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我々取材班がその日最後に向かったのはレクサス店だった。レクサス店は、あまりにもうやうやしく出迎えられるのでなんとなく入るのに敷居が高い感じがするのだが、申し訳ないと思いつつも「HS250h」の試乗を申し出ると、快く手配してくれた。試乗車は「version I」(税込車両本体価格453万円)だった。
雨の夜の短い試乗だった。外気温が低かったためエンジンは常に回っている状態で、ハイブリッドカーならではの「モーターのみで無音で走る」シチュエーションは味わえなかったが、どちらにしても絶対的にはものすごく静かなクルマである。ステアリングインフォメーションもしっかりしている。
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根元が前出しされたAピラーの角度は気に入らないが、インテリアの質感は極めて高い。センタークラスターにまでスティッチで合皮が施され、ナビ・オーディオ・エアコンの操作を司る「リモートタッチ」と相まって、革新的かつ圧倒的なプレミアム感だ。
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インテリアカラーの組み合わせも欧州プレミアムカー並に多彩で、カタログを眺めているだけで愉しい。この54ページあるカタログ自体の紙の厚さやその匂いまでもが、なにかプレミアムなのだ。
このHS250hは、近日登場する「SAI」と基本コンポーネンツを共有しているらしい。このクルマ、内容は確かにプレミアムなのだが、そのスタイリング全体には価格相応のプレミアム感が感じられないのが大きな弱点であろう。それは「IS」あたりにも同じことがいえるのだが・・・
そしてこの大不況の中、とうとうF1撤退という決断を下したトヨタ。日本国内における「LEXUS」ブランドの展開も、やがて見直さざるを得ない時期が来るような気がしてならない。