イーハトーブ国王の巡回

国王自ら王国内の野草や動物などの健全性を調べた記録である。度々記録に出てくるテニスは王国の国技であることを申し添える。

アサガオに似ているのにピンクばっかり ヒルガオ

2015-01-31 20:34:55 | 趣味・特技
ヒルガオ科(Convolvulaceae); ヒルガオ属(Calystegia); ヒルガオ(C. japonica)
学名: Calystegia japonica
和名: ヒルガオ(昼顔)
英名: False bindweed

 どこにでも生えてくる。非常に丈夫で畑に生えてくると、根が少しでも残っていると直ぐに生えてきてなかなかしぶとい。葉は互生で長さ5~10cmで細長く矢尻型をしている。葉脇から長い花柄を出して漏斗型で直径約5cmのピンクの花をつける。結実することはまれであり、通常は地下茎で増殖する。近縁のアサガオがあんなにカラフルなのにヒルガオはピンクばっかりなのはそのことに原因があるのかも知れない。
 開花期の全草を乾燥したものを生薬で旋花(せんか)といい利尿、疲労回復、強壮強精、糖尿病、膀胱炎などに有効だという(イー薬草ドットコム参照)。


近所の公園で見かけたヒルガオ。(花巻市日居城野公園、2013年6月29日)



同上。(花巻市せせらぎ公園、2013年7月2日)



近所の土手で見かけたヒルガオ。(花巻市桜台、2013年8月17日)



近所の広場で見つけたヒルガオ。(花巻市桜台自治会館前、2014年7月13日)

すごく小さいけど花弁の先がピンク色のきれいな花を咲かせる ヒメチドメ

2015-01-28 21:44:49 | 趣味・特技
ウコギ科(Araliaceae); チドメグサ属(Hydrocotyle); ヒメチドメ(H. yabei)
学名: Hydrocotyle yabei
和名: ヒメチドメ(姫血止)

 これはまた小さな植物だ。葉の直径は5mm~1cm。花の直径も1.5mmほどしかない。あちこちのやや湿った場所に普通に生えているのだが、かなり小さいので苔のようにも見えてしまう。多分普段見てても気づかない様な植物だ。
 葉は掌状に深く5~7裂する。葉脇から花柄を出し、花弁の先端がピンク色を帯びた花を2~4個つける。肉眼ではほとんど見えないが、拡大して見ると可憐できれいな花だ。果実の直径は約1.5mmほどである。


8月、釜石の庭でヒメチドメを見つけた。小さな小さな花が咲き、実もなっていた。(釜石市中妻、2014年8月14日)



同上。花をアップ。(同上)



同上。実をアップ。(同上)



大天場山でもヒメチドメを見つけた。大天場山ではほとんど山一体に生えているという感じだった。(釜石市八雲町大天場山、同上)



同上。花をアップ。花弁の先がピンク色できれいな花だ。(同上)

ほこ型の葉っぱが特徴の小さなスイバ ヒメスイバ

2015-01-27 21:33:41 | 趣味・特技
タデ科(Polygonaceae); スイバ属(Rumex); ヒメスイバ(広義)(R. acetosella); ヒメスイバ(R. a. subsp. pyrenaicus)
学名: Rumex acetosella subsp. pyrenaicus
和名: ヒメスイバ
英名: Sheep sorrel

 注意してみると、道端や土手等で普通に見られる。名前のとおりスイバと異なり20~50cm程度とあまり大きくならない。葉がほこ型で基部が耳状に張り出すことも大きな特徴である。
 雌雄異株であり、花茎を長く伸ばし数100個の花をつける。雄花には大きな花被片があるが、雌花ではあまり目立たない。雌花の柱頭は羽毛状である。
 明治時代に渡来したユーラシア原産の植物である。


土手の上にヒメスイバが生えていた。雄株。(花巻市笹間、2014年5月19日)



同上。雌株。(同上)



土手でヒメスイバを見付けた。雄株。(盛岡市太田、2014年5月24日)



同上。花穂をアップ。(同上)



近所の公園脇でヒメスイバを見つけた。雄株。(花巻市桜台、2014年6月2日)



