仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

殺したい女

2021年08月07日 | ムービー
『殺したい女(原題Ruthless People)』(1986年/ジェリー・ザッカー、ジム・エイブラハムズ、デヴィッド・ザッカー監督/アメリカ)を観た。
物語は、「レストランで不倫相手のキャロル・ドッズワース(アニタ・モリス)に妻バーバラ(ベット・ミドラー)の殺害計画を打ち明けたサム・ストーン(ダニー・デヴィート)。ところがバーバラは何者かに誘拐され、"50万ドル払わなければ夫人を殺す" と犯人からの電話が入る。自分が手をかけなくてもバーバラを殺せると考えたサムは、警察やマスコミに通報し、あえて騒ぎを大きくしたのだが・・・」という内容。
計画を打ち明けられたキャロルは、彼氏のアール・モット(ビル・プルマン)に殺人の現場を録画させ、そのビデオをネタにサムを揺すろうとするのだが、悪巧みというのはそうそううまくは行かないようだ。
一方、バーバラを誘拐したケン・ケスラー(ジャッジ・ラインホルド)とサンディ・ケスラー(ヘレン・スレイター)は、サンディのデザインを盗用して大儲けしたストーン夫妻が許せないことから犯行に及んだのだが、二人とも根が善人なので、身代金の交渉はうまく行かない。
犯人よりも被害者のほうが悪人というのがどうにも皮肉で、どんどん身代金を値切られていく展開は情けなくて笑えてくるのだった。
「立ち入ったことを聞くようだが、夫婦仲は円満なのか?」と犯人ケンに聞かれる被害者バーバリが少し可哀想に思えてもくる。
そこそこ面白いコメディだった。

カッコーの巣の上で

2008年03月13日 | ムービー
『カッコーの巣の上で(原題One Flew Over The Cuckoo's Nest)』(1975年/ミロシュ・フォアマン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「1963年のアメリカ。収監されていたランドル・P・マクマーフィ(ジャック・ニコルソン)は農場での労働を嫌い、精神を病んだふりをして病院に移送されて来た。そこでは働かず気楽に過ごせる目算だったが、看護主任ラチェッド(ルイーズ・フレッチャー)の厳格な管理の下には、入院患者の生気を失った顔しか無いのだった。適当に過ごしたらまた監獄に戻ろうと考えていたマクマーフィだったが・・・。」という内容。
何ともお気楽でいい加減な主人公だが、他の登場人物がほとんど覇気が無い人達なことから、彼がとても人間臭くて生き生きと見えてくる。
しかし、入院患者達に覇気が無いのは病気のせいではなく、病院側の管理体制によるものだった。
皆、何に効果があるのか解らないままに(と見える)、時間になりさえすれば決まった量の薬を飲んでいる。
もちろん拒むことはできない。
テーマ曲が何とも怪しくて気味が悪かった。
マクマーフィがレクリエーション用のバスで勝手に患者達を釣りに連れ出した時、「彼はドクター・チェズウィック、彼はドクター・テイバー、彼はドクター・・・」と皆を紹介するのだが、そう言われると医者っぽく見える所が面白いのだった。
バスケットボールのゲームをしているのも、良いシーンだ。
それまでただ立っていただけのチーフ(ウィル・サンプソン)が走り始める。
また、『ゴースト/ニューヨークの幻』(1990年/ジェリー・ザッカー監督/アメリカ)で地下鉄の孤独なゴーストを演じていた俳優や、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年/ロバート・ゼメキス監督/アメリカ)等でDoc(ドクター・エメット・ブラウン)を演じていたクリストファー・ロイドが出演していることに気づき、思わずニヤッ。
(^^ゞ
2人共この映画ではまだ若くて痩せていて、制作年の古さをうかがわせたのだった。
これは面白い作品だった。

ゴースト / ニューヨークの幻

2007年02月19日 | ムービー
『ゴースト/ニューヨークの幻(原題Ghost)』(1990年/ジェリー・ザッカー監督/アメリカ)を見た。
物語は、「恋人モリー・ジェンセン(デミ・ムーア)とのデート中、暴漢に襲われ殺されてしまったサム・ウィート(パトリック・スウェイジ)は、肉体を失い魂だけとなった。天国からの迎えを拒否してモリーを見守り、死後に知り合った知り合ったオダ・メイ・ブラウン(ウーピー・ゴールドバーグ)の助けを借りながら、自分を殺した犯人達への復讐を果たそうと・・・」という内容。
こう書いてしまうと何の感動もない話なのだが、そこを上手に脚色して"ファンタジックなラブストーリー"に仕上げているわけだ。
(^_^)
この脚本を書いたブルース・ジョエル・ルービン(1943年~)氏は、アカデミー賞の脚本賞を受賞しているくらいだから、やはり良く出来た話として評価されているのだろう。
主役サムを演じたパトリック・スウェイジよりも恋人モリーを演じたデミ・ムーアの人気が高まった作品のようで、彼女はその後、別の作品において整形手術を施してまでも役作りに専念し、一時は"最もギャラが高額な女優"と呼ばれるまでになったそうだ。
また、この映画の上映時にはモリーのようなショートヘアにした女性が多かったとか・・・。
(^_^;)
劇中で流れる♪アンチェインド・メロディ♪(作詞ハイ・ザレット/作曲アレックス・ノース/歌ライチャス・ブラザーズ)という曲が物語の雰囲気にぴったりのような気がしたし、単純明快で面白い作品だった。