ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

12/04/08 国立劇場さくらまつりと仁左衛門の悪の華

2012-04-11 21:44:29 | 観劇

国立劇場の昨年3月公演が震災のために中止になったしまった「絵本合法衢」。今月、劇場開場45周年記念公演の掉尾を飾っての再上演である。
チケットをとる時には意識していなかったが、3月の歌舞伎公演を観た時に「さくらまつり」のチラシをもらい、観劇日がさくらまつり最終日だとわかった。

4/8はよく晴れて絶好のお花見日和!さっさと早く家を出て国立劇場の桜を堪能するはずが、前日の実家の片づけの疲れが出て結局はお芝居も遅刻するという残念さ(T-T)
それでも2回ある幕間に3階席からダッシュで降りてきて、劇場前庭に咲く桜の花をしっかりと見てきた。最初の長い幕間には箏曲の実演もされていて、無料のほうじ茶とハート型の小さいお煎餅のサービスもあり、野点の赤い傘の下の床几に座っていただいた。
さくらまつりにだけ来ているお客さん向けに、「途中からでも9200円の席を3000円でご覧いただける特別チケットも販売中です」とアナウンスがあったが、「途中からでも十分お楽しみいただけます」くらいを付け加えればよいのに老婆心ながら思ってしまった(笑)

桜といってもソメイヨシノはなく、珍しい10種類の木が植えられているとのことで、それぞれの説明と庭どこにあるかの配置図がチラシの裏側に印刷されていた。それと照合してチェックしながらしっかり観て歩く。
今年は3月に團十郎が主演した熊谷陣屋にちなんで、熊谷市から「熊谷桜」を寄贈され、植樹式もあったということもチラシにあり、どの木か探したら入り口の正面に細くて小さな一本の樹があった。豆桜ということでピンクの小さな八重桜がぽっちりぽっちりと咲いていた。

冒頭の写真は、道路まで出て劇場側を振り返って撮影。大勢の人が写真を撮ろうとカメラを構えている。ちょうど手前にさくらまつりの看板まで写っていい感じだ。大きく写っている桜は「仙台屋」という種類で、下の写真はその花のアップ。薄紅色の花で葉も赤味がかっている。

ちょうど「麹町界隈さくらだより2012」にも同じ日の撮影の写真がアップされていた。

校倉造りを模した劇場をバックにして白く咲く桜の絵葉書になっているのは「駿河桜」で、その種から生まれた新品種まであるというのにびっくり。「関山」という八重桜は開花が遅くまだ蕾状態だった。デジカメも使って短い時間ではあったけれど、お花見気分を満喫した。

そして、舞台では仁左衛門の悪の華の二役がたっぷりと堪能できた。昨年の初演をさらに洗い直したということで通し上演好きの私にも楽しめた「絵本合法衢」。そちらの感想はまたあらためて書くことにしたい。

(4/12追記)
実家の父の書棚から持ってきた藤沢周平の短編集『花のあと』(文春文庫)をさきほど読み終わった。タイトルになっている「花のあと」では、お城の二の丸の花見で主人公が初恋の相手に出会うのだが、その桜の描写が美しい。映画版でもそのロケシーンが実によく、小説を読んでその映像も彷彿とした。
映画版「花のあと」の敵役は亀治郎だった。映画版「武士の一分」の敵役は三津五郎。時代劇の敵役を歌舞伎役者がやると重厚感があっていい。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
当地の近所も桜は満開 (茲愉有人)
2012-04-12 11:36:40
ご覧になった桜がどんな花か? ズームアップの花を見たい!
関心をいだきましたので、ちょっとネット検索してみました。
検索結果の情報をシェアしましょう。(ご紹介への御礼です。)

仙台屋桜

”・・・「仙台屋桜」と命名された桜の木の話がある。
園芸家・武井近三郎氏が『牧野富太郎博士からの手紙』(高知新聞社刊)の中で「佐伯さんという人が仙台から移住してきて、中須賀で仙台屋という屋号で商売を始めたのですが、その屋敷の庭へ移植した桜です。
花の色が濃くて美しく開花時期には藩主山内家に差し上げたと言われています。
近くの住民が花が美しいので〈仙台屋の桜〉と名付け」たとの由来を述べている。
この桜は、「佐伯さん」の郷里・宮城県のベニヤマザクラだろうとされている。”  
← http://nangokutosa.blog47.fc2.com/blog-entry-1443.html
→ http://hanazukusi.exblog.jp/9573201/  ズームアップ写真はこちらがいい。

関山桜
http://furansujin7.blog119.fc2.com/?tag=%B4%D8%BB%B3%BA%F9

関山桜(カンザンザクラ)は、サトザクラ系サクラで、花は濃紅色の八重咲きで、4月下旬頃に開花する遅咲きの品種です。耐寒性落葉高木 (商品PRのサイト説明から)

熊谷桜
桜の一品種。ヒガンザクラに次いで早く咲く。花は一重で、初め紅色、のち白色に変わる。熊谷直実の一の谷先陣にちなむ名という。 ← デジタル大辞泉

→ http://www7b.biglobe.ne.jp/~cerasus/cera-ka/a-kumagaizakura.html

いくつか検索していて、最後にいいサイトに出会いました。上のサイトのHPです。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~cerasus/index2.html
「このはなさくや図鑑~美しい日本の桜~」です。

桜の品種が一杯写真で掲載されています!
早速、ブックマークしました。
探せばすばらしいサイトに出会えます。うれしい!
返信する
★茲愉有人さま (ぴかちゅう)
2012-04-19 00:11:25
返事が遅くなってごめんなさい。桜についてのネット検索情報をたくさん有難うございましたm(_ _)m
八重桜の関山は桜茶に使われるそうで、さくらの香りのするちょっとしょっぱいおぶぶを久しぶりに飲みたくなりました。どれくらい飲んでいないのか、ちょっと思い出せないくらいです。
返信する

コメントを投稿