花菖蒲

日常やら何やらかんやら気儘に綴ります。気儘に。

三毛猫の哲学 其の弐

2020-09-23 15:32:00 | やつがれシリーズ~心を捜して~
幸せってカテゴリーについて
思考を巡らせるも
纏まらない三毛猫。
論点を間違えた事に気付いたものの
答えが見付からない。
些細な出来事にすら
幸せを感じるタイプ
なんて分類される事がある事を不意に思い出すと
己にとってそんな風に感じる事柄があるかを
検証し始める。
甘いものと可愛いもの…
この2つだけは
至福を覚えるな
そう感じた三毛猫。
甘いものを食べる事
これは三毛猫にとって心身共に癒やされる貴重な
行為である。
可愛いものを集める触る見る
コレも三毛猫の心身を癒す。
けれど可愛いものは偶に飽きてしまう。
それを踏まえると三毛猫にとって
些細な出来事での幸せを感じる
と、云うシチュエーションは
甘いものを食べてる時
こうなるのだろう。
甘いものは別腹…
漸く少しだけ答えが見えたが…
根本的な解決にはならない。
また別の方向へ
視点を変えてみる。
アリストテレスの著書は読んだ事ないな…
啓蒙思想家達の考察
アリストテレスだけではなく
ソクラテスなんかも幸福について
考察を遺して居る。
ヘレニズム期には
ストア派、エピクロス派
このニ派にわかれてしまってたり
仏教経典の1つである
法華経は人々の真の幸福と安心の為に
説かれた。
等々…
様々な参考になりそうなものに
軽く目を通したが…
ふむ、珍しくこれと云う決定打がないな。
決め手に欠ける。
こう云う考察や教えがあるのか。
と、知識的に蓄えるものの
己の探してる答えには繋がらない。
啓蒙思想家からヒントを得れないのは
三毛猫にしては珍しい事。
何か気付かないうちに根底が変わった?
思い掛けず三毛猫は
今の己が数年前と少し違う様な
そんな違和感を感じたのだ。
幸福がどうよりも
気になることが見つかった三毛猫は
己の何が変わったかを
妙に識りたい気持ちになった。

幸福
それよりも興味が湧いたもの
もしかしたら
それがわかれば
今の己にとっての幸福が
何なのか
識れるかも知れない。

三毛猫の哲学 其の壱

2020-09-22 09:53:00 | やつがれシリーズ~心を捜して~
幸せ
って何だっけ?
そもそもそう感じる時って
どんな時だっけ?
思考を巡らせど
記憶を手繰り寄せど
曖昧で
ぼやけたまま
判然としない。

幸せ。
これをどんな時に感じるか…
三毛猫は悩んで居る。
側から見て
現在、幸せそうに見えるらしいのだが
三毛猫はあんまり意識して居なかった所為か
いまいちピンとこない。
けれどその問い掛けは
三毛猫が思考を巡らせる
その理由には十分で
考え込んでみる。
矢張り幸せって感覚がよくわからない。
その事に気付いた三毛猫は取り敢えず
片っ端から記憶を探る事にした。
幸せを感じている
そんな思い出はひとつくらい
たったひとつくらい
ある筈だ!
三毛猫は意気込んで探し出す
無駄にいい記憶力を誇る
脳内から引っ張り出す。
あれでもない。
これでもない。
これも違う。
あれも違う。
純粋に幸せを感じた様な記憶が
物心が付いてから一切無い。
なんて事は先ずあり得ない。
そう強く感じるのだが…
コレだ!
と、断言できないのだ。
つまり根本的に思考を巡らせる事柄を
三毛猫は間違えたのだ。
久々に詰んでるパターンきたな…。
そう漏らし乍ら
じゃぁ何処に焦点を向けて探さなきゃならないのか
その判断基準に迷いが生じる。
幸せって事柄を理解してないからか?
論点が判らないので
手当たり次第、思い付いた事柄に手を出して征く。
抑に於いて
人が動物が幸せを感じる瞬間と云うものは
計り知れないものだし、個体によって千差万別。
生きてきた環境
価値観に左右されるものだ。
つまり比較する対象なんて有りはしない。
と、なると…
幸せについての批評を下すには
己の価値観、捉え方、生き方…
それ等をハッキリさせなきゃ
くだせない。
と、云う事だと気付く。

え?これ、久々に無理ゲーの域じゃ…!?

