りょうちゃんの小笠原村議員日記

サーファーでありカヤッカーでありエコロジストである清水良一の議員活動の日記です。

2017第2回定例会一般質問の内容

2017-06-07 20:50:34 | 日記
平成29年第2回小笠原村議会(定例会)一般質問 
 清水 良一 議員            平成29年6月 7日☆

(質問) 渇水対策を振り返って

(質問内容)
   今回の渇水では、村の迅速な対応と村民の節水のおかげで無事、窮地を脱することができた。しかし、温暖化による地球的規模の気候変動は、今後も予測できない影響が考えられる。今回も1年越しの少雨によるものだったことからも、水不足が長期化する恐れもある。海淡装置の威力は絶大だったが、温暖化を即すエネルギー多投型の水の確保は、本末転倒のような気もする。節水を促進する料金体系や天水の利用を促進する対策が重要ではないかと思われるが、村の指針をお伺いする。


                   答弁者 建水課副参事
答弁内容 

(建水課副参事)
   多大な電力を必要とする海水淡水化装置は、あくまでも非常用であり、今回の渇水対策で父島では、村保有の装置とレンタルの装置2台の計3台で1日最大350tの造水を行いました。母島では小型海水淡水化装置で1日最大15tの造水を行いました。
導入に関しては、ダムの枯渇日程を推測し、そこから設置準備期間を逆算して、雨を期待しながら導入決定を限界まで待ちました。超遠隔離島である小笠原では、今回のような大渇水ではこの装置に頼らざるを得ないのが実情です。今回の渇水では、村民の方々が一丸となって節水に努力をされ、昨年と比べて2月から4月は約20%の節水を実現できました。大変感謝しております。
海水淡水化装置が最も稼働し、最も節水をされていた今年の4月と昨年の4月における口径20ミリの比較では、基本使用料10㎥以内に留めたご家庭は898世帯に対し、今年は1,068世帯で16%も増加しております。
現在の料金体系は、基本水量が10㎥で、使用料金は10㎥まで同一となっており、節水の努力が金額に反映されない状態です。節水を促進する上でも今後は料金体系の改正も視野に入れ検討してまいりたいと思います。
天水の利用については「雨水の利用の推進に関する法律」が平成26年5月1日に施行されています。この法律は、近年の気候変動に伴い水資源の循環の適正化に取り組むことが課題となっていることを踏まえて、雨水の利用の推進に関し国等の責務を明らかにしたものです。
   国及び独立行政法人等は、建築物を新たに建設するに当たり、その最下階床下等に雨水の一時的な貯留に活用できる空間を有する場合には、原則として、自らの雨水利用のための施設を設置することとしています。小笠原村においても母島小中学校と父島の診療所で雨水の中水利用を実施しています。これからの施設計画においても同法の主旨に沿って関係部署と調整を図り雨水利用をより一層推進してまいりたいと思います。
(再質問)  
   今回の渇水での建水の対応本当にお疲れ様でした。貯水率100%の放送はすべての村民が努力したから味わえるすばらしい放送でした。さて何点か質問をしたいのですが。
    今回大活躍した、海淡装置ですがいくらぐらいして耐用年数はどのくらいで、メンテナンス費やランニングコストはどのくらいかかるものなのですか?また、村の施策を否定するものではなくあくまで結果論ですが、今回の渇水で海淡装置を導入せず村民の節水と村のその他の施策で実際足りたのか足りなかったのかお伺いします。 
(建水課副参事)
    海水淡水化装置の価格は製造会社と造水性能によって異なりますが、大体100tクラスですと約2,800万円、200tクラスですと約5,300万円くらいです。対応年数は膜などの消耗品を除き、装置本体で約15年位だと聞いております。
    また、メンテナンス費についてですが父島は技術者の派遣を含めますと約1,400万円、母島は約150万円ほどでした。ランニングコストにつきまして父島は電気代と自家発燃料代を合わせまして3か月間で約500万円、母島では造水の運搬費を含めまして2か月間で約250万円かかりました。
    続きまして海水淡水化装置を導入しなかった場合、ダムの水は足りたのかとのご質問ですが、父島では4月21日に最低総貯水率17.4%を記録しました。総貯水量が93,700tですので計算しますと16,300t残っていたことになり、海水淡水化装置での造水量は14,600tを引き算しますと1,700tで、約3日分くらいは残っていたことになります。一方、母島の方は5月17日に最低貯水率35.2%を記録し、貯水量が32,000tですので残りの量は11,200tです。装置での造水量は4,100tでしたので7,100t残っていたことになり、約2か月分に相当します。
(再質問)
    ある意味、村が作り上げたシステムは50年に一度の渇水にも耐えそれを構築した建水の皆さんに敬意を表したい。 
節水というのは、生活の中で一度習慣になれば継続することができるものだと思える。村の年間の配水量が約25万トン、今回渇水での前年に対しての削減率20%3か月で1万1000トンもの水が節水できたそうですが、かりにこれを1年続ければ5万トン10%削減でも2万5000トンの削減ができることになる。島のライフスタイルの中に節水を根づかせる工夫が今後の施策お中で優先順位の1番にくるのではないかと思います。節水したくなるような料金体系と節水の呼び掛けを今後とも継続検討をお願いします。
もう1点天水中水使用促進についても村施設にかぎらず、東京都への働きかけや民間でも導入し易い方策はありませんか?
(建水課副参事)
    今回の大渇水の検証を行い、料金体系を含め節水促進への工夫を検討していきたいと思います。
    また、施設の天水中水利用につきましては他の自治体の事例や法律など調査しまして導入しやすい方策を都も交えて検討していきたいと思います。
    
(質問)温浴施設(タラソテラピー)再考を

今回の渇水で島民の方観光客の方の協力のもと乗り切ることが出来たが、渇水が冬の寒い時期だったため、かなりの方達がお風呂を我慢されていた。又、小中学校でもプールの授業を中止することが決まっていた。こういった風呂やプールの水を海水で行える施設を要望する。
議会の雰囲気が変わった。

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