鑿壁偸光 漢字検定一級抔

since 2006.6.11(漢検1級受験日) by 白魚一寸

準1級・常用の単熟語は、過去問だけ出来ればいい

2008年11月10日 | 憶えるべきことを少なくする

(20.11.16  若干修正)

1,準1級・常用の単熟語の新出は4~11点にすぎない。

 18-1以降の準1級・常用でしか解けない問題は、熟字訓を除くと、10点から23点分です。従って、残りは、1級漢字を含む単熟語、及び熟字訓であり、準1級・常用でしか解けない問題が全部出来なくても、他が全部できれば177点以上取れるということになります。

 また、準1級・常用でしか解けない問題の内、過去問からの再出題もかなりあります。20-2の出題状況を見ていると、過去問を全部こなしていれば再出題の問題は其程難しくはありません。一方、過去問に出題されていない新出問題は難しいものが多いものです。既に準1級~5級の四字熟語は狭義の三点セットから外しましたが、現在の狭義の三点セットの内、準1級・常用の新出問題の点数は次のとおり4点~11点です。

18-1  8点
18-2 11点
18-3  7点
19-1  8点
19-2  4点
19-3 10点
20-1  5点
20-2 7点

 この程度であれば、準1級・常用の新出問題を、外しても、まだ十分合格点に達します


2, 1級漢字を学習するだけでも大変

 1級を学習する多くの方は、あおむし様のような例外を除いて、準1級を合格された方でしょうし、常用漢字はある程度強い方が多いでしょう。

 1級学習の過程で、準1級や常用漢字の理解や知識が不十分であることに気づくことは事実でしょうが、1級漢字の量は厖大ですから、準1級・常用については今までの知識に依拠して、1級漢字及び1級漢字を含む熟語の学習に専心した方がいいでしょう。私自身も、1級合格までは、1級漢字の習得に腐心した記憶です。

 漢検を離れて、漢字学習という点からすれば、準1級や常用漢字の方が、熟語も一杯ありますし、社会生活での使用頻度も高いのですから、準1級や常用漢字の理解を中途半端にして1級漢字の学習をすることは、歪であることは否めません。ただ、1級の学習を経験した人なら、1級漢字の学習が厖大で大変なことはご理解頂けるでしょう。1級漢字の学習と併行して、準1級・常用漢字の穴を埋めて行くことは、虻蜂取らずになりかねないものです。

 以上より、準1級・常用だけの単熟語の新出は、狭義の三点セットから除外します


3, 1級+準1級(常用)の熟語の学習は必要。

 尤も、このことは、準1級・常用漢字の学習を全くしないでいいということではありません。1級漢字を含む熟語は、準1級や常用漢字と組むものも多いのですから、それは蔑ろにできません。以前、膠漆や軒輊で書いたことがあります。

 また、簡単な漢字で書けるものについて、難しい漢字で書くか、簡単な漢字で書くかは意見は分かれますが、私は簡単な漢字で書いた方が楽だと思いますので、その場合は、準1級や常用だけの熟語が書けた方がいいでしょう。


4,常用漢字の表内音訓は読めることが必要

 常用漢字についても、表外音訓の読み書き及び熟語の書き取りについては、過去問未出のものは、狭義の三点セットから除外します。ただ、

寧馨児(ねいけいじ)17-3Y←馨香(けいこう)12-2Y=征19頁

の例のように、準1級馨は、過去問の読み問題から解ける場合、寧(ねい)と児(じ)は、常用漢字の表内音ですからこれは読めることを前提として、過去問から解ける問題とします。

 尤も、「辞典」を引くと、寧には、表外音として、デイ・ニョウが載っており、こういうのも学習すると却ってよくわからなくなってきます。寧の親字欄には、デイ・ニョウと読む熟語は載っていませんので、デイ・ニョウは括弧に括って憶えない音にしています。

また、児については、表内音として、ジとニがあります。常用表内音の読み分けは実は難解なのですが、児の親字欄にある熟語の内、ニと読むのは、小児だけです。従って、「辞典」の音のところに

ニ 小児のみ

と記載し、後は、全てジでいいと割り切っています。

 以上のように、常用漢字の読み方に拘泥り出すと限がありません。常用漢字の学習は1級合格してからでもいくらでもできますので、先ずは、1級漢字及び1級漢字を含む熟語に傾注された方がいいと思います。

5,「辞典」の学習範囲

 準1級・常用だけの単熟語を、狭義の三点セットから外すと、「辞典」の見出し語の過半が除外されることになります。「辞典」の見出し語の内、狭義の三点セットに残るものは、1級親字欄のものと、1級漢字の下付見出し語、そして索引にある熟字訓です。熟字訓の見出し語は沢山ありますので厄介であり、これもなんとかならないかなあと思っていますが、1級親字欄のものと、1級漢字の下付見出し語だけならなんとか学習できるのではないでしょうか。それだけでも結構な量であり、なかなか憶えられません。

6, 準1級・常用だけの熟語学習は、高得点狙い

 私は、18-3で獲麟という故事成語が出題されて面食らい、その後、「辞典」の準1級・常用欄を読むことを心掛け、記事にもいくつかしてきました。これらの記事は高得点狙いということになります。



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