里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

イヌワラビ 葉柄が赤紫色

2017-03-21 | 日記
イヌワラビは集落の道端や、耕作地周辺などで見かけることが多く、葉柄や中軸が
赤紫色なので、覚えやすい羊歯です。
株によっては黄葉しかかっていましたが、赤紫色の葉柄に変化はありませんでした。
撮影したのは涌谷町の町道成沢線沿いで、杉林際といっても良いような場所です。




                             二枚とも2015.12.2撮影

イヌワラビは良く似た仲間の多い羊歯です。
宮城県にもホソバイヌワラビ、ヤマイヌワラビ、ヒロハイヌワラビ、カラクサイヌワラビ
などが自生しているようですが、まだ出合ったことはありません。
同定に際しては、主に小羽片の形状や葉裏のソーラスの違いで見分けるようです。
イヌワラビは中軸に近い小羽片が、隣の小羽片より大きいですから、識別する際の
ポイントの1つになるでしょう。




                                 2015.12.2撮影

イワデンダ科メシダ属の夏緑性羊歯植物で、本州~九州に分布する。
集落近くの道路や林道沿い、林内などに自生し、草丈は30~90cm。
根茎は細長く横走し、麟片がまばらにあり、葉を込み合って付ける。
葉柄は淡褐色~紫紅色、披針形で淡褐色の麟片を疎らに付ける。
中軸や羽軸は葉柄と同色で淡褐色~紅紫色、羽軸裏面は無毛。
葉身は卵形~卵状長楕円形で草質、2回羽状複葉~3回羽状深裂、上部は急に狭く
なり、鋭尖頭の頂羽片が付く。羽片は6~10対、披針形~長披針形で先端は尖る。
小羽片は線状長楕円形で鋭尖頭、縁には細鋸歯がある。軟らかい草質で無毛。
ソーラスは裂片の中肋と辺縁の中間か中肋近くにつき、包膜は線形、三日月形、
鉤形などが混在する。


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