サーフィンに医学のメスを!

整形外科医/医学博士イナダクニマサのブログ

日本のサーフィン競技が本格始動です

2022-03-23 | Surfing Competitions

彼岸を過ぎてもまだ真冬のような気候が続いていますが

東京オリンピックのサーフィン競技開催地である千葉県一宮町釣ヶ崎海岸(志田下ポイント)が今最高に熱くなっています。

WSLアジアリージョンの日本国内大会「ASIA OPEN 2022 supported by PARASOL」が

昨日までのPro Juniorの大会に引き続いて、今日からMen’s&Women's QS1000イベントが始まりました。

今日はオリンピックのファイナル・デー程ではありませんが、相当ハードな波と風のコンディションで選手たちは大変そうでしたが

視聴者としては迫力があって見応え十分でした。

今現在、日本中のサーフィンのトップ選手たちがここに集結しているわけですね。

COVID-19のため日本でのWSL QSイベントはこれまで休止していたのですが、

そんな中でも

コロナ対策に大変な労力を費やしながらも日本プロサーフィン連盟(JPSA)は国内ツアーを昨年から再開し

われわれメディカルサポートチーム「CURE」がお手伝いをさせていただきながら、無事ツアーを終了しました。

しかしながら

世界を目指す日本の若手のサーファーたちにとっては

やはりWSLの大会QS(Qualifying Series)でポイントを稼いで、その上のCS(Challenger Series)への出場権を獲得し、

さらに世界最高峰ランクのCT(Championship Tour)への出場を思い描いて日々トレーニングに励んでいる訳です。

しかも、TOKYO2020大会で見事に銀メダルを獲得した五十嵐カノア選手は

何と今現在世界ランク1位であり次のBells BeachでのCT第4戦ではイエロー・ジャージを着ることになります。

我々が2009年にサーフィン競技のメディカル・サポートと医学研究を始めた頃には

日本人選手が現在のCTで活躍することなど誰も想像していなかったと思います。

明日からWomen's の試合も始まり、これからはMen'sでもシード選手たちが登場してきます。

最終日3/27までいい波のコンディションで選手たちが思う存分実力を発揮して素晴らしい大会になることを期待します。

さて、このQS1000大会の翌週3/30には

今年のISA World Surfing Gamesへの出場権をかけたJapan Open of Surfingが静波のウェーブ・プールで開催予定

さらに翌週4/4からは

またまた釣ヶ崎海岸においてJPSA 2022年ツアー初戦となる「さわかみ一宮プロ」ショート&ロング大会が開催予定

選手達も大会運営スタッフも本当に忙しい日々が続きますが、

われわれ視聴者のサーフィン競技ファン達にとっては本当にワクワクする日々となりそうです。

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クマの思い出

2022-03-04 | Dog & Life

2018年に10年一緒に暮らしてきた愛犬タロウが死んで

翌年4月から我が家に新たに迎えたジロとクマですが、

老犬のクマが先月7週間の闘病の末に亡くなりました。

2匹とも野犬問題で話題となった山口県周南市で保護された犬ですが、

ジロは恐らく野犬として生まれ人間を知らない若い雄で、

クマは歯が摩耗し唇と舌が裂け、片目も見えず、体じゅうに褥瘡のような脱毛があり

恐らく飼い主の飼育放棄で傷ついた老犬のようでした。

2匹とも捕獲され保健所に収容されていたところ、幸いにも引き出しボランティアさんによって保護され

関東に送られてきて埼玉県の預かりボランティアさんの下で里親探しの状態でいました。

私が里親捜しのWebページでジロを発見し、一目ぼれして運命の出会いとなったわけです。

クマは実はジロの「おまけ」として引き取ったのですが、

黒白のはっきりとした毛並みがタキシードみたいで凄くカッコ良く

ツンと尖った短いマズルに半垂れ耳のとてもキュートなワンコでした。

しかし、引き取った初期には逃げようとして家の色々な場所であれこれ脱出活動を企てていたようです。

でも、僕らと信頼関係が築けた後には、いつも散歩中「しかめっ面」のジロと違ってクマはわが家の「カワイイ犬」担当になりました。

散歩では背の高いジロよりもグングン引っ張って、去勢していないのでサカリのメスを追いかけてかなり活発でした。

また、水の嫌いなジロと違って、外へ散歩デビューするとよく家の前の川にザブザブ入って泳ぎました。

暑い夏は海岸で小さな川を見つけると、遡上する鮭を追いかける熊のように水の中をずっと歩いてました。

その他にクマの特徴を思い出すと

その①、目があまり見えないので、目を守るために犬用メガネをさせていたこと 

 どれもとても高価なのですが、嫌がって直ぐに外してしまいました。

その②、マズルを芝生にグリグリ擦りつけるのが大好きだったこと

 左右を交互に擦りつけて体をバタンバタンと寝返りしてました。

その③、若くて遊び好きのジロに絡まれると、すごい怖い顔で吠えて対抗してたこと

 いろんな犬が寄ってきますが、サカリの雌以外に興味は無いようでした。

その④、寝る場所が色々と変わったこと

 初めの頃はソファなど高い場所、その後はテーブルの下やジロのベッド、はたまた階段など見ていて面白かったです。

その⑤、ベロを出して寝てたり、コスプレさせるととても可愛かったこと

 とくに赤い丸をほっぺに着けるとくまモンみたいでした

 

これまでたった2年半のクマとの生活でしたが、

最初はちょうどコロナ禍で人間が出かけられなくなって

犬たちと一緒に過ごす時間が必然的に長くなり花嫁街道や滝めぐりなどいろいろな所へ散歩に行きました。

クマは短い足でも背の高いジロについて山道を一生懸命に歩きました。

でも、老犬のクマはいろいろな病気になって何度も何度も動物病院にかかりました。

フィラリア、目の病気、皮膚病、咳、肛門嚢炎などなど

でも、餌はよく食べて排便も大量、散歩も毎日かなり遠くまで歩き、

もしかしたら思っているよりも若くて結構長生きするんじゃ無いか?とも思っていたくらい元気でした。

ところが、

昨年12月になって朝の冷え込みが厳しくなって

12/7の朝の散歩の帰りに突然、両後肢がガクガクと脱力して腰砕けのようになりました。

整形外科医としては椎間板ヘルニア等による神経障害性の麻痺ではなく

低血糖や寒冷による循環障害などを疑っていました。

倒れる前日の満月の夕方はかなり長距離の散歩に行けたのですが、

12/20この冬1番の冷え込みの朝、散歩に出たところ直ぐに脱力発作が起きて

抱っこして暖めながら急いで家に戻りましたが、庭でてんかん様の全身痙攣発作を起こして意識不明となりました。

それから動物病院に入院させていただいて集中治療を施され

12/22にはお別れのため家に連れて帰ったのですが、

なんとそれから意識を取り戻し、点滴、薬物投与、酸素投与などの集中治療を家で続けたところ

その後には自分で歩けて流動食も食べられるまで回復しました。

しかしながら、最終的にはとても珍しいインスリノーマという膵臓の悪性腫瘍であることが判明し

血糖値を維持するための薬物治療と頻回な餌やりを必死に続けたのですが、

とうとう2/7の夜にわれわれ夫婦の腕の中で眠るように息を引き取りました。

死に方としては痛みや苦しさの無い静かな最後であったことは、飼い主として幸せでした。

クマ

楽しい思いでを本当にありがとう

いつまでも君のことを忘れないよ

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