個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

メッシ退団!

2021-09-06 14:30:37 | 教室から
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

夏休みも終わり、ようやく朝晩の暑さが和らいできましたね。

私は20年以上、スペインのバルセロナというサッカークラブのファンです。今でこそ、日本でも多くのバルセロナファンがいますし、バルセロナというクラブを知っている人も多いと思いますが、私が見始めた頃はそこまでの知名度もなく、今のように優勝するのが当たり前のような強さを持っているクラブでもありませんでした。そんなバルセロナを現在のレベルにまで引き上げてくれたのは、もちろんたくさんの選手や監督・スタッフのおかげなのですが、その中でもメッシの存在が最も大きかったのは間違いないでしょう。

13歳でアルゼンチンからスペインに渡ったメッシは、体は小さいけれども持ち前のスピードとテクニックでどんどん頭角を現していき、17歳でトップチームでのデビューを果たします。私もその瞬間はテレビで観戦していて「とんでもない選手が出てきたな!」と興奮したのをよく覚えています。メッシはその後バルセロナのエースとなり、数々のタイトルをもたらし、おそらく今後メッシを超える選手は出てこないだろうというほどの個人タイトルを獲得しました。

「バルセロナで選手生活を終えたい」とずっと前からメッシは言っていました。当然私たちファンもそう思っていたところ、1ヵ月ほど前ですが「メッシ退団!」という衝撃的なニュースが入ってきました。メッシ個人としてはバルセロナに残りたいのだけれども、コロナ渦でクラブの収入も減ってしまい、スペインリーグの規定で、メッシの年俸をいくら下げてもメッシはバルセロナと契約できないという状況に追い込まれました。年俸を半分にしてでもバルセロナに残りたいと言ったメッシの願いも叶わず、退団が決定したのです。

なんだかサッカー関連のブログみたいになってきましたが(笑)もう少しお付き合いください。

確かオリンピックの閉会式の日だったと思いますが、メッシの退団会見が開かれました。YouTubeでライブ配信していたので一言一句聞き逃さないようにタブレットに食い入るように見ました(といってもスペイン語で話しているのでまったくわかりませんでした(笑))。ただ、あのメッシが、世界最高のプレイヤーであるメッシが号泣しているのです。それも優勝して嬉しい涙ではなく、自分が望むクラブでプレーできず別のクラブに移籍しなければならない悲しみの号泣です。

メッシの年俸はおそらく数十億です。私たち一般人にとっては想像できない額です。しかも移籍すればさらに上がります。それでもメッシはバルセロナに残りたくて涙を流しました。

人の幸せって難しいですね。お金・社会的地位・家族・友人・健康など、人が幸せを感じるものってそれぞれ異なりますもんね。「お金が幸せのすべて」という人には、今回のメッシの退団も「使いきれないほどもらえてるんだから、べつにいいやん」と感じるかもしれませんが、もしかするとメッシ自身は幸せではないかもしれません。

日本人全員に「あなたは幸せですか?」という質問をするとどれくらいの割合の人が「幸せです」と答えるでしょうか。以前なら社会に出て働いている世代の幸福感は低く、10代の学生や、高齢者の方は高かったように感じます。ですが、現在は10代の子どもが幸せだと感じる割合もずいぶんと減っているのではないでしょうか。

私自身は、ひきこもっていた時期はもちろん幸せを感じることができませんでした。自分で自由に使えるお金もなければ、何もすることがない。友だちとも疎遠になり、毎日ただゲームをしたり映画を見たりしているだけ。その時期と比べたら今の私はなんて幸せなんだろうか!と感じています。毎日するべきことがあって、忙しくできるというのは本当にありがたいことですし、大切な家族もいます。友人との関係も元通りになり、年に何回か会うことができています。あのひきこもりの時期がなかったら、はたして今と同じような幸福感を得ることができたかというと自信はありません。

人はどうしても自分にないものを探してしまう傾向があると思います。生活するためのお金もあり、住む家もあり、家族も友人もいて、趣味もあっていろんなものが自分の周りにあるにもかかわらず、ほんの少しのないものを探しだして「ああ、自分は満たされていない。幸せではないんだ」という思考になる人がいます。

10代の子どもたちも、以前は幸福度は高かったと思います。それは知ることができる範囲が狭かったことも影響しているかもしれません。基本的に自分の家族と、そして学校での同級生、それも学校の中だけでの友人の姿しかわかりませんでした。ですが今は、SNSを多くの子がしており、家に帰っても同級生が何をしているのかがわかりますし、さらに知り合いだけではなく全国の同じ年代の子が何をしていて、何に興味を持って、どんな特技があるのかなど、特に知りたくもない情報であってもついつい見てしまいます。そうなると、自分自身は多くのもので満たされているにもかかわらず、「自分は世間一般の同年代と比べて劣っている。恵まれていない。人生が充実していない。」と悲観的になる傾向があるように思います。そのように感じている子どもたちには、「君はとっても幸せなんだ。気づいていないのか、それともあえて気づかないようにしているのかわからないけれども、自分の周りには幸せを感じるものがたくさんあるんだよ」ということを感じ取ってもらいたいなあと願っています。

ONE-SのHP



コメント (2)
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