同上。雌株。(同上)



同上。ほこ型の葉に注目。(同上)



花穂をアップ。雄株。(同上)


同上


花穂をアップ。雌株(同上)



同上。羽毛状の柱頭に注目。(同上)



同上


天狗のうちわに似た大きな葉っぱ ホウノキ

2015-01-26 20:03:56 | 趣味・特技
モクレン科(Magnoliaceae); モクレン属(Magnolia); ホオノキ(M. obovata)
学名: Magnolia obovata
和名: ホオノキ(朴の木)
英名: Japanese Bigleaf Magnolia, Japanese whitebark magnolia


 ホウノキも道路脇などでよく見かける木である。何よりも20cm以上もある大きな葉っぱが枝先に輪生状につくのが特徴で、その中心にやはり大きくて白い花が咲く。葉は輪生に見えるが実は互生であり、花間隔が狭いためにそう見えるのだという。天狗の持ってるうちわにも似ているが、あれはヤツデの葉なのでホウノキではないようだ。
 30m程にもなる大木で樹皮は滑らかで灰色をしている。材質は軽くて柔らかいので、下駄とか版木などに利用されてきた。
 また、大きな葉っぱは葉は芳香があり、殺菌作用があるため食材を包んで、朴葉寿司、朴葉餅などに使われる他、落ち葉となった後も、味噌や他の食材をのせて焼く朴葉味噌、朴葉焼きといった郷土料理の材料として利用されるという。
 樹皮を乾燥させたものは和厚朴(わこうぼく)といい他の生薬と配合されて健胃、整腸消化、収斂、利尿、去痰薬等に用いられるとのことである。


5月ホウノキの花が咲いた。(花巻市湯本、2014年5月29日)



花をアップ。(同上)



更にアップ。(同上)



近所の小学校の裏にも咲いていた。(花巻市浅沢、2013年5月30日)



同上。(同上、2013年6月2日)



同上



8月になると花びらが落ちて実がなってきた。(同上、2013年8月16日)



9月になると実が熟して赤くなってきた。(花巻市金矢広域公園、2014年9月1日)




赤黒い花を咲かせアケビに似た実がなる ポーポー

2015-01-24 21:04:51 | 趣味・特技
バンレイシ科 Annonaceaeポポー属 Asiminaポーポー A. Triloba
学名Asimina triloba
和名ポーポー、ポポー、ポポ、アケビガキ
英名Pawpaw

 20年以上も前から朕の庭にはポーポーの木が植えられている。非常に丈夫な木で、我が后により何度も無残なほどに強剪定されてしまったが、どこ吹く風と直ぐに復活し、直ぐに枝を伸ばし葉を茂らせる。不思議なことに、種が落ちたわけでも無いと思うのだが、木が植えられている場所から数m離れた場所からも芽が出てくる。地下茎を伸ばしているわけでもないと思うのだが、未だにどうやって生えてくるのか分からない。
 花は独特の赤みがかった黒い花で、5月頃下向きに咲く。他にはあまり見かけない地味だが個性的な花だ。7月になるとアケビの実に似た緑色の実がなる。かなり強い芳香があり、実も美味しいというので一度だけ食べてみようと思ったことがあるが、あまりの臭いに断念してしまった記憶がある。ネットで見るとおいしいという報告ばかりだ。NHKのアサイチでも紹介されたがそこでもおいしいと紹介されていた。そんなにおいいしいのならとっくにスーパーなどにたくさん並んでいて良いはずなのに、それほど出回っていないのはきっと何か理由があるに違いない。だってこの果樹は北米原産で日本には既に明治時代には入ってきていたというのだから。
 しかし、庭木として植えるのにはお勧めである。放っておくと10mにもなるらしいが、剪定に強く、病気にもならない。非常に作りやすい果樹だと思う。実がおいしいのならなおさらである。
 種や樹皮は生薬として用いられ、化粧水や薬用酒として用いられるという。


5月ポーポーの花が咲いた。(花巻市桜台、2014年5月8日)



花をアップ。(同上)



更にアップ。(同上)



7月になると実がなった。(同上、2014年7月4日)



実をアップ。(同上)