いつも寝不足 (blog版)

動物園・水族館へ行った記録が中心(?)。
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無駄なことはやめましょう ― 須坂市動物園にて思う

2006年03月16日 | 動物園・水族館
前々から気になっているのだが、動物園や水族館で手を叩いたり、舌を鳴らしたり、オイと呼びかけるのはほとんどの場合で無駄だからやめた方がよろしい。

例えば、冒頭のシロクジャク。見事に羽を広げてくれている。こういう場面に出くわすか否かは運次第。どうしても見たかったら根気よく粘るしかない。それをどうしたわけか、手を叩いたり舌を鳴らしたり呼びかけることによって実現しようとする人が後を絶たない。中には、石を投げつける不逞の輩もいる。

手を叩くことを合図に何かするように教え込まれているならともかく、さもなければ、小うるさい奴だくらいでお終い。自分の身に置き換えて考えてみれば分かると思うが、見知らぬ奴が突然やって来て、手を叩いたり舌を鳴らしたり、オイオイうるさく呼びかけたからって何かするわけがないでしょう。精々、威嚇するか逃げるくらい。動物園の動物は慣れっこになっている場合が多いので無視する。

家畜化している動物だってなかなか言うことを聞いてくれないのだから、そうじゃない動物園の動物にいきなり言うことを聞かせようということがいかに無謀かちょっと考えてもらえば分かると思う。しかし、そこに気が回らない人が少なくない。これは、その人の資質による場合もあるが、多くの場合は、人間と動物とのかかわりに関する社会規範の影響によると思われる。

例えば、タンチョウヅルや渡り鳥の話題になると餌づけの場面が報道されることが少なくない(最近は減ったが)。そのため、野鳥の保護→エサやり→良いこと、みたないな図式が少なからぬ人の頭の中に刷り込まれていて、今でも勝手にエサやりをする人が後を絶たない。勝手なエサやりは大概の場合、自然破壊に繋がって、エサをもらう以外の種に大きなダメージを与えている。また、エサをもらう種そのものにも害を与えている。

井の頭恩賜公園の井の頭池なんかが典型的な例で、ここは勝手にエサをやる人が多い上に、一人一人が大量にやるもんだから、水鳥が増え過ぎて、水鳥以外の自然が破壊されている(特に水草は潰滅に近いダメージ)。おまけに水鳥は肥満+脂肪肝になっている。また、食べ残されたエサは腐敗して水質汚濁の原因となっている。

動物園で手を叩くのもほぼ同じようなもので、そういった情報(合図をすれば動物は芸をする)が幾度となく刷り込まれているので、その有効性は斟酌せずにオートマチックに手を叩いているのだと思う。

まぁ、あれだね、動物園の動物は芸をするためにいるわけじゃないし、見る側の都合に合わせて行動するわけではないので、そのあたりは予め承知して行くべきなのよ。須坂市動物園のハッチもほとんどの場合、下の写真のような状態なわけだし。
ハッチ

取り敢えず鳥の写真を3枚ばかり。
チョウゲンボウ オシドリ トビ

言うことを聞かない家畜の代表格、猫。
ポーすけ