〈リバイバル・アーカイブス〉2024.4.1~4.15
原本:2020年4月13日
日本三大桜に、福島県の三春滝桜、山梨県の山高神代桜、岐阜県の根尾谷薄墨桜が挙げられますが、私が見た中での近場の三大桜をご紹介したいと思います。
【PLのしだれ桜】 大平和祈念塔のしだれ桜 富田林市廿山(つづやま)
2019.4.2.
ことしはコロナ対策のため入場できませんでしたが、ことしもおそらく華麗に咲いていることでしょう。
2016.4.2.
PLの塔(大平和祈念塔)を背景に、少しピンクの濃い花を咲かせます。
2016.4.2.
通称「PLのしだれ桜」と呼ばれて人気のあるしだれ桜の巨木です。
巨木と言っても樹齢はまだ50年。しかも、14年位前に引っ越ししてきたそうです。もともとここには花時計がありました。花が花を呼んだ形となっています。
2018.3.30.
たんぽぽ、ゆきやなぎ、さくらとそれぞれの色で、三重奏。
2018.3.27.
巨木のわりには、ピンクの濃い可憐な花。
2018.3.27.
やっぱり白い塔を入れたくなります。平和の塔ですから。
でも難点があります。塔を入れるといつ来ても逆光。それと、なかなか空の青、塔の白、桜のピンクに、私の場合お目にかかれません。
【大和棟の桜】 富田林市彼方(おちかた) F家の桜
追記:ここの桜はクビアカツヤカミキリの食害で近年枯死しました。
2020.4.5.大和棟の伝統的な家屋のお庭に桜の巨木
幹を大きく広げて、豪快に咲いています。電柱がなければもっと良いのですが...
茅葺きの大和棟の大屋根をおおうように咲いた淡いピンクの桜。
長屋門の横の庭先に生えています。枝振りからして老木のようにも見えますが、樹勢は元気です。
このように満面の笑顔の花。樹種はソメイヨシノのようです。
大和・河内地方の伝統的な家屋である大和棟に、よく調和した一本桜ですね。
【百滝(ももたき)桜】 和泉市若樫町 Y家の桜
2020.4.7. 和泉市若樫町の国道170号線(旧道)沿い、松尾川の支流にかかる坂見橋のたもとに生えています。
すみません、4月7日の周りのソメイヨシノが満開の時には、もうほとんど散っていました。
近所の方にお話を聞くと、『他のさくらが咲くときには、もう散っているよ。』とのことで、早咲きで例年3月下旬が満開のようです。(ことしは3月24日) 勉強不足でした。
淡いピンクの花が咲く、エドヒガンザクラで樹齢は100年。比較的若いしだれ桜で、Y家の庭に咲き、大阪府の天然記念物に指定されています。
この一本桜は「百滝桜」(ももたきざくら)と呼ばれ、親しまれています。
上の坂見橋が国道170号線(旧道)。若樫町の町内は退避不可の一車線道路です。
道路にもはみ出た枝振りは15m、樹高:8m 幹周り:2.2mということです。
横に拡がったスケールの大きなしだれ桜。人の心も動かす樹木って、ありますね。
幾歳も耐えがたい山里の冬をしのいで、こうして春に精一杯満面に花を咲かせる姿が、人の人生にも共通するものがあるからだと思います。
【隅屋(すや)桜】 南河内郡河南町弘川 弘川寺
2020.4.7. 弘川寺の本堂前に咲く隅屋桜、南朝の忠臣であった隅屋興市が、規桜(ぶんまわしざくら)の下で討死したと伝わり、その規桜は絶えたが、同じ場所に隅屋桜が植えられています。
幹は細く、ひ弱な感じがしますが...
花は濃いめのピンクで一重の線の細い紅しだれ。エドヒガンサクラですが、開花は4月7日で満開を少し過ぎたあたりと、彼岸桜の割には遅いようです。
西行堂に向かう小道の坂より、見やる隅屋桜。
本堂の屋根を覆うように、西行法師が愛でたさくらの弘川寺に咲く隅屋桜
【又兵衛桜】 奈良県宇陀市大宇陀本郷 2005.4.12.
シーズンには8万人も訪れる有名な桜もありますが...
【お墓のさくら】 先祖が眠るお墓のさくら 富田林市新堂 西山墓地 2018.3.30.
町の風景にとけ込む名もないさくらもあると思います。
みなさんの町にも、桜の銘木や「心に残る思いでさくら」、「ふるさとのさくら」がありますか? きっとあると思います...
今回ご紹介したのは私が心に残る桜です。
この写真は新型コロナウィルスが急激に拡散する前に取材したものです。
撮影:2020年4月5日、7日ほか
2020年4月13日(HN:アブラコウモリH )