里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

スイバの根生葉

2020-02-22 | 日記

松島町北小泉地区北部、丘陵下の車道を下手へ歩いていると、道路法面や脇の畦道に赤い葉
の植物が点々と生えています。場所によっては一面に群生していて、葉の形はギシギシに似
ています。ただ、それよりはかなり小振りですから、同じタデ科のスイバですね。

スイバの名は、茎や葉にシュウ酸を含んでいて酸っぱいことに由来します。
地方によっては、スカンポとかスッカシなどの別名もあるようです。

                              二枚とも2020.2.12撮影

スイバには薬効があり、生薬名を酸模(さんも)といいます。
春の開花期に地下の根茎を掘り上げ、水洗いして乾燥したものを、煎じて服用します。
利尿や緩下(かんげ)、収斂(しゅうれん)などの作用があり、便秘や下痢、胃腸の不調の改善な
どに用いられます。 有効成分はクリソファン酸。
また抗菌作用があることから、たむしなどの寄生性皮膚病やかいせんには、生の根茎をすり
おろして患部に塗布します。

                              二枚とも2020.2.12撮影

タデ科ギシギシ属の多年草で、北海道〜九州に分布し、草丈は50〜80cm。
日当たりの良い道端や土手、耕作地周辺や空地などに自生し、しばしば群生する。
根茎は黒褐色で肥大して木質化、根は黄色く枝分かれしている。
根生葉は先が尖った長楕円形で、長い葉柄があり、基部は矢尻型になる。
冬には赤みを帯びることが多い。 
茎は太く直立し、縦に稜線がある。
茎生葉は互生し、葉身は長楕円形で、上の方の葉には葉柄が無く茎を抱く。
花期は5~6月で、茎頂に円錐状の花穂を出して、淡緑色の小花を多数付ける。
雌雄異株で、雌花は柱頭が赤く目だつ。雄花は花被片が6個、雄しべも6個。
果期には内花被が直径4mmのうちわのように大きくなって痩果を包む。外花被は小さい。
果実は3稜形の痩果で長さ2mmほど、黒褐色で光沢がある。 



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