花菖蒲

日常やら何やらかんやら気儘に綴ります。気儘に。

三毛猫の追憶 其の参

2021-04-02 12:49:00 | やつがれシリーズ~心を捜して~
繋いだ手を見乍ら
三毛猫は思い出す

…第一印象ってアテにならない。
そんな教訓になったよなぁ。

第一印象は誰に対しても
当たり障りない
そんな印象を残すのが三毛猫
しかし
白狐に対してのみ
とても強く残った印象があった

「飄々としてる上に読ませない
挙げ句の果てに喰えないし寄せ付けない」

そんな印象から得た感覚は
己と少し似てる?
三毛猫はそんな気がしていたのだが
実際に触れて征くうちに
幾つか気が付いた
似て非なる部分がある
そう気付いた時
三毛猫の興味関心は
益々深まった
面白い
そう感じてしまった
似てるのに違う
ではその違いは何なのか
無性に知りたくなった
見たくなった
そして
白狐は必ず何かしら
三毛猫の視野を
世界を
感覚を
拡げ変えてくれた
特に意図はないだろう
けれど一緒に過ごしたり
会話したり
そんな他愛がない事
日常的な時間
そんなありふれたものから
三毛猫は色々なものを得た
どれもこれも
普通の環境で生きてきたなら
あまり気にはならなかったろう
でも三毛猫は違った
身近に居る者は
どんな者も皆
自分自身の事に手一杯で
自分自身の価値観でしかものを測れず
押し付けてくる
窮屈で退屈で
疑問には誰も応えてはくれず
応えれるだけのモノを
誰1人として持ち合わせては
居なかった
変わり者
そんなレッテルを
身近な者達に貼られた
それは三毛猫に
コンプレックスになった
そうして
『普通、ありきたり』を
自身に求める様になった

普通が1番で平和で其れを追い求めったっけな。
只管に…。

理想は普通でありきたり
なのに
求めれば求める程に
それは
遠ざかって征く…

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