竹清勇の囲碁の宝石箱

普段何気なく囲碁に接している時間。
愛好家の方には上達の宝庫だと思い紹介していこうと思いました。

定石通りが悪いとき。

2010-10-14 20:52:39 | 五段を目指す
今回は布石の問題です!

毎週土曜日、日曜日に院生対局の検討会をしています。この碁は検討会からです。

テーマは「定石通りが悪いとき」です。よく定石を打つと悪いときがあると言いますが、この碁をみると意味が良く分かると思い題材にしました。

「問題」
この局面で白の次の一手は?
ヒント:定石通ほど間違えやすく、素直に考える人ほど簡単な問題です。
(下図ここまでの手順も勉強になるので参考にしてください)





「実戦進行」
左下は新型で最近よく打たれる定石です。黒は7とひとつツケを決めてから9と置き17とカケタ時に7の石が利かしになって黒は中央を厚くすることができます。一方、白もしぼられましたが隅が堅い陣地になり不満がなく互角のわかれです。ただし全局を考慮せず部分的な定石としての話です。





「1図」
実戦進行の白4は定石ですがこの場合は悪手でした。ただちに白は左辺1と開く一手です。以下5まで、左上の黒の厚みを消して実利で白が優勢になりました。
この碁では左上に黒の厚みがありますので白は厚みを消すように、黒は厚みを利用して相手を攻めるように作戦を立てるところです。この局面で大切なのは定石ではなくその一点のみです。





「2図」
実戦進行の黒7も定石ですがこの場合悪手。ここでは1とハサミ、左辺の白を攻めることで左上の黒の厚みが働きます。
以下3まで黒が主導権を握り優勢といえそうです。



問題図も左上の黒の厚みを働かせないのがポイントです。答えは今週末に出します。







コメント (5)
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