ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

猫のホスピス

2006-10-15 | ペット・動植物
今日は「ヒストリカル・ビレッジ」と呼ばれる、イギリス人が入植してきた当初の町並みを復元した文化村へ行き、次男・善(9歳)が久しぶりに踊り子となってメイポール・ダンスを踊るはずでした。
(去年の様子はコチラから)

しかし、
「やっぱりやめとく。」
と、私だけ直前に断念。長男・温(12歳)も残ることに。

諦めて正解でした。というのも、飼い猫の1匹、糖尿病を患っているトラ猫のチャッチャ(14歳、人間で言えば68歳の老猫)の様子がいつもと違い、嫌な予感がしたのです。人間同様、猫も糖尿病となると毎日インシュリンを打つのですが、その際に十分食べていないと血糖値が下がりすぎてしまい、フラフラと腰が抜けた状態になり、へたをすれば命が危うくなるほど危険な状況に陥ってしまうのです。

とりあえず砂糖水を飲ませ(血糖値を上げるため)、ご飯を食べさせ、本を読みながら傍で様子を見ていたのですが、30分ほどで容態がおかしくなり、腹の底から搾り出す妙な声で鳴き出し、突然失禁。

猫は大変きれい好きなので、トイレに行かずに失禁するのはよほどの事で、歩けない証拠でした。慌てて抱き上げ温を呼ぶと、今度は大きい方も漏らしてしまい、ただ事ではありません。目にも力がなく、からだが強張っています。

すぐに下半身を温かいタオルで拭き、バスタオルで覆い、再度慌てて砂糖水を飲ませました。今度は大きく口を開かせ、かなり強引に喉にめがけてスポイトで注入し、確実に体内に入るようにしました。かわいそうですが、こうなると食事などできないので、砂糖水だけが頼りです。脱水症状も出ていたので(脱水するとより寒さを感じるそうです)、タオルや小さい毛布でくるんで抱き、様子を見ました。

けっきょく、2回めの砂糖水が効いたらしく(1回目はかなり口の脇から漏れていたので摂取量が少なかったよう。私のミスで苦しませてしまいました。ゴメン、チャッチャ!)、その後はだんだん顔色も良くなり、目に力が戻り、事なきを得ました。
思い切って外出を諦めて良かったです。

こういう時、
「わかった。じゃ、行って来るよ。」
「ママ、バイバ~イ♪ あとでね。」
と私の直感を信じ、文句一つ言わずに出て行く夫と善、大小の汚物で汚れてしまった床を私の言う通り2度拭きする温には、本当に感謝しています。
「なんでボクがぁ?」
と言い出す人が家族にいないのは助かります。

家族が揃い、みんなの目でチャッチャを見守れるようになってから、今度は私が徹底的に床掃除。掃除機をかけ直し、最後はアロマオイル(殺菌効果の高いラベンダーとティーツリー)を数滴垂らした水で湿らせた雑巾で3度目の拭き掃除。ついでに、バスルームやトイレ、キッチン、廊下、窓枠なんかもサクサク拭いてしまい、
殺菌+いい香りで沈んでいた気持ちも一新♪

夜にはチャッチャもかなり普段通りに戻り(まだちょっと元気がありませんが)、食事もできるようになりました。

(←アブナイとこだったニャン)

大切に大切にしているつもりでも、、まだまだ至らない老猫の看病。学ぶところが多いです。でも、この家は彼らのホスピスにもなるのですから、少しでも過ごし易く、いろいろな対応ができるよう努力していきましょう。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする