ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

05/03/30ミュージカル映画『オペラ座の怪人』2回目!

2005-03-31 03:48:24 | 映画(映画館、DVD、TVを含む)
2月6日にお茶屋娘さんと観たが、その時に胃痛で行けなくなった娘のチケット振替券の有効期限が3月末だったために、私の母親も誘って隣駅のシネコンへ行った。ところが水曜日のレディースデイだったのを甘く見たのがいけなかった。午後3時半の上映に2時半の待ち合せなんて遅い遅い。座席指定をとろうとしたら満席とのことで、次は6時半だという。母親は父親をほっておけないので映画はあきらめるという。娘と私だけ指定をとって、同じ所にあるショッピングモールをブラブラしてお茶をご馳走して母には帰ってもらったが、それだけでも気が晴れたと言ってくれたのでよかったよかった。

母娘で劇団四季の『オペラ座の怪人』を何回か観ているが、娘にも舞台とは別モノとして楽しんでねと最初から言ってあった。私と違って涙腺の堅い娘が「ザ・ポイント・オブ・ノー・リターン」あたりから、鼻水をすすって泣きながら観ている。終了後、感想を言い合いながら帰途についた。

娘も私と同じくファントム派であった。ジェラルド・バトラーのロックバラード調の歌がいい、あのラテン系のフェロモンムンムンがもう堪らないと言い合うアブナイ母と娘。「エミリー・ロッサムの色っぽさはとても17歳とは思えない。でも、唇の半開きは色っぽいとは思うけどちょっと開けすぎ。奥の歯まで見えるなんて鼻が悪いのかしら」等々娘はけっこう手厳しい。

私は2回目なので、前回は冒頭オーバーチュアの音楽をバックにシャンデリアが天井に上がって行く中で舞台のガス灯が次々と点火し、白黒だったスクリーンが一気に色づいていくのを見ただけで映画館に観にきてよかったとウルウルしてしまった場面もなんとか普通に見ることができた。
前回「埃がとび、黄金色の天使たちが輝きだす」と書いたが、ちょっと待て、このオペラ座の天使(女性)像はどこか変だと今回気づいた。「マスカレード」と歌い踊る階段の像が目隠しをつけているとまず気づいた。気になってそこにかなり注目してしまった。さらに最後の「勝利のドン・ファン」を見ているラウルのいるボックス席の脇の像もやはり頭にすっぽり布を被っている。!!これはファントムを祝福しない天使に対する彼の復讐のイメージを盛り込んだのだ。パンフにあった美術のアンソニー・プラットが「セットすべてに不気味さを漂わせる」とあったのはこういうことだったのだとやっと納得。地下へ続く回廊で蝋燭を捧げ持つ腕も不気味だったし。

「マスカレード」シーンでみな白・黒・金・銀のデザインの衣装をつけて踊る中でクリスティーヌだけがピンクのドレスを着ていて、赤い死の衣装を身に着けたファントムが現れると惹きつけられ
ていくというのも象徴的。カルロッタの代役でプリマドンナになる彼女の衣装については、映画『山猫』のクラウディア・カルディナーレの白いドレスのイメージでリクエストされたとパンフレットに書いてあったが、今日見てもやはり1幕最後のソロを歌う時の衣裳のパロディ。でもあのエーデルワイスの髪飾りは『エリザベート』の舞台では後ろは見えないのだが、この映画では後ろから前に回りこんで撮影されていてキラキラ光っていてとても綺麗だった。
etc.やはり2回目は余裕が出てきて、舞台美術や衣裳など細かいところにも目が行くようになって楽しめた。ああ、やはりDVDが出たら買ってしまいそう。

ファントムに惹かれながらも、ラウルとともに去っていくクリスティーヌ。ファントムの地下の居城?から舟で行く時も最後までファントムを見つめていた。本当に愛したからこそ、ファントムの殺人を繰り返す部分をあれほどまでに憎んだのだ。本当に彼を愛した気持ちが本気の接吻を繰り返す中でファントムに伝わったからこそ、ふたりを地上に返す気持ちがファントムに湧いたのだと思ってまた、涙。ついつい感情移入してしまった。

娘とふたりでやはり日本人の声の出方と違うねえと溜息。劇団四季のCDは市村正親、山口祐一郎、今井清隆の3ヴァージョン持っているが、歌を英語版でききたくなった。映画のサントラ盤は買わないで、オリジナルロンドンキャスト盤を買ってくることにした。cocomamaさんもよかったと絶賛していたしね。ああ、サラ・ブライトマンのクリスティーヌが楽しみ。

写真は映画『オペラ座の怪人』のウェブサイトから。
PS.
この間のブランクの間に観たものと最近観たものの感想の記事がしばらくの間、行きつ戻りつしますが、ご了承くださいね。

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4 コメント

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おかしなトラックバック! (ぴかちゅう)
2005-04-01 00:36:11
yukari様

ご忠告ありがとうございます。でもお馬鹿な私はもう開けてみてしまいました。一応お茶屋娘さんの息子さんに教わってインストールしたファイアウォールとアンチウィルスソフトは機能しているので、感染の方は大丈夫とは思います。でも気持ち悪いから、やはり削除しておきます。



「フェロモン(無香のフェロモン香水です)」というタイトルでしたが、要は女を惹きつけるフェロモンを販売していますというHPでした。「買い物カゴに入れる」とかのボタンもあって、一応通信販売のようでした。キーワードでひっかけて自動的に送ってくるようですね。そういえばかなり以前の記事にやはり同様な商売関係のHPから自動的にTBされたことがありました(今回のようにここまで変な商品ではなかったですが)。

無香のフェロモン香水なんて高いお金を出して(値段までは調べてませんけど)買ってまでつけてもてたいという男はいるのかしら?そんなので寄ってきた女となんていい恋愛できるわけないと思うのだけど。ああ、そういう人はいい恋愛したいわけじゃないか。

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Unknown (かつらぎ)
2005-04-02 12:35:31
ぴかちゅうさん、「オペラ座の怪人」の考察、すごく楽しく読ませていただきました!相変わらず鋭い洞察、感服しています。天使の目隠し、私もよく見てみます!

(2回目見に行きたい・・と思いながら、まだできず。DVDでたら私も買います!)
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パンフの写真にも目隠しありました! (ぴかちゅう)
2005-04-02 15:06:11
かつらぎ様

パンフレットって隅から隅までじっくり読んでいるヒマがないので(その時間がとれないほど、あきれるほど続けざまにいろいろ観ている!)、写真があったのにじっくり見てませんでした。

というか、私は文章中心に読んでいく人なので、写真やイラストは独立しているとそれをしっかり見るけれど文章がついているとそっちを読んだらグラフ・写真・イラストはかなりいい加減に見る人なので見落とすことが多いのですよ。その反対の人もいるのよね。グラフがあれば解説文は読まないっていう人がいた。人によって思考の構造が違うんだなと思った次第です。

冒頭の「埃がとび」のところの金色の女性像の元の写真が美術の解説文のところに付いていて、目隠しだけでなく、鎖で縛られているんですよ。帰宅後にパンフを読み直した時に気づいたんです。お持ちなら見てみてください。

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サラ・ブライトマン (cocommama)
2005-04-02 17:56:59
こん○○は。

呼ばれて登場、cocomamaです。



サラ・ブライトマンは好きなんだけど、コンサートでは出来にムラがあるため、がっかりすることも。

CDは持ってるよ、time to say goodbyeはいいよねぇ、何だかほれる



今日はオペラ「こうもり」の稽古。私は女優に化ける女中役をやります。



「いいや、奥様のドレスを借りてこっそり行っちゃおう!



なんてノー天気な女中なのだ。

5/半ばなので、お楽しみに
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