ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の美術展 [平成二十年六月二十三日]

2008年06月23日 | fine arts
梅雨模様ですね。今日はギャラリーばかりを電車を使って廻って来ました。写真は本日、最期に訪れたアップフィールドギャラリーがある水道橋の原島第3ビルの階段部分。あまりにもって感じの写真ですが、やはり一昔前のビルは階段部が美しく味がありますね。

JAGDA新人賞受賞作家作品展2008 於: クリエイションギャラリーG8
日本グラフィックデザイナー協会の新人賞を受賞した4人の受賞作品と近作を紹介した展示です。全体を見て自分が感じたのが、やはり今の時代のことなので当たり前で決して悪いことではないのですが、手作り感が希薄だと言うこと。パソコンのグラフィック・ソフトの使いこなしが巧みで、卓越したセンスがある優れたグラフィック・デザインの数々だと思いました。でも、自分はやっぱり手で描いたかの様なものが好きですね。そんな中、丸橋桂氏による資生堂関係の作品は好感が持てました。新しさとレトロ感、そして資生堂のシャレたイメージがしっかりと盛り込まれていると感じるデザインです。

↓ リクルート2つのギャラリー (クリエイションギャラリーG8) ↓
http://rcc.recruit.co.jp/

がんばれニッポン、を広告してきたんだそう言えば、俺。応援団長 佐々木●宏 於: ギンザ・グラフィック・ギャラリー
今まさに超売れっ子であるクリエイティブディレクター、佐々木宏氏が手懸けた仕事の数々が展示されていました。本当にテレビでバンバン、放映されたCMばかり、ヒット作ばかりです。ですが、自分としては苦手とする、と言うか、嫌悪に近い (本当にあくまでも個人の生理的に) CMが多く、あまり興味が持てませんでした。確かに奇抜な発想で人の目を惹く、イムパクトのある優れたCMだと思いますが.....。しかしながら、CM制作としてしっかりと金を稼げる作品だと思いますし、ヒットを出せば次々といろいろなことをすることが出来る (許される=制作に予算をかけられる) と言うことが分ります。やはり佐々木宏氏の才能は素晴らしいと言うことですね。自分との思考の指向は違いますが。でも、JR東海「そうだ京都、行こう。」のCMは好きです。

↓ ギンザ・グラフィック・ギャラリー ↓
http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/index.html

宮内計三 個展 ad hominem - あたらしい人 於: ヴァニラ画廊
エロティック・アートではありますが、もはや、エロティックとは違う次元、独自の世界感を確立されているイラストレイター、宮内計三氏の作品展です。細密な線描写を中心としたイラストの数々は幻想的であり、また生々しくもありました。ゾクッとする様な凄い作品ばかりです。今回、自分がまだ血気盛んな頃に聴いていたパンク・バンド、スターリンのジャケットに使用されていたイラスト原画を見ることが出来たことは感慨深い思いでした。30年以上前に描かれたとのこと、紙は黄ばみ、そこには歴史が刻まれ風格すら感じましたね。ヤバいです。

↓ ヴァニラ画廊 ↓
http://www.vanilla-gallery.com/

Invisible moments 於: アップフィールドギャラリー
フライヤーを見て、興味が湧いたので見に行きました。4名の写真家の方々による作品展です。ごく普通のありふれた風景を切り取ったかの様な写真の数々、見ていて何か不思議な感覚になりました。そして、何でもない景色なのに美しく感じました。きっと、ありふれた風景ながら、注意を払っては見ることのがないので、その様に感じたのでしょう。いろいろなものを違う視点や思考で見るのは興味深いことだと思いますね。

↓ アップフィールドギャラリー ↓
http://www.upfield-gallery.jp/