ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の美術展 [平成二十年十二月二十三日]

2008年12月23日 | fine arts
今日はまさに冬晴れの一日でした。原チャリに乗っていて、この冬、初めて「空気が冷たいっ!!」と冬を感じましたね。夜のライヴ仕事で会場入りの前とリハーサルと本番の間に三軒の写真展を観に行きました。写真は新宿エルタワー28Fニコンプラザからの眺望。写り込んでいる東京タワー、分かりますか?!

ものみゆさん 谷井隆太写真展 於: 新宿ニコンサロン
「ものみゆさん=物見遊山」見物・行楽のことですね。そんな行楽の場面を撮った谷井隆太氏の写真展です。とても楽しげでほのぼのとした雰囲気が伝わってくる写真の数々、そして写真の焼き付け処理が独特で、そこに写り込んでいるものがまるで作り物の様な変わった質感・色調の作品でした。どの写真も構図が良くて、物語の一場面を切り取ったかの様な画面、ちょっと現実離れしている様にも思え、不思議な感じを覚える面白い作品です。自分はかなり好きですね。

東京タワー 大丸剛史展 於: 新宿ニコンサロン
東京タワーを写した大丸剛史の写真展ですが、東京タワーの全景をそのままフレームに納めた写真は一枚もありません。東京タワーの影だったり、ビルの窓ガラスに反映されているもの、ほんの一部分が写っている画面、樹々の合間から見えるタワーなど、何処かにタワーが写り込んでいる、とても面白い視点から撮られた作品の数々、かなりイイですね。大変な作業だとも思いますが、この様に東京タワーを風景の何処かに見つける散策は結構、ハマってしまうのではないでしょうか?! でも、この様な写真でも東京タワーが写っていることが分かってしまう程、東京タワーの存在感は大きい訳ですね。東京タワーは凄いです。東京タワーは折しも今日でちょうど50周年、半世紀に渉り、東京、そして高度経済成長期に於ける日本の象徴として君臨してきました。東京スカイツリー (新東京タワー) が出来ても、現東京タワーはきっと、皆のシンボルとして人々に愛され続けられることでしょう。

ちなみに今日の此処で見たふたつの写真展、どちらも自分のツボにはまって楽しいものでした。

↓ ニコンサロン ↓
http://www.nikon-image.com/jpn/activity/salon/index.htm

ひろしま / ヨコスカ 石内都展 於: 目黒区美術館
衝撃的、凄ェ、ヤラレタ! と思えるキラーな石内都女史による写真展でした。このブログにも度々、登場している自分の友人である写真家、森澤ケン氏に奨められ、チケットも頂戴したので訪れてみたのですが、とにかくヤバかったです。ケン氏が気に入っているのも分かる気がします。エキセントリック、リアリティー、迫力、全ての写真に生々しさ、妖しさ、そして色気を感じます。目が吸い寄せられ、ゾクゾクする感覚、マズイっすね。モノクロで粒子の荒い画面の昔の遊郭の跡を撮ったシリーズ「連夜の街」や人の身体に残る傷跡の写真「SCARS」、そして原爆被災者の方々の衣服を撮影したカラー作品「ひろしま」等々、どれもが大きなイムパクトでした。で、ちょっと思ったのですが、石内都女史が女性だから、こんな写真を撮ることが出来るのかもしれません。そんな気がします。

↓ 目黒区美術館 ↓
http://www.mmat.jp/

いやぁ~、今日は充実した写真展鑑賞の一日でしたよ。


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