濃さ日記

娘もすなる日記(ブログ)といふものを父もしてみんとて・・・

私的 2.0

2019-07-18 17:28:16 | Weblog
ようやくにして令和初、復活のブログアップともなった。
別に筆を折ったといった大げさなことではないが、とにかく生計のために稼ぐことに忙しく、自分のあり方、世界のあり方を振り返る余裕などなかっただけである。
それでも、最近は若手の評論家、学者(宮台真司、東浩紀、宇野常寛、落合陽一など)の話をyoutubeにて聞き、発想を異にする戸惑いとともに、幾分若返ったような新鮮な気分を味わっている。
落合陽一は現代の日本で、良かれ悪しかれ、「希望」を語れる数少ない人間だと思う。
また、宇野常寛は國分功一郎との対談で、平成という時代について
「日本国憲法は(明仁)天皇に敗れた」
と鋭いコメントをしたことも記憶に残る。

それでは、これまでの空白期間の埋め合わせとして、フェイスブックに投稿したものから、いくつか抜粋することにする。


変貌し続けるシブヤ……面影の消失
現実の都市は交通を遮断する場所、細分化されて棲み分けられた既得権のモザイク、互いが互いをしめだす空間なのだ。(管啓次郎)
高度経済成長以降の都市がわたしたちの存在の根拠となりえなかったのは、都市が私たちの主体的な参加なしに、延命を絶たれ、市場の効率を目指してスクラップ・アンド・ビルドを繰り返してきたからではなかったか。(柏木博)



ポスト・トゥルース(次なる真理への希求)としての現代
・ビットコイン…使用価値が限りなく希薄化した金。
・ブロックチェーン…権威や権力を無化する分散化システム。



他者への接近
「他者の弱さが私を呼ぶ。他者の可死性、モルタリテ、他者が死ぬものだということ──それが人を呼ぶのだ」(レヴィナス)
他者への接近は、私の不足を補うのでもなく、私を満足させるのでもなく、むしろ私に関わりがなかったはずの、無関心のうちに放置すべきであったはずの、危険な状況のうちに私を巻き込むのです。



複数性の世界
人間は、自分の為すことを意のままに支配する主人であり続けることができず、帰結を知るよしもなければ、将来を当てにすることもできない。
だがこれは、人間が他の同等の人びととともに世界に住んでいることと引き換えに支払わねばならない代償なのである。(ハンナ・アーレント)