あるきメデス

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「駅からハイキング」で没後100年の啄木をしのび盛岡を歩く(岩手)②

2012-07-05 13:23:42 | JR東日本駅からハイキング
 2012年6月27日(水) (続き)

 岩手県公会堂は昭和2年(1927)、昭和天皇のご成婚を記念して建てられたもの。

 早稲田大学大隈講堂に似たモダンな造りで、南側の玄関の方に回ると、自由に入館でき
ると表示があったので入り、1階廊下を一巡した。




 県道1号を東へ進み、行き止まりの盛岡市役所の東に回り、再び中津川右岸沿いの道へ。

 対岸に白壁と瓦屋根の古そうな建物が見える。「ござ九」と呼び、江戸後期から明治に
かけて灯明用の灯心や、わら工品などを扱った豪商の商家のようだ。




 次の中の橋を渡ってすぐ東に、岩手銀行中の橋支店の、赤レンガと白い花崗岩の帯の美
しい建物が目に入る。

 東京駅などを手がけた辰野金吾博士と盛岡出身の葛西萬司工学士の設計により、明治44
年(1911)に建てられた旧盛岡銀行。国の重要文化財で、盛岡市の保存建造物第1号
である。

 銀行の南側のビル2階の、盛岡の観光拠点「プラザおでって」が今日のチェックポイン
ト。スタンプを押して、近くの「駅からハイキング」協賛の食事どころを聞く。


 プラザには観光パンフレットが並び、さんさ踊りやちゃぐちゃぐ馬っこの飾り付けが展
示されている。1階には岩手、秋田、青森の特産品特売場があった。



 教えたもらった食事どころは、ひとつ南の通り、高いアーケードの肴町商店街の東側に
あり、名物わんこそばの店で知られるという東家。


 さすが人気の店らしく、壁面いっぱいに来店した著名人の色紙が並んでいる。


 13時を過ぎていたので幸い空いていて、注文したとろろ肉そばも、そう待たずに来た。
そばも、協賛でサービスのリンゴジュースも美味しくいただいた。


 気温が上がり午後の日差しは暑くなったが、まだ先がある。岩手銀行とプラザおでって
の交差点まで戻って南西に向かう。

 すぐ近くに、国の重要文化財に指定されている旧第九十銀行本館を活用した「もりおか
啄木・賢治青春館」があり、入館する。

 盛岡出身の建築家、横浜勉の設計で明治43年(1910)竣工の建物。


 石川啄木と宮沢賢治が青春を育んだ盛岡の街の紹介や、二人の作品などが展示されていた。


 さらに南西へ。下の橋に近い下ノ橋町に新渡戸稲造(にとべいなぞう)生誕の地があり、
小公園になっていた。


 新渡戸稲造は、文久2年(1862)南部藩士の三男としてここで生まれ、農政学を専
攻して札幌農学校や東京帝大などで青年の教育に当たり、のち台湾の開発や国際連盟事務
局次長など、国際人として欧米でも活躍している。


 下の橋に出て、中津川左岸沿いを下橋中学校のそばまで行く。校門前に、二人の歌を刻
んだ比較的新しい「啄木・牧水友情の歌碑」があった。




 校門の横には「金田一京助ゆかりの地」の説明板があるが、字がかすれて読みにくい。

 中の橋同様、木の欄干に擬宝珠のかかる下の橋を渡り、盛岡城跡公園(岩手公園)に南
端から入る。


 慶長年間(1596~)に南部信直が築城を開始、寛永10年(1633)歴代藩主の
居城となったところ。石垣は盛岡産の花崗岩を積み上げたもので、日本百名城の一つにな
っているとか。国史跡に指定されていて、2006年に開園100年を迎えている。



 園内は桜やモミジなどが豊富で、新緑の彩りが気持ちよい。


 最高点の本丸に上がり、朱塗りの渡雲橋を渡って二の丸へと進み、消防義魂碑や石川啄
木歌碑などを見る。啄木歌碑の文字は、啄木の恩友金田一京助博士の書という。


 三の丸を経て、大きな烏帽子岩が目につく桜山神社の横から公園を出た。


 東大通りを公園の東に回り、近代建築の「もりおか歴史文化館」に行く。


 1階は盛岡の観光情報や伝統文化の紹介をしており、2階では盛岡藩主南部家ゆかりの
資料などが展示されていた。



 大通りを駅の方向に向かう。アーケード街の間に花の飾られた一角を過ぎ、大通二丁目
に入る。丸藤という建物の前に、啄木少年像が立っていた。


 開運橋を渡り、盛岡駅構内の北東北観光センターに15時20分にゴールした。ゴール
の受付を済ませ、近くの緑の窓口に行く。期待した一本前の上り東北新幹線こまちはすで
に満席。待合室や1階の土産物街などで時間を待ち、予定していた16時41分発の、こ
まち32号で帰途についた。

(天気 快晴、距離 10㎞、地図 「歩いてたのしむまち盛岡MAP」、歩行地 盛岡
 市、歩数 20.600)



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