仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

ピックアップ・アーティスト

2006年06月28日 | ムービー
『ピックアップ・アーティスト(原題The Pick-up Artist)』(1987年/ジェームズ・トバック監督/アメリカ)を見た。
日夜ナンパ(ピックアップ)に明け暮れるアメリカ青年の話だが、こういった軽いノリの映画には軽いノリの音楽がピッタリなようで、1980年代っぽい曲がたくさん使われていた。
それほど有名な曲が無かったのは製作予算の関係か、単に自分が知らないだけだったのか。
(^_^;)
20年程前の映画なので、登場人物が着ている服や走っているクルマなどには、やはり時代を感じてしまうが、題材自体は時代が変わっても通じる内容である。
懐かしさを感じながらそこそこ楽しく見たのだが、おそらく当時はマイケル・J・フォックス主演のこういった映画が沢山作られていたのだろうから、監督はきっと何か変化をつけたかったのだろう。
物語は基本的にラブコメなので、ハッピーエンドが原則というか普通の流れでは無いかと思うのだが、この映画は少し違っていた。
終盤に映し出された風景は、何か物悲しさを感じさせるのだ。
主人公ジャック(ロバート・ダウニー・Jr.) の台詞も何か時間の経過を錯覚させるような不安な言葉だったし、映画の開始後5分と終了前5分を比較して考えてみると、自分のドキドキ感、ワクワク感の差は非常に大きく感じた。
また、面白かったのはランディ(モリー・リングウォルド) がジャックに、「私の何が知りたいの?」「私のどこが好きなの?」「なぜ?」「どうして?」と質問攻めにする場面。
ランディは大きな借金を抱える飲んだくれの父と2人暮らしの19歳の女性で、ずっと恋人がいなく、人を好きになるということに理由など無いということをまだ知らない。
素晴らしい映画というわけでは無いが、なかなかポイントをおさえた良い脚本だと思った。