてしまう。
お蔭で宝永山下のカラマツを見ると更に寒さが増してくるようだった。

 

 御殿庭上から御殿庭中への道は石がゴロゴロしていて、大きい石には白ペンキで目印を付けてくれてある。
お蔭で踏跡や標識は無かったが迷わずに済んだ。ガラガラ道を底まで下ると次は樹林帯の中の登りになる。
この道は余り歩かれていないのか、道の周辺から原生林の雰囲気が残っていて中々良かった。
10分も歩かないうちに御殿庭中に到着。丁度陽が射して来たので、風のこない所で昼食にした。

 御殿庭から御殿庭下の道は、いつもはハーハーしながら登っているが、今日は快適そのものだった。
ここは今日の行程の中で、一番人が多いはずなのに誰とも擦違わない。黄葉の時季なのにどうしたのだろう。
昨日の早朝までの台風の影響なのか? マー貸切の山は好きだからいいけど。

 
               原生林の雰囲気のある林                    御殿庭下

 御殿庭下からは初めての道を御殿庭入口まで歩く。ここも余り人が入っていないようで、さっきの道と同じような
感じだが、こちらは下草が少ない。少し標高が下がってきたので広葉樹が増えて、鹿が下草を食ってしまったのか。
 垂直になった土手に茸が生えていた。笠の部分は平らで、竿の部分がグイッと曲がっていた。ここの道は若干下り
気味な道で、さっきの御殿庭上から中の道は登り気味だった。マーどちらの道も距離も短く大した事はなかった。

 
                御殿庭入口への林                      茸があった

 御殿庭入口から三辻に戻り、三辻からは草原いや荒野の道を四辻に向かう。このような道は霧が出ていると不安を
覚えるが、今日のように前方が見えていれば気楽なものだ。
アレー 今までは枯れたフジアザミしかなかったのに、今度はピンクのアザミがあった。フジアザミの花期は8月下旬から
9月中旬になのに狂い咲か。
 フジアザミは日本のアザミの中では、最も大きな花を咲かせる種類で、高さは20–100cmくらいあるという。このアザミは
草丈は左程高くなく30cm位か。花の大きさはゴルフボールより大きく、テニスボールより小さいくらいだ。
フジアザミの先に見えている小山は上双子山だが、富士山に咲くフジアザミも、ここ双子山の周辺が一番多いらしい。
たしかに8月下旬にここを歩いた時は、あちこちに咲いていて驚いてしまった。
 アザミの花は下を向いているので上を向かそうとしたが、棘が痛そうなので止めてカメラを下にして写してみた。
まるでシャワーの蛇口から水が滴るように、ピンクの管が垂れ下がっていた。この管が枯れると綿毛になり種を空に
飛ばすのだろう。
 アザミを調べていたらこんな事も載っていた。
「スコットランドの国歌のタイトルにもなっている「スコットランドの花」はアザミを指している。昔ヴァイキングが、
夜の闇に紛れて、スコットランドを攻撃しようと裸足で進軍していたとき、アザミのとげを踏み抜いてしまい、その痛さに
思わず声をあげたことによって、スコットランドの人々が侵略の危険を察知した」
という言い伝えがあった。

 
                フジアザミ                           フジアザミ    

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