りんたろうのきときと日記

好きな事だけ只々綴る

「チェンジリング」観てきました♪

2009年03月05日 12時34分38秒 | 映画
☆「チェンジリング」
(原題:CHANGELING)
監督:クリント・イーストウッド
出演:アンジェリーナ・ジョリー、ジョン・マルコヴィッチ、ジェフリー・ドノヴァン、コルム・フィオール、ジェイソン・バトラー・ハーナー、エイミー・ライアン、マイケル・ケリー


1920年代のアメリカで実際に発生した連続誘拐殺人鬼ゴードン・ノースコットによる「ウィネビラ養鶏場殺人事件」を基に、その渦中、被害者ウォルター・コリンズの母クリスティン・コリンズの身に実際に起こった「子供取り違え事件」をクリント・イーストウッドが監督、映画化。
誘拐された息子を取り戻すため、警察の腐敗と闘うこととなるシングルマザー・クリスティン・コリンズを演じるのはアンジェリーナ・ジョリー。

孤立無援となったクリスティンを助け、共に警察の腐敗を暴く長老教会の牧師グスダヴ・ブリーグレブにはジョン・マルコヴィッチ。

自身の功名心のために、別人と知りつつクリスティンに少年を押し付け、異議を唱えた彼女を口封じのため精神病院送りにしたJ・J・ジョーンズ警部には「ブレアウィッチ2」、「最後の恋のはじめ方」のジェフリー・ドノヴァン。

連続誘拐殺人鬼ゴードン・ノースコットには「グッド・シェパード」、「NEXTネクスト」のジェイソン・バトラー・ハーナー。

警察に反抗したため、クリスティンと同じく精神病院に収容され、彼女に協力するキャロル・デクスターには「カポーティ」、「ゴーン・ベイビー・ゴーン」にはエイミー・ライアン。

ゴードン・ノースコット事件を担当し、ウォルター捜索に尽力するレスター・ヤバラ刑事には「アンブレイカブル」、「ドーン・オブ・ザ・デッド」のマイケル・ケリー。

発見された子供が全くの別人で、その事に異議を唱えた母親が精神病院送りとなった「子供取り違え事件」。
「ウィネビラ養鶏場殺人事件」共に、僕もこの事件は知っていました。
当時はかなり話題となり、現在でも奇妙な事件として時々TVなどで取り上げられることが。
このウソのような話、これが実際に起こった事件で、しかも市民を守る立場である警察が首謀者というから信じられない。
当時のロサンゼルス市警察は腐敗しきっており、自分たちに反抗する者、都合の都合の悪い人物を次々に逮捕、精神病院送り、時には射殺してしまうなどの横暴ぶりでやりたい放題。
こんな事が日常茶飯事で行われていた時代・・・いや、恐ろしい~(^-^;
ちなみにウォルターを名乗った少年アーサー・J・ハチンズ・ジュニアがウソと判明。
ウォルターだと偽った理由は、「継母と折り合いが悪く遠くに行きたかった」ということ。
これもすごい(^-^;

事件の発端となる「ウィネビラ養鶏場殺人事件」は、カリフォルニア州リヴァーサイド郡で養鶏場を営むゴードン・スチュアート・ノースコットが母親のサラ・ルイーズ・ノースコットと甥のサンフォード・クラークを共謀させ20人以上の少年を誘拐監禁。
性的暴行をしては殺害し、周辺に遺体を埋るとうい残虐極まりない事件。
ちなみに主犯のゴードン・スチュアート・ノースコットは1930年に死刑、母親のサラ・ルイーズ・ノースコットは死刑を免れた12年後に仮釈放(これも信じられない)、当時14歳だった甥のサンフォード・クラークは司法取引の見返りとして刑事裁判では起訴されず少年院送致となり、その後カナダに強制送還となったとのこと。

「長い・・・」と聞いていたので覚悟して鑑賞。
しかし、これが予想以上に面白く、全く長さを感じなかった(^-^)
さすがクリント・イーストウッド、魅せてくれる☆
「ウィネビラ養鶏場殺人事件」と「子供取り違え事件」という実在の事件を基に、
腐敗しきっていた警察内部の状況、当時の社会事情、空気感など1920年代の病めるアメリカの姿を深くえぐります。
巧みでリアルな演出は、緊迫感あり、最初から最後まで体に力入りまくりながら画面にクギづけ。
出演陣の演技もリアルで、登場人物の繊細な心理描写などを見事に表現されており観ている者を飽きさせない。
142分があっという間、見応えある作品でした(^-^)