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〈リバイバル・アーカイブス〉津堂城山古墳の花菖蒲

2021年06月09日 | 草花

〈リバイバル・アーカイブス〉2024.5.20~6.3

原本:2021年6月9日

2021年6月5日 藤井寺市津堂 津堂城山古墳の小山花菖蒲園。

 

古墳の周濠に植えられた花菖蒲が満開です。

 

藤井寺市と藤井寺市花菖蒲愛好会の方々によって、植えられた3000株、1万6千本の花菖蒲。

 

今年は例年より花の開花が早いようです。

 

青中心に、紺、紫、赤紫など青系の花が多いですが、白や黄色が混じった花もあります。

 

古墳の墳丘が見渡せる花菖蒲園。

 

津堂城山古墳は古市古墳の一番北に位置し、墳丘の長さ210m、高さ16.9mを誇る4世紀後半の前方後円墳です。

 

金剛・葛城山が見える北側の周濠部分。

花菖蒲のほか水仙や紫陽花も植えられていて、その変化が楽しめます。

 

広大な周濠は築造時には2重の濠がめぐり、築造時は周庭帯も含めると400mを越える巨大古墳であったと思われます。

 

この大王級の陵墓は世界遺産リストに登録されおり、また宮内庁により「藤井寺陵墓参考地」、また国の史跡にも指定されています。

 

古墳の前方部。室町時代に「城山」として小山城が築かれたため、墳丘の一部が大きく掘削されています。

 

前方部から見た花菖蒲園。

内側の濠の中には島状の高まりが造られており、3体の水鳥形埴輪が置かれていたことで有名ですが、その場所は方形状に残されています。(写真を撮り忘れた。)

 

白い花菖蒲。

 

遠くから望遠で撮ってみました。

 

いきいきした花の姿。

 

紫陽花も色どりを添えます。

 

花菖蒲と同じく、ちょうど見頃の紫陽花。

 

見学者の「きれい!」の声が聞こえます。

 

左が(葉)菖蒲、右が花菖蒲。種類が違います。

(葉)菖蒲はサトイモ科、5月の節句でお風呂に入れるヤツ。

花菖蒲はアヤメ科。葉っぱが似ているので後で名付けられたようです。

 

史跡城山古墳ガイダンス棟「まほらしろやま」にある実物の竪穴式石室天井石。材質は兵庫県高砂市産の竜山石。

明治になってあちこちに転用されていたものが、ここに集められています。津堂八幡神社の記念碑や葛井寺の忠魂碑、町内の専念寺の庭石、小山善光寺の敷石、町内の民家の庭石に転用されていました。

ガイダンス棟「まほらしろやま」の「まほら」は「素晴らしい場所」を表す古語。「まほろば」も同義。

「大和は 国のまほろば たたなづく 青垣山ごもれる 大和し 美し」 倭建命(日本武尊)が詠んだ古事記の歌。

 

古墳から出土した長持型石棺のレプリカ。

材質は天井石と同じく竜山石。重さ16トン。6枚の板石を組み合わせた巨大で立派な石棺です。

蓋石、側石、底石には縄掛け突起が付けられ、小口石には方形突起が付け加えられている、巨大で精巧かつ装飾性豊かな組み合わせ式石棺です。

 

「まほらしろやま」の屋根上の鴟尾(しび)。

花菖蒲園のある周濠の島状遺構から出土した水鳥形埴輪のレプリカが、なぜか屋根の上に...

鴟尾は本来魚が水面から飛び上がり尾を水面上に出した姿を具象化したものと言われています。魚も水鳥もその下は水面下、つまり防火の意味があると洞察。

水鳥形埴輪は近つ飛鳥博物館にも3体のレプリカがあります。

実物はアイセルシュラホールの展示室にあり、国の重要文化財。

 

城山古墳によく溶け込んだ花菖蒲園。

 

多くの方が来園されていました。

 

今年は緊急事態宣言中のため、「まほろしろやま」展示室の休館や恒例の「花しょうぶまつり」のイベントは中止となりましたが、美しい花菖蒲は見ることができます。

関連記事:白鷺公園の花菖蒲 2021 2021.5.28.撮影:5月26日

撮影日:2021年6月5日

2021年6月9日(HN:アブラコウモリH )

 

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