本日アルファとプジョーという2台のラテン車を所有する尾車親方(仮名)氏にアルファ155について、詳細を語ってもらった。
獅子丸:このクルマはV6ですね。いつ購入したのかネ?
尾車:今年の2月に「K.I モービル」から買ったのだよ。もう11万キロも走ってるけど、ある程度「駄目出し」が終わっているのか、深刻なトラブルには今のところ見舞われていないよ。時々エアコン使うと、かえって窓ガラスが曇ったりするけど。やはりイタ車だから、それなりに気をつかわなきゃいけない部分はあるよね。
獅子丸:たとえばどんな点だネ?
尾車:まず、フロントのパワーウインドウスイッチには絶対に触れてはいけない!実は私も一度も触ったことがないんだ。これに触ると何が起こるかわからないんだヨ。窓を開けるならリヤウインドウ限定です。リヤはレギュレーターハンドルを回して開ける手動式だから、まずトラブルが起きる可能性は無いからネ。ただし、国産車とは逆で時計回りに回すとウインドウが下に下がるので要注意さ。それと、このクルマを買ってからフルロックまでステアリングを切ったことが無いんだ。パワステの信頼性に不安があるので、一杯にハンドルを切ると壊れそうな予感がするんだ。いや、きっと壊れると思うヨ。
獅子丸:色々大変ですなぁ!だけど、ドアが結構重くてガッシリしてるから、ドイツ車のように剛性感があるね。
尾車:ところがどっこい、このクルマは結構路面を選ぶんだ。鏡のように円滑な道ならけっこうイイんだけど、工事のあとの継ぎはぎの舗装路や、踏み切りなんかを通過すると、たちまち馬脚をあらわすんだ。結構直接的に振動が伝わるし、ボディ剛性の弱さも露呈するネ。旧いクルマだからそろそろダンパー交換が必要かな?
獅子丸:ファットなタイヤのせいもあるんじゃない?
尾車:215/40の17インチだからね。ステアリングを大きく切ると、ホイールハウスに干渉してガリガリいうことがあるんだよ。それと、ホイールハウスの内側のギザギザが、右前と左前でかなり違ってるんだ。店の人の話では、イタリア車だとこの程度の違いは個体差なんだってさ!ここらへんは国産車ではあんまり考えられないコトなんだけどねぇ。それと、ロードクリアランスが小さいからちょっとした段差で底を打ったり、フロントスポイラーを擦るんで、留意が必要だね。
獅子丸:アルミもなかなかおしゃれですな。
尾車:当初はマグホイールを履いてたんだけど、なんかヒビが入っちゃって危険なんで、大阪の業者から買って空輸してもらったんだ。1本56,000円のところ、なんと4本で64,000円だったんだ!なんと72%引き!送料は5,000円掛かったけど、お得だったネ。
獅子丸:このオーディオは表示がFMなのにかかっているのはAM放送だね。これもイタリア製かい?
尾車:いやいや、これはれっきとしたSONY製だよ。盗難防止のためヘッドが取り外しできるんだけど、ちょっと接触が悪いみたいで、時たまこうなるんだ。
獅子丸:なんかインパネの裏から水がゴボゴボ流れるような音がするんだけど?
尾車:なんか空調関係の不具合だと思うよ。だけど、オートエアコンのスイッチを入れると不思議と静かになるのさ!
獅子丸:リヤウインドウにサンシェードが付いてるんだネ。
尾車:ラテン車ではわりとポピュラーな装備なのだよ。
獅子丸:おおーっ!燃料残量警告灯が激しく点滅している!こんなの初めて見た!
尾車:この燃料計がまたアテにならないんだ。燃費はリッター5~6km位なんだけど、どうも燃料計が信頼性に欠けるんで、早め早めの給油を心がけてるよ。それと、満タンにするとなんかガソリンが溢れそうになるんで、満タンにしないよう気をつけてるんだ。それと、フューエルキャップが割れていて開け閉めするのにコツがいるんで、ガソリンは必ずセルフスタンドで入れているんだ。慣れない人が給油すると壊しちゃうかも知れないからネ。
獅子丸:いろいろデンジャラスですなあ。それでもこのクルマに乗っている理由は何だい?
尾車:やはりこのラテン車の味は所有してみないとわからないだろうなぁ。言葉で言い表すのはなかなか難しいけど、やはり国産車では味わえない魅力があるんだよ。こういうクルマを買って自分のモノにしてみれば、私の気持ちがきっとわかるはずさ!このクルマも左ハンドルでマニュアルだけど、すぐに慣れるもんだよ。自信をもってラテン車をオススメするよ。10年落ちのイタリア車でもこれだけ走るんだから、最新のフランス車なら鬼に金棒さ!