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南シナ海など勢力拡大に危機感 インド、対中警戒に軸足…日経新聞10月31日6面より

2011年10月31日 11時53分15秒 | 日記
近隣国と関係改善  日米との連合模索

…前略。「体面が保てれば(米国主導の)連合に参加する用意はある」と言い切る。高度経済成長が続くインドだが、国防予算は中国の半分以下。軍拡を続ける中国との差は拡大する傾向にある。「中国が覇権主義的な動きを強めればインドは一国では中国に対峙できない。だからパートナーが必要」と
モハン氏はいう。…中略。

インドの巻き返しは近隣諸国にとどまらない。5月にはシン首相がアフリカを歴訪し、経済支援を打ち出した。シン首相はアフガニスタンのカルザイ大統領とも会談し、同国軍の訓練に乗り出すことを表明。ウズベキスタンなど中央アジア資源国にも接近する。いずれも中国が一足先に外交攻勢を仕掛けてきた地域だ。

「真珠の首飾りに対するインドの反撃が始まった」―。インド国営企業が南シナ海で中国と対立するベトナムと同国沖のエネルギー開発を進めることが明らかになると、中国ではこんな見方も出た。…後略。

(国際部古川英治)

専門家の見方 強いインド 米の国益に
米カーネギー国際平和財団のアシュレイ・テリス上級研究員 

オバマ政権のアジア政策におけるインドの位置付けはブッシュ前政権と変わっていない。中国の台頭をにらみ「強いインドが米国の国益」であり、支援を惜しまないという考えだ。インドは民主主義の価値観を共有し、航行の自由や開かれたアジア市場を確保するには不可欠なパートナーだからだ。

米国はインドが自主外交を重視していることを理解している。両国が同盟関係ではなく、あくまで非公式な連合として発展していくことに問題はない。共通の利益に基づき日本など同盟国とともにインドとの協力を強化するということだ。

米国の南アジア外交はインドと敵対するパキスタンの間でバランスをとってきたが、今は両者を切り離して考え、個別に対応する方向に進んでいる。インドとの結び付きは長期的展望のある有益なもので、対パキスタン関係は問題を起こさないことに焦点がある。

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