続く。

夢見る三毛猫 其の弐

2020-09-20 21:09:00 | やつがれシリーズ~心を捜して~
三毛猫は
ある日いつもの様に白狐に誘われて
買物に出掛けたのだが…
其の際に不意打ちを喰らう
三毛猫は顔と性格に似合わず
可愛いものが大好きである。
それを知ってるのはほんの一部の関係者のみ。
因みに白狐には
早々にバラした。
と、三毛猫談。
さてそれが念頭にあったかはさておき
白狐が
お昼、饂飩でどう?
なんて言うので三毛猫は当然、饂飩は好物なので
2つ返事で同意するのだが…
店を選ぶ際に三毛猫はマスコットキャラ的な猫に
惹かれておそらく目を輝かせたに違いない。
それを運転中に見落とさない白狐も凄いのだが
昼食時にハプニングは起きる。
三毛猫、デザートに興奮する!
デザートがあまりにも可愛くて
三毛猫は思わずテンションが上がり
我を綺麗さっぱり忘れたのである。
それが三毛猫にとって
とんでもない事態になるのである。
可愛い!!!
三毛猫、大興奮。
そして白狐は写真をこの時、撮影していたのだが…
三毛猫は興奮していた為に己とデザートを一緒に
撮影された挙げ句の果てに
その写真に収められていた己の表情に
凍り付くのだった…
何で撮ってんの!?
あー…しかもこの笑顔…。
三毛猫、屈託のない作らない笑顔を白狐に
見せた瞬間である。
三毛猫は穴があったら入りたい心境に駆られ
恥ずかし過ぎて仕方なかったのである。
真逆、この笑顔を見せるとは…
三毛猫は暫く考え込む
己の無意識の行動に何の意味があるのかを
特に意味が無いのが普通だが
三毛猫の場合は深層心理が出易い。
そんな訳で考え込んだ三毛猫…
だが、しかし…
え…これ…認めたくないかも。
本気で認めたくない状態に陥ったものの
結局は様々なものを天秤にかけて
三毛猫は渋々、認めるのである。
気を許すの早くね?
早過ぎだろぉ…
と、三毛猫の悲鳴は虚しく心の内に木霊する。
そう早過ぎるのだ。
三毛猫が警戒心を完全に解く
これは本当に滅多にない上に
自ら判断を下す場合が多数である。
それが無意識に気を許してるのだから
三毛猫からした青天の霹靂である。
その時から三毛猫は白狐にありのままを
見せる様になった。
と、云うよりは
取り繕うのがどうでも良くなった
これが正解である。
三毛猫は考える…
これから先
どんな風に過ごす時間が機会が
増えて征くのかを
漠然と描く
こう云うのも悪くないね。
意外にもスンナリ思い描けた
先のこと
気持ちに一区切りつけて
肩の力を抜いて
三毛猫は未来を思い描いてみる。

夢…
それは未来絵図。
どんな風に在りたいか
どんなことをしたいか
どういう日々を過ごしたいか
誰かと一緒に居る
そんな未来を思い描くのは
今なら何となく
心地いい。

三毛猫は
流れに身を任せて
己の気持ちに身を任せて
自由気儘に
未来を描いていくだろう。


夢見る三毛猫 其の壱

2020-09-20 13:40:00 | やつがれシリーズ~心を捜して~
夢…
いつから未来を思い描くことを
忘れてしまったのだろうか…?
思考を巡らせど
答えは見付からず
過去の己から応えは返ってこない…
それぐらいの歳月が経っていると云う事だろう。

三毛猫は相変わらずである。
この数ヶ月で何が変わった?
と、問われても答えは
そう簡単に変わるか。
その一言に尽きるだろう。
しかし周りはそうは見ない
特に三毛猫の職場の連中は…
「穏やかになったねー」
だの…
「あれ?何か大人しくなった?」
だの…
「元気ない?大丈夫?」
等々…
最後の一言は正に抜身の刀身みたいに鋭かった眼光と物言いに明朗快活さが消え失せたから体調が悪いのでは?
と、本気で心配する声である。
周りの思惑とは裏腹に
三毛猫はこうも毒づく
そう簡単に己を変えれるなら
変えたいと本気で感じた際に
速順応で変えれてるわ。
相も変わらず毒の吐き方が辛辣である。
けれど三毛猫は本当は気付いている。
己の中で爆発的では無いにしろ
明らかに違う風が吹いて
己の内側にあった様々なものが寛解して
消え去ったり
凍てついて溶ける事がなかった筈のものが
その身に溶け出したり
抱え込んで居た蟠りの所在を決めたり
実は内面のパラダイムシフトが閃光の様に駆け巡り
気が付けば己の血肉になり根付いて居た。
その事に気付いた時
三毛猫は少しだけ呼吸がし易くなった。
そして何となく生き易くなった。
テキトー精神が身に付いた
これでいいや
と、割り切れる様になって
少しずつ己の刃を収めて
今は全く刀身を鞘から抜いて居ない
己の中に鞘はない
常に抜身にならないのは
存在するだけで三毛猫の鞘になれてしまう
そんなのらくらした狐が居るからである。
そう相変わらず三毛猫は白狐と一緒に行動を共にしている。
三毛猫曰く
どうせあの天然狐は自分がどれだけ影響を与えてるか気付いてない。
と、云うか無意識。
そう言い切るくらいにはお互いに自然体らしい。
いつの間にか三毛猫は半野良猫になった。
2匹で過ごす日が増えたのは勿論だが
三毛猫の飼主になるには
三毛猫なりに条件がある
一番、譲れないのは
作り笑いじゃない笑顔を見せれるか。
これに尽きるらしい。
で、実際に白狐にそんな笑顔を見せれたのか
その真偽は…

次回。。。