竹清勇の囲碁の宝石箱

普段何気なく囲碁に接している時間。
愛好家の方には上達の宝庫だと思い紹介していこうと思いました。

AI本の裏話①

2018-03-23 11:27:05 | 横浜囲碁サロン

こんにちは竹清です

先日出版しましたAI碁本の増刷が決まりました。

色々な方の協力があって出来た本なので、ほっとしております。

本のリンク→ アマが使える衝撃の新戦法! 囲碁AI「Zen」の布石構想

 

今日は本にあった内容の続きの話しを書きたいと思います。実戦ですごい役立つと思います!

これは先日、私の対局で現れた局面です。黒29までほとんど上記紹介した本の15Pと同じように進んでいます。

注目したいのが25、27、29です。これは強い囲碁AIが非常に好む打ち方で、私も実戦で打ってみてこれのすごさがよく分かりました。

まず黒1~5までとなれば、黒1と白2はキカシ(得)と見てもよさそうです。

黒1によって矢印方向に発展性があります。

 

 

また上図の黒1がなければ、白4~6の圧迫が残り、中央勢力は白が伸ばしやすくなります。

 

 

そこで白は黒1に白2と受け方を変える手も考えられます。

黒1が▲の箇所にあれば従来の定石と同じです。つまり黒は▲にあるのと、黒1にあるのどちらが良いかの比較です。

私は黒1にあるほうが勝ると思います。黒からAやBと発展性のある手が多く残るからです。

 

 

以上をふまえ、黒1~3まではこうなりそうです。

ただし白Aは黒からキカシを受けた形になるので、手を抜くのが気合となりそうです。

そしてここがポイントです。白Aとは精神的に受けにくいのですが、黒がAと入るのはすごくいい手になります。

どういうことか見ていきます。

 

 

黒1~白16までは実戦の続きです。

左辺は大きな白地に見えますが、ここで黒から左上に大きな狙いが残っています。


そして強いAI達がまちなみ左上の図を好むのもその狙いまでセットでだと思います。

ちょっと次の一手のような気持ちで考えてみてください。

 

 

 

 

黒1~黒7まで強烈な狙いです。この動きが黒から残っているのがメチャクチャ強い!

黒7のあと、黒はAと動き出す手があり、白も目がありません。黒は左辺を荒らしたばかりか、どちらが攻めいているかわからないという・・。

 

 

かといって白1は黒2で左辺にただで入られるので、打てません。白3からも黒6まででワタリの形です。

 

 

黒1から3の破壊力をお分かりいただけましたでしょうか?

白Aと受けにくいだけに、上記に書いた狙いは非常に実現しやすいのです

 

本ではここまで書けませんでしたので、こちらで追記させていただきました!

ぜひ皆さんも実戦で使って碁敵をぎゃふんと言わせてみてください。

 

毎週土曜日夜の7時~9時まで横浜囲碁サロンでこのような内容で、AI囲碁講座をしておりますので興味のある方は気楽にのぞいてみてください!

リンク→ 横浜囲碁サロン


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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