先日、表参道のソフトバンクショップを通りがかったところでついガマンできずに「iPhone 3G」を購入。以前に「iPod Touch」について書いた日記(2007.9.9)とわたしの基本的な見解は変わらない。バッテリーのもち、内蔵メモリー容量、挙動の安定性等々の問題で、これを買ったからといって今までのケータイやiPodを捨てるにまでは至らないが、しかし、実用性をさておけば、こんなに楽しい機械は今他に見当たらない。よくできている。ちょっとヘンな褒め方になるが、「iPhone 3G」のすごいのは、機器として何も「新しさ」が無いところだ。想像もしなかったような全く新しい機能がついているわけではない。インターネットを手のひらに持ち歩く、それだけを愚直に実現した製品で、要するにパームトップのマッキントッシュである。機能が新しいのではなくて、体験が新しいのだ。iPhoneをいじっていて、80年代初頭、高校時代にはじめてさわったコンピューターのことを思い出した。冒頭にあげた画像がその機械で、カシオ計算機が出していた「FX-702P」というプログラム可能な関数電卓。近所のお兄さんが持っていたのを触らせてもらって、そのおもしろさにすっかりやられてしまった。ディスプレイは液晶1行のみ、プログラムが書ける容量はわずかに1.6KBと、今のパソコンのスペックから見れば原始的もいいところだが、手のひらにコンピューターがのっている、ということに大変興奮させられた。コンピューター、というところがミソで、何と言ったらいいか、「脳」を持ち歩く感覚というか。もちろん機械が自律的に思考するわけではないので「脳」という表現は適切ではないのだけれど、ゲーム機や電話機や電子手帳を便利に持ち歩くというのとは全く違った感じがあって、iPhoneは、久々にそんな感覚を思い起こさせてくれたんである。iPhoneの実用性について、いろんな人が様々な面から苦言を呈しているようだが、ゲーム機や電話機や電子手帳と比べて云々するのは全くの的外れで、こいつはパームトップのマッキントッシュ以上でも以下でもなく、コンピューターというコンセプトに興奮できるかどうか、金を払えるかどうか、という代物なのだと思う。わかる人には、大推薦の一台。ちなみに、わたしが今回、iPhone購入に踏み切ったのは、 「iPhoneを使う前と使った後で、人生観が本当に変わった。毎日が楽しくてしょうがない」というソフトバンクの孫社長の発言が契機。この人、カゲキな振る舞いで毀誉褒貶が激しいが、コンピューターというコンセプトに興奮できる感覚を持ち合わせている人で、日本の経営者としてはおそらくかなり珍しい存在。
先日、表参道のソフトバンクショップを通りがかったところでついガマンできずに「iPhone 3G」を購入。以前に「iPod Touch」について書いた日記(2007.9.9)とわたしの基本的な見解は変わらない。バッテリーのもち、内蔵メモリー容量、挙動の安定性等々の問題で、これを買ったからといって今までのケータイやiPodを捨てるにまでは至らないが、しかし、実用性をさておけば、こんなに楽しい機械は今他に見当たらない。よくできている。ちょっとヘンな褒め方になるが、「iPhone 3G」のすごいのは、機器として何も「新しさ」が無いところだ。想像もしなかったような全く新しい機能がついているわけではない。インターネットを手のひらに持ち歩く、それだけを愚直に実現した製品で、要するにパームトップのマッキントッシュである。機能が新しいのではなくて、体験が新しいのだ。iPhoneをいじっていて、80年代初頭、高校時代にはじめてさわったコンピューターのことを思い出した。冒頭にあげた画像がその機械で、カシオ計算機が出していた「FX-702P」というプログラム可能な関数電卓。近所のお兄さんが持っていたのを触らせてもらって、そのおもしろさにすっかりやられてしまった。ディスプレイは液晶1行のみ、プログラムが書ける容量はわずかに1.6KBと、今のパソコンのスペックから見れば原始的もいいところだが、手のひらにコンピューターがのっている、ということに大変興奮させられた。コンピューター、というところがミソで、何と言ったらいいか、「脳」を持ち歩く感覚というか。もちろん機械が自律的に思考するわけではないので「脳」という表現は適切ではないのだけれど、ゲーム機や電話機や電子手帳を便利に持ち歩くというのとは全く違った感じがあって、iPhoneは、久々にそんな感覚を思い起こさせてくれたんである。iPhoneの実用性について、いろんな人が様々な面から苦言を呈しているようだが、ゲーム機や電話機や電子手帳と比べて云々するのは全くの的外れで、こいつはパームトップのマッキントッシュ以上でも以下でもなく、コンピューターというコンセプトに興奮できるかどうか、金を払えるかどうか、という代物なのだと思う。わかる人には、大推薦の一台。ちなみに、わたしが今回、iPhone購入に踏み切ったのは、 「iPhoneを使う前と使った後で、人生観が本当に変わった。毎日が楽しくてしょうがない」というソフトバンクの孫社長の発言が契機。この人、カゲキな振る舞いで毀誉褒貶が激しいが、コンピューターというコンセプトに興奮できる感覚を持ち合わせている人で、日本の経営者としてはおそらくかなり珍しい存在。