つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

カテゴリー変えようかな

2005-11-12 15:07:25 | 伝奇小説
さて、ようやくここまで来たの第347回は、

タイトル:ヴァンパイヤー戦争10 魔神ネヴセシブの覚醒
著者:笠井潔
出版社:講談社文庫

であります。

とうとう10巻。
あと1巻でおしまい……の割には、ぜんぜんペースが変わらないなぁ、この小説。
なんかクライマックスに向けてGO! ってのがあんまりしない。
相変わらず、主人公の鴻三郎は身近なピンチを解決してってるだけって感じがするんだよなぁ。
まー、ある意味、ここまで変わらないまま、10冊分書いたと思えば、すごいとは思うけど。

さて、10巻は概ね3つに分けられる、かな。
序盤は、9巻でKGBの本拠地に潜入し、そこでスペシネフと戦う話。
さらに9巻と同様、サイパワーだの心霊攻撃だのと、ヴァンパイヤー戦争じゃなくて超能力戦争? ってくらい、戦いが様変わり。

でもそのぶん、鴻三郎がだんだん情けなくなってきてるのが印象的かも(笑)
いちおう、人間相手の銃器だの格闘だのであればかなり強いんだけど、それとはまったく違う力が相手なのでほとんど役に立ってないし。

で、中盤はKGBに捕らえられたあと、脱出する話。
ここでは完全に人間相手なので、その能力をいかんなく発揮してくれる。
とは言うものの、派手にどんぱちやらかすわけではないので、盛り上がりはいまいち。

後半に至ってようやくタイトルどおりの話になる。
スペシネフが奉じる魔神ネヴセシブの覚醒が近付くことによって世界で同時に起きた大地震や、それによる被害、世界情勢などが解説される。
思いっきり解説なので、半分斜め読み。

……なんか、ホントにクライマックスに向けて、どかーんっと盛り上がって……くれないな、この巻……。
11巻、どうなるんだろってなんか心配になってきた……(^^;