新経口分子標的薬スチバーガ錠(2)
何とか体調も落ち着いてきたので新薬の使用状態などを書きたいと思います。最初に説明不足の書き込みを補足したいと思います。
Aー大腸癌患者に対するスチバーガ錠の使用における施設要件
(1)以下の項目を満たす、使用成績調査の契約が可能な施設、または、使用患者登録の協力が得られる施設。
・適正使用の協力が得られる
・使用患者の事前登録が可能である
・担当MR(Medical Representative:医薬品情報担当者)の定期的面談が可能である
(MRとは医薬品メーカーが供給している薬品の納入、効能(品質)、安全性、副作用、クレーム処理、治験協力等の情報提供および収集、伝達を正確およびスピーディーに医療従事者へ説明できる医薬品メーカーの営業スタッフ)
(2)緊急時の体制が整っている施設で以下の項目を含む。
・CT等の画像検査を含む臨床検査が直ちに実施できる
・実施した臨床検査結果を確認し、それに基づいた適切な処置を行える
(3)重篤な有害事象の診断や対応が院内の関連診療科(肝胆膵の専門家、循環器内科、皮膚科、呼吸器科、放射線科、ICU等)との連携に基いて適切に行うことができる
(4)大腸癌の分子標的治療薬2剤以上の既納入施設、または、以下の何れかの資格を有する医師が常勤している施設
・日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医/暫定指導医
・日本消化器外科学会認定指導医/認定専門医
・日本がん治療認定医機構によるがん治療認定医/暫定教育医
・大腸癌研究会 在籍医師
Bースチバーガ錠の適正使用患者基準
・単剤(スチバーガ錠)使用ができる人
・患者の同意が得られる人
・スチバーガ錠の成分に対する過敏症の既往歴が無い人(禁忌)
・妊娠またはその可能性、授乳中では無い人(禁忌)
・中程度以上の肝機能障害が無い人
・コントロール不良の高血圧では無い人
・脳転移では無い人
・血栓塞栓症またはその既往歴の無い人
・28日以内に施行された侵襲の大きな手術を受けてない人・ECOG PSが0、1の人
=以下の臨床検査項目に該当する人=
・好中球数 ≧1,500m㎥
・ヘモグロビン ≧9g/dl
・血小板数 ≧100,000m㎥
・AST >100IU/L
・ALT >100IU/L
・総ビリルビン<2.0mg/dl (ビリルビンは皮膚、白目などを黄色に変色させる。高ければ黄疸等の病に成る)
さて、本題に入りますがスチバーガ錠(バイエル薬品)を初めて飲用した夕方から数日間は胃もたれ感がありましたが少しづつ薄れて余り感じなく成りました。2日目以降から声嗄れが始まりましたが徐々に回復しています。4日目~10日目ぐらいに顔、下腹に鈍いが強い痛みが有り、たまに顔から僅かですが出血も有りましたが、独断で軟膏と鎮痛解熱剤を数日間使用して痛みは無く成りました。
2週目の半ばから高血圧(92~158mm/HG)と手足症候群に悩まされています。指先、足のかかと等に圧力が掛かると少しは我慢しなければならない程度の痛みが走ります、保湿剤(ヒルドイドローション)は必需品です。血圧の方は13日目からアジルバ20を使用していますが下がったという感じは未だ有りません。ビリルビンは少しづつですが上がり始めています。
当初予想していた臨床試験の結果どおりに日本人の副作用出現率、手足症候群80%、高血圧60%、肝臓系が43%にピッタリとハマりました。今までの病歴が、上行結腸癌、胆汁漏、イレウス(腸閉塞)、敗血症、黄疸、胆管に大腸癌再発、胆管炎などですが、やはりという感じです。今回も胆管辺りに癌が再発し胆管が潰されてます。4ヶ月毎に胆管へチューブステント交換するため7月1日に4泊5日で入院します(絶飲食付きです)。
スチーバーガ錠の治療サイクルは、3週間服用1週間休薬で1クールです。6月10日から始めたので7月1日~7日までが休薬日に成ります。考えてみると未だ1クール終えていないのですよね。
まだまだ先が長いけど、この病院で最初の治療患者として此れからも書けるうちは書き続けます。