【Surfing for all がんばろう日本!】
JPSA 2022 さわかみ Japan Pro Surfing Tour
ショートボード第1戦「さわかみ 一宮プロ」が、オリンピック会場の釣ヶ先海岸で今週4/4~6に無事開催され、
私もJPSAメディカルサポートチーム「CURE」でのメディカルスタッフとして参加させていただきました。
コロナ禍での大会開催も今年で3年目になりますが、
JPSAの大会ではしっかりとしたコロナ対策が徹底させており
これまで大会会場からは一人も新型コロナウィルス陽性者は出ておらず、
これは大会運営者とわれわれCURE、そして選手と関係者の皆さんのご協力の成果であり
本当に素晴らしいことだと感心しております。
3月に同じオリンピック会場で開催されたWSLの「Asia Open」はYou Tubeで観戦していたのですが、
有観客開催でもありマスクの着用やソーシャルディスタンスの確保は徹底されていないように見受けられました。
「コロナ対応」よりも
「大会盛り上げ」「競技のアピール」「視聴率の確保」などが優先されたように感じます。
その点JPSAはdomesticなプロのサーフィン競技団体でもあり
プロ野球やJリーグなどと同様にコロナ対策をしっかりとる姿勢が重要でしょう。
さて
今回大会を見ていてさらに感じたことがいくつかあります。
① 新たに大勢の若いサーファーがプロ資格を獲得したこと
これはプロトライアルが年間2回だけになり、プロ公認獲得のルールが大幅に変更されたためでもありますが
弱冠女子中学生のプロ選手も誕生
プロ公認を新たに獲得した選手の薬物検査をCUREで行ったため、その全員を確認したのですが大いなる世代交代を肌で感じました。
② 掘れたジャンクなコンディションではリスクの高い技に果敢に挑戦する若い選手に軍配が上がるということ
今大会は初日から暴風雨に高波の暴風波浪警報クラスのコンディションで
通常ならクローズアウトのサーフィン不可といった状況でしたが、
そんな中でもプロサーファーは沖へパドルアウトして迫力のパフォーマンスを披露
やはり「プロって凄いな~!!」と感心させられました。
そうしたコンディションでは長くフェースが出来るいい形のブレイクを捉えるのはもちろん大事なのですが
そうなってくると波を待ちすぎて、特にベテラン選手たちとなると技の完成度を重視してしまうためかなかなか波を捉えることが出来ず
一方怖い物知らずで元気いっぱいの若い選手たちはどうブレイクしてくるか分からない危険な波にもどんどん乗って
ダンパーなリップに果敢に当て込んで時にそれが成功
チューブライドやエアリバースもごく稀に成功して高得点を稼ぎ、どんどん勝ち上がっていった印象です。
現代のサーフィン競技ではこれが「時代」なのかもしれません
③ トレーニングやコーチングを導入している選手がとても多くなったこと
我々がサーフィン競技に医学のメスを入れ始めた2009年には、選手のそうした姿はほとんど見られませんでした。
近年多くの日本人選手がWSLやISAの海外の大会で活躍したり、オリンピック競技で日本人がメダルを獲得したり
さらに海外の有名な選手たちのトレーニングの様子が伝えられたりと
サーフィンが競技スポーツの一つとして選手本人にもその関係者にも認識される様になったことは本当に感無量であります。
あとは一宮あたりにハイパフォーマンスセンターやトレセンのような箱を作って組織化、体系化を図れたらさらに素晴らしいことですが
これにはサーフィン競技界への経済的なバックアップが不可欠であり最も大きな課題とも言えます。
④ ABEMA TVの実況放送のクオリティーがとても高いこと
その昔はU-STREAMなどで大会本部から直接放送してしていたのですが、
離島などでは電波が安定せずたびたび放送が途切れるなどしてスタッフ達が本当に苦労していた様子を実際に近くで見ていました。
いまでは大会の実況とは完全に別に、Web動画の番組としてわかりやすい実況と解説のほか、直ぐにリプレイが流されて
まるでYou Tube配信のWSLのCTを見ているような完成度と言えます。
欲を言うと広告がサーフィン関連企業のものだと最高でしょうね。
以上だらだらと長文になってしまいました。
明日から始まる「ロングボード第1戦」も盛り上がってくれることを期待します。