宇宙おじさん探査記録

世界は平和かい?今日も宇宙は見ているよ。

映画は国境を越える。表現は国を動かす。いろんな意味で・・。

2010-12-19 15:29:00 | 日記
東京都のエロ漫画規制、皆さんはどう思われます??
これって実は結構難しい問題・・。でも個人的には、規制でまぁオーケー。

石原知事の言う通り、「百害」ある。でも、「ああいう趣味」に対しての「抑止力」として機能する側面もある。逆に助長する面もある。
両刃の剣であるのは核や軍事と同じかも。

規制すると地下に潜るから、少なくとも「野放し」にはならない。
「性」の何たるかも知らないガキどもが、漫画の通りに強姦や輪姦してぇーっと、暴発する「射幸心」を少なくとも「抑制」できる。

そして、そいつらは、まず順序として「地下」の「違法漫画」を入手することに力を注ぐ。
その「必要悪」を計算に入れて規制するなら大いに結構である。

というか、そもそも今更規制したって、実写のAVの方がよっぽど凄いことになってるわけで、あんまり効果あるとは思えないけれど、
少なくとも「公」としての立場を表明する意味はある。
そこは「いかんものはいかんのだ」で、いいのだ。

どうせ「流出」するのだ。
そして「よい流出」は、北朝鮮から逃げ出す人民をプロパガンダする。
お隣の生活を垣間見てしまった者たちは、独裁体制を崩壊させるきっかけになってくれるかも知れない。

一般国民的には映画だのアニメだのってものは「たかが」と思ってるのが主流だろうけど、いや、実は否定はしないのだけど、

中国の若い人が日本のアニメや音楽にどんどん影響を受ける。ニセガンダムなんかその表れだし。
こんな「ソフト」がクソ中国共産党の根底を揺るがし、劉氏の平和賞と共振して中国人を変えてくれるかも知れない。

ところでそんな「日本文化」を海外では「カワイイ」なんつって有り難がってくれるけども。

映画は、「ヤマト」とか・・(悲)。
それでも!今年の映画興行収益は過去最高??!
・・・いくらなんでもそれはびっくりなんです。

いくらなんでも、というのは、

確かに、「悪人」とか「告白」とかよかったというし、「アリエッティ」なんかかなりの興行収益だったという。
相変わらず「踊る」と「海猿」のフジ勢が強いという。

・・悪くはないんだろう、と思う。
しかし本当か。
私は、テレビも映画(洋画)も盛り上がって毎日わくわくしていた時代に、低迷する日本映画から漏れる溜息をずっとずっと聞いて育ってきた。

その低迷の中で、超低予算で作られた映画たちの質を思えば、今の邦画の質は当たり前だし、その時代の映画に比して「甘い」といわざるを得ない。

喘いでいた時代の中でもがきながら作られ続けたATGの映画たちは、エンターテイメントが不在の冬に、素晴らしく「鋭利な」感受性を提示していた。
個人的には嫌いだったけど。(いや、愛憎というべきか、私が未発達だったのか)

洋画も含めて「ネタ切れ」を目の当たりにするこの状況下で、
観客の需要だけが突出するというアンバランスな状況は何を意味するのか。

水嶋ヒロの小説しかり、全ての「表現活動」は今、
「経済システム」に呑み込まれている。間違いなくそうである。

かつてクロサワにして「もう映画が作れない」と言わしめて自殺未遂に追い込んだその状況は、その時に始まって、
今極まっている。

本当の「面白い」をみんなが知らなさ過ぎる。感受性が鈍すぎる。
「ヤマト」なんか映画じゃない。

この正月映画のラインナップの貧相さはどうだ。
それならば私は、個人的には好きとは言えない表現者であっても、若松孝二氏の「キャタピラー」にしか魂を感じない。

たかが映画、されど映画。
映画は国境だって軽く越える。
作り手の「魂」ひとつで・・。