血糖値を上げないようにすれば血糖値は安定します。
そのポイントは糖質制限であることを書いてきました。
ただ、この糖質制限は人によってはとても難しいことです。
「どうしても甘いものがやめられない」人はいます。
それは意識が足りないとか、根性がない、ということではありません。
身体がどうしても欲してしまうメカニズムが体内にあるからです。
血糖値が高いということは、血糖値が低い時もあるということです。
低血糖はとても辛い状況です。
疲れやすい
集中力がない
気分が塞いでいる
イライラが続く
感情が抑えられない
など。
いてもたってもいられない状態であるといえます。
重度の糖尿病の人であれば低血糖の時に昏睡状態に陥ることさえあります。
ですから、いち早くブドウ糖を取り込んで血糖値を上げたい、と
脳が判断します。
そして糖分を摂ると肉体的にも精神的にも一瞬楽になります。
ところが低血糖時に急激に血糖値を上げて高血糖にしてしまうと、
その後に必ず低血糖がやってきます。
そして低血糖になったら糖分を補給せざるを得ません。
こうして高血糖と低血糖の血糖値が安定しないサイクルができあがり、
低血糖の度に甘いものを摂らざるを得なくなります。
これが「甘いものが絶対にやめられない」人の身体の中で起こっている
ことです。
この糖血糖と低血糖の悪循環が習慣化してしまうと糖質制限をすることは
至難の業になってしまいます。
糖質制限は血糖値が不安定になっていない人しか達成できない
ものであるといえます。
血糖値が不安定な人にはさらに栄養療法が必要になりますが、
それについては今後お話します。