☆☆☆  I LOOK UP  ☆☆☆       

~病に負けないで頑張っておられる方々、私の雑記帳を見てやって下さい~

【上を向いて - I LOOK UP】

大腸癌の分子標的薬について

2012年10月06日 | 自分記事

 大腸癌の分子標的薬について   

 

大腸癌の分子標的薬について 

 

一般的に、大腸癌において使用される分子標的薬は、アバスチン、アービタックス、ベクティビックスの3種類ですが、作用機序によって異なります。VEGF:血管内皮増殖因子(Vascular Endothelial Growth Factor)に作用するものとEGFR上皮増殖因子受容体(Epidermal Growth Factor Receptor)に作用するものです。 

 

アバスチンは「VEGF」ヒト化モノクローナル抗体、アービタックス及びベクティビックスは「EGFR」になり、アービタックスはキメラモノクローナル抗体、ベクティビックスは完全ヒトモノクローナル抗体という違いがあります、どちらも抗EGFRモノクローナル抗体製剤です。また、殆どの人がアバスチンを通常使用することができますが、アービタックスとベクティビックスはEGFRの中の「KRAS遺伝子」を調べる検査が行われ、この遺伝子に変異がない「KRAS遺伝子野生型」の場合にだけ使用でき、確率は約60%強です。しかし、最近の研究で同じKRAS遺伝子変異型でもコドン(codon1213のうちコドン13の場合は抗EGFR抗体薬の使用が多少なりとも有利に働いているのではないかという報告が出ています。まだ、臨床試験中でありますが「アフリバセプト(一般名)」という新たな分子標的薬が出来ると、治療の選択肢が増えることにつながります。アバスチンが効かなくなった人にもある程度の効果が期待でき、最適な使用方法については今後の臨床試験結果を待たなければなりません。

 

実は、私のKRAS遺伝子変異はコドン12ですが、アービタックス単独使用で3ケ月治療後、CTスキャン、腫瘍マーカー検査(CEA、CA19-9)を行い、癌の陰影も全く無く腫瘍マーカー(CEA)も高めですが正常値内4.1ng/ml(CEAの基準値5.0ng/ml以下)、 CA19-9は大幅(約1/130)に減少しました。末期がん(レベル4b)で遺伝子変異がありながら治りつつ有るとは今でも信じることは出来ません。主治医には解らない人だと良く言われます。私の母は母乳が出なくて、殆ど牛の乳で育てられたかな?(元農家です) 

 

分子標的薬の製造について 

 

アバスチン [(一般名:ベバシズマブ)]

 

本剤は、チャイニーズハムスター卵巣細胞を用いて製造される。製造工程の培地成分としてブタの胃組織由来成分(ペプトン)を使用している。ヒト癌細胞株をヌードマウスに移植し、ベバシズマブ又は親抗体(マウス抗体)であるA4.6.1抗体を投与することにより、大腸癌(COLO205HM7、LSLiM6)、肺癌(A549)、乳癌(MX‐1MDA‐MB‐435)、卵巣癌(SKOV‐3)、前立腺癌(DU145)等広範な癌腫に対し抗腫瘍活性を認めた。また、ヒト大腸癌(HM7)、前立腺癌(DU145)を用いた実験的癌転移モデルにおいて、各々肝臓、肺への転移を抑制した。化学療法あるいは放射線療法にベバシズマブ又は親抗体を併用することにより、抗腫瘍効果の増強作用を示した。 

 

作用機序:ベバシズマブは、ヒトVEGFと特異的に結合することにより、VEGFと血管内皮細胞上に発現しているVEGF受容体との結合を阻害する。ベバシズマブはVEGFの生物活性を阻止することにより、腫瘍組織での血管新生を抑制し、腫瘍の増殖を阻害する。また、VEGFにより亢進した血管透過性を低下させ、腫瘍組織で亢進した間質圧を低減する。

 

製造販売元 :中外製薬株式会社

 

 アービタックス [(一般名:セツキシマブ)]

 

本剤は、米国産のウシ血清由来成分(リポたん白質)を含む生産培地を用いて製造されたものである。ウシ成分を製造工程に使用しており、本剤による伝達性海綿状脳症(TSE)伝播の危険性を完全に排除することはできないことから、疾病の治療上の必要性を十分検討の上、本剤を投与すること。マウス抗ヒト上皮細胞増殖因子受容体モノクローナル抗体の可変部及びヒトIgG1定常部からなるヒト/マウスキメラ型モノクローナル抗体をコードするcDNA の導入によりマウスハイブリドーマSP2/0-Ag14細胞株で産生される214個のアミノ酸残基本からなる軽鎖2分子と449個のアミノ酸残基からなる重鎖2分子からなる糖たん白質(分子量:約151,800)

 

 作用機序:セツキシマブはヒトIgG1の定常領域とマウス抗体の可変領域からなるキメラ型モノクローナル抗体であり、EGFR発現細胞のEGFRに対して高い親和性で結合する。

 

製造販売元:メルクセローノ株式会社

販売提携:ブリストル・マイヤーズ株式会社

 

ベクティビックス [(一般名:パニツムマブ)]

 

ヒト抗ヒトEGFRモノクローナル抗体であるIgG2をコードするゲノムDNAを導入したチャイニーズハムスター卵巣細胞で産生される214個のアミノ酸残基からなる軽鎖2分子及び4 4 5 個のアミノ酸残基からなる重鎖2分子から構成される糖タンパク質( 分子量:約147,000)であり、重鎖サブユニットの主成分はC末端のリジンを欠く。 

 

作用機序:パニツムマブは,遺伝子組換え型ヒト型IgG2モノクローナル抗体であるパニツムマブは,ヒトEGFR発現細胞のEGFRに対して特異的かつ高親和性に結合し、EGFRに対するリガンドの結合の阻害及びEGFRの内在化が誘導された。

製造販売元:武田薬品工業株式会社 

 

分子標的薬の製造についての事柄については薬品の添付文書から抽出したものですが一部文章および分子記号、数値を略していますが表現は変わっていません。私が何故、治癒していくのかを検証するために敢えて記しました。メーカー様ご協力感謝致します。(敬称略)