獅子丸のモノローグ

☆気まぐれ不定期コラム☆

乾杯/長渕剛

2005年10月08日 | MY FAVOURITE SONGS
 '80年代初め、私が好んで聴いていた番組がNHK-FMの日曜夜8時頃にやっていた「ニューサウンズスペシャル」であった。”あなたのモコ”高橋基子が司会で、毎週ニューミュージック系のアーティストをゲストに迎え、ニューアルバムの中から4曲ほどを紹介し、ゲストと「ある決められたテーマ」に沿ってバトルトークを繰り広げるという番組であった。
 '80年の暮れか'81年の初めにニューアルバム「乾杯」を引っさげて長渕剛がゲストに登場したのだが、私はこの放送を聴いて長渕剛という人にすっかり魅せられてしまった。あの頃の彼はホントに「近所のイイあんちゃん」といったイメージで、私はとても好感を持った。高橋基子も「ホントに長渕クンの歌声って透明感があってステキねー!」などと言っていたものだ。それが当時の長渕剛のイメージだったことは確かだ。
   
 私はさっそく近所の貸しレコード屋「雷舞」まで自転車を走らせて「乾杯」を借りに行った。'80年のメガヒットである「順子」の女々しいイメージとは全く違う長渕がそこに居た。こんなに自分の気持ちをストレートに、あるいは攻撃的に歌っているアーティストの歌を聴くのは生まれて初めてだった。私はそれまではアリスとか松山千春が好きだったりしたものだから、全く「うたことば」の世界が違う彼の音楽を聴いて「こんなことを歌に出来るんだな!」と目からウロコが落ちた思いであった。そして、アコースティックギターがメインでギンギンに鳴り響いている音作りも私のハートを捕らえた。そんなワケでここから2年くらいの間、私は長渕剛に傾倒していったのだった。
 あらためて今このアルバムを聴くと、「プライベート」って曲が、肩の力が抜けていて、ピュアで素直な感じで最もイイね。長渕が好きになった頃の私は「決心」「もう一人の俺」「白と黒」「暗闇の中の言葉」辺りの長渕の本音炸裂の攻撃的な曲に最もシンパシーを感じる、多感なモラトリアムの真っ只中だったものだ。だが、今それらの曲を聴くと、肩に力が入りすぎで、なにかとても息苦しい感じがする。あれから二十数年が経ち、私も、そして彼も、随分変わってしまったのね。
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