仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

忠臣蔵 四十七人の刺客

2012年02月12日 | ムービー
『忠臣蔵 四十七人の刺客』(1994年/市川崑監督)を見た。
物語は、「江戸城内で刃傷事件を起こした浅野内匠頭(橋爪淳)を即日切腹とし、赤穂藩も取り潰した江戸幕府。その幕府の面目を叩き潰そうとの思いで仇討ちを計画した元赤穂藩国家老・大石内蔵助(高倉健)。対して吉良上野介(西村晃)を赤穂浪士から守るため様々な策を講ずる米沢藩江戸家老・色部又四郎(中井貴一)は・・・」という内容。
史実としての討ち入りは、その原因となった江戸城内・松の廊下での刃傷事件の理由について諸説あるようだが、この映画では最後までその部分は謎とされた。
色部の質問に吉良上野介は答えなかったし、最後にはその理由を明かすことを命乞いの条件として言い出したくらいだ。
監督がこの部分にこだわる理由は何だったのだろうか。
さほど大きな事柄にも思えなかったが、"最後にそれを持ち出す吉良の人間性"と"すでにそもそもなんて事はどうでも良くなっていた元赤穂藩士の心情"を改めて表現したかったのだろうか。
また、吉良邸の庭に迷路や堀があったりしたのだが、こういう表現も初めて見た。
斬新というよりは少し違和感を感じる演出だったので驚いた。
浪士を切り崩すために色部は様々な策を講じるが、効果があるのはやはり就職の口利きだ。
これはいつの時代でも一緒なんだろうな。