広々とした野の道を行く私が独り
ふと、小学校5年の幼なかった初夏の日のことを思い出しました
長道橋(ながとうばし)を渡って大桃の村へ行く道を、あの子と二人、道の両端に別れて黙って歩いていました。一番勉強の出来る可愛い女の子でした.
別になんの思いがあるわけでもなかったのに、ふ~っと思い出すことがあるんです。遠く懐かしく心温まる思い出なんですよ。ハルゼミの鳴くあのあの道の空もこんなに綺麗だったなとふと思うのです。
6年になる春父の転勤で別れてからもう80年、私はもう90歳になりました。
私独りの初夏の空はほんとうに綺麗でした