個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

学校教育や制度に関する疑問②

2022-04-17 10:19:04 | 教室から
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

前回の続きとなります。

学校が生徒たちに与える課題の問題点の3つ目ですが、学力を上げるという観点からみると逆効果になっていますし、能動的な勉強ができない子になっていきます。私が中学生の頃は今のように課題なんてほとんどありませんでした。現在たくさんの課題を与えられている子どもたちの学力が上がっているかといえば、決してそうは言えないと思います。むしろ勉強のできない子が増えている感じがします。それには複数の原因がありますが、課題をたくさん与えることが子どもたちの学力向上につながっていないということは明らかです。誰もが経験があると思いますが、「義務感」を感じると前向きな気持ちにはなりにくいものです。自分の好きなことだけをすればいいというものではありませんが、少し今の学校は与えすぎていて、それがますます「勉強嫌い」を引き起こしているのではないでしょうか。

新型コロナウイルス感染が拡大して、2か月ほど休校になったころ、それまで勉強に前向きに取り組んでいなかった子たちが自分から「家で学習する課題がほしい」と言ってきました。ほとんどの子は「勉強はした方がいい。」とわかっているからです。それなのに、自分の学力にあっていない問題集を何ページも勉強ではなく作業のようなことをさせられるから、勉強はつまらなくて苦しくてめんどくさいものという考えになってくるのです。ただ、学校で配られる問題集自体は市販の問題集よりいいものであることは確かです。ですからこういった問題集は課題として与えるのではなく、各科目レベル別にいくつか用意しておいて、欲しい子がいれば自由にそれをあげるという形にするのが一番効果的だと考えています。せっかく大きな金額を使い、いい問題集を学校は揃えるわけですから、それらをできるだけ有効に使わなければもったいないです。勉強格差が広がる?私はそうは思いません。自主的に勉強する子が増えていくと思います。少なくとも現状よりはよくなるでしょう。

「社会に出たらもっと理不尽なことがあるんだから、学校の課題くらいちゃんとできないと社会に出たら通用しないぞ!」という意見も、もちろんわかりますが、私は少しベクトルが違う問題のように感じます。生きていくために必要な給料をもらえるのだから、意味のない命令と感じても、そこは頑張れるかもしれませんし、もっと言えば仕事は自分で選んでいます。公立小・中学校は自分で選択することは基本的にできません。ですから、仕事に関して言えば、「こんな仕事やってられない!」「こんな意味のないことしたくない!」となれば転職することは十分可能なんです。それにまだ10代半ばの子どもたちに、そんな将来のことを言ったところで心に響くはずもありません。
成績をつけるための、わけのわからない課題を子どもたちに強制するようなことが少しでも早くなくなることを望んでます。

制度に関する疑問点の2つ目は、選択肢の圧倒的少なさと、守るものが違うのではないかという疑問です。
学校で「いじめ」があったとします。私は「いじめ」という言葉は使いたくなくて、「暴行や脅迫のような犯罪」と言いたいのですが、ここではあえて「いじめ」という言葉で話を進めていきます。

「いじめられた」子が学校に行くことができなくなったとします。この子は授業も受けることができませんし、先ほどの問題点で述べた課題も提出することができません。テストだって受けることができない子がたくさんいます。そうなると、この子の成績は5段階で「1」になるか、成績をつけることができないという評価になってしまいます。当然内申点が必要な公立高校への進学は不可能になり、進学先は私立高校は通信制の学校になります。私立高校や通信制の高校がいけないと言っているわけではなく、なぜ「いじめられた」子だけ選択肢が減ってしまうのかがわからないということなんです。「いじめた側」の子たちは大したペナルティもなく、自由に高校を選ぶことができるのに。

「不登校の子は学校に行っていないんだから、成績をつけられないんだからしかたがない」もちろんそうかもしれませんね。ですが私が言いたいのはそこではありません。「いじめた側」の子たちが学校にいるから行くことができないケースだってあるのです。学校に行きたくても「またいじめられるのではないか」という不安などで行くことができず、そして家に居続けることにも耐えられず、どこか行くことができる場所はないかと、公的な機関や民間の塾などに居場所を探し求めている人がたくさんいます。どうして「いじめられた子」がこんな大変な思いをしなければならないのか。どう考えても逆ですよね。今の制度は「いじめ」に対して緩すぎます。「いじめ」の証拠を見つけることが難しかったり、未成年者であったり慎重に判断しなければいけないことは分かったうえで、今のように「いじめをやめよう!」と叫んでいるだけでは何も変わりません。今こそ「いじめ」に対する本気の学校・行政の改革が必要だと思います。

もう少し続きます。

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