前回、クエン酸回路を使って脂肪をエネルギーにするのがとても効率がよく多くのエネルギーを得られることを説明しました。
ところが脂肪をエネルギーとして使えない人がいます。
脂肪をエネルギーとして使えない場合は糖質をエネルギー源とせざるを得ません。
糖質制限を始めると2週間くらいで脂肪をエネルギーとして使えるようになるといわれていますが、脂肪をエネルギーとしてつかうことができなければ糖質制限によって元気がなくなり体がフラフラになってしまいます。
脂肪が使えないのはなぜなのでしょう。
クエン酸回路を使うには様々な酵素を必要とします。
その酵素を働かせるのにビタミンBと鉄は重要な役割をしています。
ビタミンBや鉄が不足しているとクエン酸回路が正常に機能しないので、結果的にブドウ糖を使った解糖系に頼ることになります。
また酵素はアミノ酸からつくられるので、タンパク質の摂取が足りなくてもクエン酸回路は機能せず脂肪を使うことができません。
ですから、ビタミンBや鉄が多く含まれているMEC食を取り入れることによって、脂肪をエネルギーとして使えるようになっていきます。
いきなり糖質を控えると元気がなくなる方はMEC(肉、卵、チーズ)をしっかり食べて、足りない場合は糖質を補給してください。
糖質を摂ることに罪悪感や反省は必要ありません。
MECが体にはいっていきビタミンBや鉄が足りてくれば、徐々に糖質を欲することが少なくなります。
糖質を制限することよりMEC食によって栄養素を確保する方が先決なのです。
小幡歯科医院