ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

10/05/14 五月文楽第二部①「団子売」でニッカニカ(笑)

2010-05-18 23:52:16 | 観劇

文楽の感想アップをさぼり気味なので、久しぶりだが今月は頑張ってみよう。
第二部の後の演目「団子売」を先に書く。
【団子売(だんごうり)】(景事=舞踊)
プログラムからすじがき等をほぼ引用。
江戸時代に流行した影勝団子売りを描いた清元「玉兎」を義太夫に移したもの。
団子を売り歩く杵造、お臼夫婦が初春の町にやって来る。軽妙な口上から始まり、米を餅にするまでの工程を男女の仲に例えて踊る。団子の言い立てから、めでたい「高砂」の松の唄をも取り入れて、おめでた尽くしで団子を軽妙に売り歩く様子を見せる。
団子売杵造=吉田幸助:竹本南都大夫
団子売お臼=吉田一輔:豊竹咲甫大夫
豊竹芳穂大夫、豊竹靖大夫、豊竹咲寿大夫
鶴澤清志郎、鶴澤清馗、鶴澤清丈、鶴澤寛太郎、野澤錦吾

古来より日本には子孫繁栄の祈りをこめて男女のシンボルを祀る文化がある。神話や伝承でもそういう描写が普通に出てくる。仏教伝来により禁欲的な価値観が広まったが、親鸞は肉食妻帯まで許容する教義に行き着いた。チベット仏教でも男女和合の仏像があるくらいなので、アジアにはキリスト教文化圏とは明らかに違う精神風土がある。
芸能にはそういう庶民のお楽しみ要素の強い猥雑な内容のものもかなりあった。歌舞伎も江戸時代まではそうだったろう。明治になってから欧米諸国に馬鹿にされないようなものにしようという「演劇改良運動」とそれに歌舞伎界が呼応したことにより、そのような演目の上演が少なくなっていった。世話物のチャリ場でも歌舞伎になるとカットされているところもあったりする。
上方芸能の文楽は、お江戸のそういう風潮の影響もあまり受けず、現在の上演演目でも昔ながらのエッチで楽しい内容のものの上演もけっこうある。文楽鑑賞はけっこうそういうのが楽しみだったりする。

臼と杵が夫婦で餅つきって、まんまじゃないかぁ。いやぁ、やっぱりニカニカしちゃうよ~。人間の「生」のエネルギーを感じるなぁ。

歌舞伎での上演を調べてみたら、2006年8月の第二部にあった。第二部は「団子売」→「玉屋」→「駕屋」と舞踊の三連発を敬遠してちゃんと観なかったのだっけ(^^ゞ
「新版歌祭文」を続けて明日にでも書く予定。写真は、定式幕が上手の床の方から開くところ。あれ?歌舞伎と反対から開くのかな??


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2 コメント

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そうですそうです (あいらぶけろちゃん)
2010-05-31 22:11:18
文楽の幕の開け閉めは 歌舞伎と反対になるんですよね。どうしてなのかは・・・知りません(笑)
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★あいらぶけろちゃん様 (ぴかちゅう)
2010-05-31 23:59:12
>文楽の幕の開け閉めは 歌舞伎と反対......ふだんは何気なく見過ごしていましたが、写真をアップするのにまじまじと見て疑問が湧いた次第です。
>どうしてなのか......文楽の場合、床が一番重要なので、床側から開き、最後もそちらに幕を引いてくるのかなぁと推測しているところです。
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