さて、沖縄行ったことないなぁ、と思う第602回は、
タイトル:珊瑚色ラプソディ
著者:岡嶋二人
文庫名:講談社文庫
であります。
お馴染み、岡嶋二人の長編ミステリです。
結婚式を控えた恋人達が遭遇する、不可解な事件を描きます。
結婚式のため、シドニーから帰国した里見耕三。
だが、空港に迎えに来るはずの白井彩子は、旅行先の沖縄で入院していた。
里見は、成田から大阪、那覇、石富へと飛び、彼女の病院へと向かう。
彩子はどこか様子がおかしかった。
友人の乃梨子と旅行に出かけた筈が、いつのまにか彼女がいなくなったのだと言う。
「解らない」と「乃梨子を探して」を繰り返す恋人を前に、里見は途方に暮れるが――。
サスペンス色の強い作品です。
記憶を一部失っている彩子、姿を消した乃梨子の行方の謎、と序盤の引きは充分。
さらに、里見を付け回す謎の若者も登場し、なにやら不気味な空気が漂い始めます。
極めて自然な流れで、里見は彩子の行動の裏を取ることになります。
しかし、彩子の発言はことごとく事実に反しており、里見は次第に疑心暗鬼に陥っていく。
次々とたたみかけるように謎を提示していく展開は秀逸で、中盤までは一気に読めました。
ただ、里見と彩子が行動を共にすることになる中盤以降はちょっとテンションが下がったかな……。
二人一緒にいるだけでもサスペンス色が薄れるのですが、何より、安全を脅かされているという恐怖が希薄になってしまったのが残念。
特に、最後のオチで明かされる某女性の扱いについては、かなり釈然としないものがありました。(島に渡った時はいかにもみんなで始末しそうな雰囲気だったのに、それはないでしょうよ……)
面白いことは面白いのだけど、ちとパワー不足な感じかな。
ただし、筋はちゃんと通ってるので、そこらへんを気にする方は御安心下さい。
――【つれづれナビ!】――
◆ 『岡嶋二人』のまとめページへ
◇ 『つれづれ総合案内所』へ
タイトル:珊瑚色ラプソディ
著者:岡嶋二人
文庫名:講談社文庫
であります。
お馴染み、岡嶋二人の長編ミステリです。
結婚式を控えた恋人達が遭遇する、不可解な事件を描きます。
結婚式のため、シドニーから帰国した里見耕三。
だが、空港に迎えに来るはずの白井彩子は、旅行先の沖縄で入院していた。
里見は、成田から大阪、那覇、石富へと飛び、彼女の病院へと向かう。
彩子はどこか様子がおかしかった。
友人の乃梨子と旅行に出かけた筈が、いつのまにか彼女がいなくなったのだと言う。
「解らない」と「乃梨子を探して」を繰り返す恋人を前に、里見は途方に暮れるが――。
サスペンス色の強い作品です。
記憶を一部失っている彩子、姿を消した乃梨子の行方の謎、と序盤の引きは充分。
さらに、里見を付け回す謎の若者も登場し、なにやら不気味な空気が漂い始めます。
極めて自然な流れで、里見は彩子の行動の裏を取ることになります。
しかし、彩子の発言はことごとく事実に反しており、里見は次第に疑心暗鬼に陥っていく。
次々とたたみかけるように謎を提示していく展開は秀逸で、中盤までは一気に読めました。
ただ、里見と彩子が行動を共にすることになる中盤以降はちょっとテンションが下がったかな……。
二人一緒にいるだけでもサスペンス色が薄れるのですが、何より、安全を脅かされているという恐怖が希薄になってしまったのが残念。
特に、最後のオチで明かされる某女性の扱いについては、かなり釈然としないものがありました。(島に渡った時はいかにもみんなで始末しそうな雰囲気だったのに、それはないでしょうよ……)
面白いことは面白いのだけど、ちとパワー不足な感じかな。
ただし、筋はちゃんと通ってるので、そこらへんを気にする方は御安心下さい。
――【つれづれナビ!】――
◆ 『岡嶋二人』のまとめページへ
◇ 『つれづれ総合案内所』へ